2008年12月31日

年の瀬 雑感 2008

今年最終ライブのThe Mainstem  今年のラストを飾る名演は“コートにスミレを”、会場に花の香りが…

   あと数時間で暮れて行く2008年、今年も色々あったけど、おせち料理も作ったし、皆様のおかげで、何とかOverSeasも年を越せました。
 大掃除でお店をぴかぴかにする時、ここで、あそこで、ゆっくり座って音楽を聴いてくださった、皆さんの笑顔、スイングする様子が心に浮かんで楽しくなります。

 OverSeas今年一番の収穫は、なんと言っても寺井尚之の新トリオ、The Mainstemの誕生だった。 若手の宮本在浩(b)、菅一平(ds)の成長ぶりは、ライブを重ねる度に、目を見張る者がありました。ライブの季節や、その頃のOverSeasに因んだ新曲をどんどんこなした二人は、私たちの知らないところで、きっと血のにじむような努力をしているでしょうね。 そんなことは一言も口にしないところが男だなあ!かっこいいなあ!!

宮本在浩 菅一平
宮本在浩(b)と菅一平(ds)

 それを寺井尚之の求心力と言う人もいるけれど、逆に、寺井自身も、この二人から大いにインスピレーションを得て、新境地を開いた。 "La Ronde Suites ラ・ロンド・スイーツ"を始め、様々なモダン・ジャズ・カルテット(MJQ)の名曲や、“チャーリー・パーカー・ウイズ・ストリングス”の決定的な名演がある“Repetition レペティション”を、目くるめくようなピアノ・トリオ・ヴァージョンに仕立て上げたのだ。このトリオの持ち味である緊密なチーム・プレイは、シングル・ヒットを、大技、小技で大量点に結びつける走塁野球みたいな面白さ。選曲とアレンジの妙で生まれた爽快さは、この曲を聴いた事もない、若いお客様たちのハートも掴んで、「楽しい!」と言ってもらえて、嬉しかった~!

 私の方は、今年一年、ジャズ講座の歌詞対訳に始まり対訳に終わる年となりました。エラ・フィッツジェラルド&トミー・フラナガン・コラボ集のほぼ全ての歌詞を日本語にしたけど、何曲なのか数える暇もなかった… 「今までボーカルもんは苦手だったけど、歌詞が判ると結構面白いね。」 ジャズ講座に来てくれるお客様の一言で、孫悟空みたいにヘッドフォン漬けになった辛さが吹っ飛びます。

 歌詞、歌詞、歌詞を突き詰めたおかげで、よせばいいのに、今年はアメリカ詩も色々読みました。英語の詩も、日本の俳句や短歌に極めて近いものがあることも発見。エラさんのおかげで、ほんまに色々勉強できたもんだなあ。

 今も、1月のジャズ講座のために、ドラマー、エディ・ロックが唄うJive Songs (ジャイブ。ソング)の日本語化に追われてます。

エディ・ロックのジャイブ・ソング・アルバム  『Jivin' with Refugees from Hastings Street』このアルバムにはキング・コールやファッツ・ウォーラーたちの作った楽しいジャイブ・ソングが一杯! デトロイト出身の名ドラマー、エディ・ロックのインタビューはジャズ講座の本、第五巻の付録に!


 そもそもジャイブ・ソングとは何なのか? 一言で言えば、「浅草的ジャズ・ソング」、ヴォードヴィルというか、寄席っぽいというか、とんでもなく面白い歌のことです。 
  キャブ・キャロウエィのミニー・ザ・ムーチャーとか知ってますか?「ハレハレハー」とか「ハイデハイデ・ホー」とか、わけの判らない言葉で、わけもなく盛り上がっちゃう、あの強烈なスイング感がジャイブです!

ナット・キング・コール  ナット・キング・コール

 とはいえ、ジャイブで売れたファッツ・ウォーラー(p)もナット・キング・コール(p)も、超弩級の天才音楽家、トミー・フラナガンに多大な影響を与えたんです。その意味で、このエディ・ロックのレコードには、「フラナガンの音楽は何で面白いのか?寺井尚之はジャズ講座で何でいつもわけの判らん漫才師のネタを引用するのか?」の秘密が隠されている!
 このレコードには「今日もコロッケ、明日もコロッケ」みたいな、古い日本のユーモア・ソングとそっくりな歌も入ってます。(え?知らない?お正月に、おじいちゃんやおばあちゃんにきいてみてね。)
だけど、コメディー映画の字幕が実際の台詞と違うように、冗談って対訳作るのがとってもムズカシイ!! 

 と、いうわけで、紅白、K-1、リーブ・ミー・アローン、私はジャイブで年越しです。

Happy Jiving New Year!

CU

 

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