2010年6月24日

Coming Events!

  サッカーや選挙で盛り上がる梅雨の日本列島、皆様ご機嫌いかがですか?

hisayuki_terai_09_6_20.JPG 明日の寺井尚之The Mainstemは、6月PartⅡこの時期に因む名曲を色々取り揃えてお楽しみいただく予定。

 6月の寺井尚之の悩みは梅雨のじとじとした湿気。北米に梅雨はないので6月ゆかりの曲もすっきり爽やか!なのに湿度が上がるとピアノのサウンドもじめついて、寺井の専売特許の倍音をふんわり膨らませるのが難しいらしい。6月の暖かな夜に彼女を口説く名バラード、ビリー・エクスタインの"I Want to Talk About You"もイメージどおりの響きにするのが大変。先週はそれでも面目躍如、首尾よくうっとりする響きになっていましたが明日はどうなるかしら?天気予報は曇りのち雨だって。雨も心模様で色んな歌になりますね。ワールドカップのサポーター達にとっては、天から降り注ぐ勝利の美酒か?涙の雨か?The Mainstemはどんな雨の名曲もスカッとスイングさせますよ!皆様お楽しみに!

 7月はThe Mainstemやジャズ講座のほかにもうひとつおすすめライブがあります。

<7月24日:林宏樹Comes Back!>

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 4月にセンセーションを巻き起こした伝説のドラマー林宏樹!ベテランでありながら渋さ知らずのフレッシュな演奏ぶり、確かななテクニックと強力なスイング感で清涼感たっぷりのライブでしたよね!アンコールのご要望に答え7月に再演します。

 林さん、若い衆も期待してます。お待ちしてますよ~。
 満員が予想されますのでご予約はお早めに!

REUNION SESSION!
寺井尚之3

 featuring
林宏樹(ds)
and 宮本在浩(b)

日時:7月24日(土) 
7pm-/8pm-/9pm- (入替なし)
Live Charge :2,625yen

<8月1日:「寺井尚之ジャズピアノ教室」生徒会セミナー、カーメン・マクレエ講座>

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 こちらはいつもご贔屓いただいている通常のジャズ講座「トミー・フラナガンの足跡を辿る」とは違う番外編。生徒でない方も大歓迎いたしますので、どうぞお越しください。

 ジャズ初心者の生徒達のために、有意義なイベントを定期的に開催している生徒会。この夏はジャズ・ヴォーカルを熱く語る集いを開きます。今までビリー・ホリディ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンと、ジャズ・ヴォーカルの女王と呼ばれる歌手についてセミナーを開催して来ましたが、今回はカーメン・マクレエの全貌を皆で聴きましょう。

 講師、寺井尚之は現在カーメン・マクレエの音源をつぶさにチェック中。「女優が役柄や脚本で仕事を選ぶように、私の選曲のキーポイントは第一に歌詞」というカーメン・マクレエのヴォーカル世界、今まで何人の歌手が彼女の節回しをパクって成功したことでしょう。寺井尚之がセレクトしたマクレエの女優系歌詞解釈の翻訳は不肖私が担当させていただきます。マクレエの演劇性は基本的にソフォクレス、ヒロインは決してメソメソしない。高倉健の様に背筋を伸ばして自分の悲劇を静かに語ります。マクレエの師匠ビリー・ホリディならいじらしいセリフをマクレエが歌うと地獄の淵から呼びかけられているように聴こえるときもある。

 ハッピーエンドを標榜する寺井尚之とマクレエの視点は対照的にも思えますが、だからこそ観えてくる音楽的要素に期待!

<Carmen McRae講座>

日時:2010年8月1日(日)

時間:正午~3:30予定

受講料:2,500円


 では、明日The Mainstemでお会いいたしましょうね!

お勧め料理は、極上の山形牛を寺井尚之が料理した『黒毛和牛の赤ワイン煮込み』、サッカー観戦で寝不足になったあなたにもおいしく召し上がっていただけるように、さっぱりした添え野菜と一緒にお召し上がりくださいませ。

CU

2010年6月17日

ハンク・ジョーンズ氏 告別式

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 去る5月17日に他界されたピアノの巨匠、ハンク・ジョーンズ氏、先週のジャズ講座で聴いたトミー・フラナガンとのデュオ作品、『I'm All Smiles』では気品と獰猛さを兼ね備えた肉食系の老獪なプレイに感動しました!

 ジョーンズ氏の告別式がやっと決まったようです。

Memorial Tribute for Jazz Great Hank Jones
日時:6月26日(土) 2pm-5pm
場所:Abyssinian Baptist Church, 132 Odell Clark Place NY, NY.

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 アビシニアン・バプティスト教会は、NY最古の黒人教会、日曜日のゴスペル礼拝はハーレム・ツアーの目玉として各国からの観光客で溢れているそうですね。偉大なる黒人音楽家ファッツ・ウォーラーのお父さんはこの教会の牧師でした。

 昨年他界したフレディ・ハバートの告別式もたしかこの教会で行われたとか・・・

 恐らく大勢のファンがつめかけ、多くのミュージシャン達が演奏を捧げることになるでしょう。勿論入場無料ですがあくまでお葬式です。日本と同じ、ショート・パンツやタンク・トップなど肌を露にした服装はNG、当たり前のことですが、教会内で許可なく写真撮影することも禁止ですので宜しくお願いします。

ハンク・ジョーンズさんのご冥福を改めてお祈りします。

合掌

 追記:今しょうたんから連絡がありました。当然ながらジョージ・ムラーツもメモリアルに出演予定なので、しょうたんも付き人として告別式に参列するそうです。

 ちなみにしょうたんは夏休み帰国の、8月13日(金)&9月4日(土)に、OverSeasに出演予定です。Check It!

2010年6月10日

NYタイムズ巨匠ハンク・ジョーンズ追悼報道に非難轟々

 先週の寺井尚之バースデイは、色々お心遣いありがとうございました。摩周湖からジャック・フロスト氏が差し入れしてくださったスーパー・グリーン・アスパラはパスタに添えて皆で楽しみました。ごちそうさまです!!

 6月12日(土)のジャズ講座「トミー・フラナガンの足跡を辿る」のOHP準備もなんとか出来てほっと一息、今回はトミー・フラナガン+ハンク・ジョーンズの最後のピアノ・デュオ・アルバム『I'm All Smiles』が登場いたします。「ジャズピアノの系譜」では同じ流派の中に併記される二人の巨匠、でも、同じ地方の同じ水から作られた極上の純米大吟醸も杜氏によって、味も香りも違うもの。火花散るセッションを寺井尚之の実況中継でお楽しみくださいね! ジャズ講座:6月12日(土) 6:30pm- 受講料2,625yen 要予約

<電子版NYタイムズ"或るジャズマン、終の隠れ家">

 NY在住のジャズ・ミュージシャンが亡くなったと知らせが来ると、まずチェックするのが電子版NYタイムズの"お悔やみ欄(Obituaries)"のページです。2001年にトミー・フラナガンが亡くなった時はささやかな報道でしたが、昨年グラミーの「特別功労賞(Lifetime Achievement Award)」を受賞したハンク・ジョーンズさんの扱いはだいぶ大きなものでした。ピーター・キープニューズによる、よくまとまった追悼記事が掲載された翌日、NY市の色々なニュースをブログ形式で紹介する"City Room"のページに、ハンクさんが倒れる前に住んでいた部屋の様子が写真入りで掲載され、大きな波紋が広がりました。

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 「A Jazzman's Final Refuge (或るジャズマンの終の隠れ家)」と題されたこのブログ記事は、先日91歳で死去する直前まで現役だった伝説的ジャズ・ピアニスト、ハンク・ジョーンズの賛美から始まっています。その華やかなキャリアと裏腹に、彼の私生活はアッパー・ウエストサイドの公団アパートのそのまた一部屋を間借りし、三食出前で済ます寂しい独居生活だったことに焦点を当てています。寄稿したタイムズの記者、コリー・キルガノンは、たまたま筋向いに住んでおり、亡くなった翌日に、ハンクさんに自宅の一室を貸していた大家さん(写真の人物)が掃除をするために部屋の点検をした時に立ち会って取材したということになっています。この大家さんはハンクさんの友人でもあり、現在もアップステイトの施設で暮らしていらっしゃるジョーンズ夫人の許に、ハンクさんを車で送ってあげたりするなど、色々面倒を見ていた方らしい。

 ハンマーなどの工具を使ってドアをこじ開け入ってみると、世界的なピアニストの居室は散らかっていた。ベッドは整頓されておらず、その周りにスーツケースや譜面、クラシック音楽のCD、シャーロックホームズの本などが乱雑に置かれていた・・・世界的なピアニストは、写真に写っているヤマハのキーボードで練習していたであろうことも書かれています。クローゼットをあけると、その中には、予備の電球、ブランド物のネクタイやスーツ、最高級シャンペンや、ピアノトリオ用のパート譜のファイルなどがあったということまで書かれています。(寺井尚之は「ハンク・ジョーンズほどの名手なら練習は安物のキーボードで問題ない!頭の中にサウンドがあるから、例え紙に鍵盤を書いただけのものでも、充分練習できるんや。」と言ってます。)

 それ以外にも、「TVでスポーツ観戦しようと誘っても、一日中練習していた。」「クラシック音楽のファンだった。」というような大家さんの談話も紹介されていて、NYならではの記事からという印象でしたが、高齢でもお元気なハンクさんのことをよく聞いていた私たちには、少し意外な感じもありました。

<覗き見趣味はやめろ>

 このブログにはコメント欄があり、最初のうちは「伝説的な巨匠の素顔が垣間見れてよかったです。」みたいなポジティブなものが多かったのですが、関係者達が寄稿するにつれて様相が変っていきました。ハンクさんを個人的によく知っており、彼の公式サイトを運営するウエブ・デザイナー、マイルス・モリモト氏のコメントがきっかけになって風向きはガラリと変わります。

「こともあろうにNYタイムズのような一流メディアがハンク・ジョーンズを孤独な老いぼれのように報道するとは何と嘆かわしいことか!彼は心臓のバイパス手術を受けてから、ハートウィックの農場に一人で住むことが出来なくなったりマンハッタンで間借りしていた。認知症の奥さんをケアするには医療設備が整った施設に入れなければならない。その費用が非常に高額なため、自分は狭い部屋でつつましく生活していたのだ。

 キーボードで練習していたのは、アパートにあるピアノの調律がひどくて練習にならないのと、近所迷惑にならないように配慮していただけ。・・・自分のバイパス手術や家族の病気、弟のサドやエルヴィンに先立たれても、彼は最後までユーモアと品格を失わず、演奏で皆を楽しませたのに・・・

 さあ、タイムズさん、お次はどうする?最近なくなったレナ・ホーンのクローゼットを覗いて、整頓されているかどうかチェックするのかい?」

 これが発火点となり、共演歴のあるチャーリー・ヘイデン(b)夫妻や、ハンク・ジョーンズのマネジャーが「プライバシーの侵害、人種差別では?」と声を上げ、ボルテージは高まる一方、とうとう沈黙を守っていたハンク・ジョーンズの甥、姪にあたるサド・ジョーンズの息子さんと娘さんが「自分たちは叔父の私室の鍵を預かっていたが、部屋を開ける際、何の断りもなかった。叔父は私生活を大事にした人だったから、こういう形の報道は好まなかったはず。」
と発言。

 ハンク・ジョーンズを撮影した写真家キャロル・フリードマンたちは実名で「プライバシー侵害!大新聞がタブロイド紙みたいなことするな!!」と大合唱、ついにパブリック・エディターと呼ばれる監査役的な編集者、クラーク・ホイトがこの件について寄稿「報道というものは、常にプライバシー侵害と切っても切れない宿命がある。しかし今回はウエブログということで、紙面の記事と比較すると、編集に甘さがあったのではないか?」と今後の課題を提起して一件落着を図りましたが、実名匿名、賛否両論、どさくさに紛れてちゃっかり自己宣伝したり・・・現在もコメントは続いています。

 ハンクさんは体調を崩し、この部屋からホスピスに移られたのだから、部屋は散らかっていて当然ですよね。自分の部屋の惨状を省みると、写真の部屋は別に乱雑にも見えません。キルガノン記者は、バド・パウエルをモデルにした映画"'Round Midnight"の冒頭シーンなど、悲惨な死を遂げたジャズメンたちの歴史にステレオタイプされているところがあったのかもしれない。

 最後の住み家が大邸宅でも四畳半でも、ハンク・ジョーンズさんが巨匠であったこととは全く関係ありません。

  最後に生前のハンクさんがアップステイトの自宅でビバップについて語っている映像を見ながら、土曜日のジャズ講座を楽しみにしておいてくださいね!数年前の「敬老の日」特番で、NHKが同じこのおうちで撮影したドキュメンタリー番組を観たのが懐かしいです。こっちのほうがずっと散らかっているようにも見えますが・・・

CU

2010年6月 3日

Have You Met Mr. Jones? 追悼 ハンク・ジョーンズ

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Hank Jones (1918-2010)

 5月17日(日)大巨匠ハンク・ジョーンズさん永眠。91歳、亡くなる直前まで現役というのは本当に素敵で凄い!心からご冥福をお祈りいたします。

 学生の頃から何度生演奏を聴きに行ったか数え切れません。OverSeasにお迎えしたことはありませんが、オフ・ステージでもお目にかかるチャンスに恵まれてラッキーでした。ハンクさんはいつも笑顔でした。笑顔だからこそ、却って近寄りがたい威厳を醸し出す師匠だった。

<生い立ち>

hank_jones_094_depth1.jpg  ハンク・ジョーンズは1918年というから大正7年生まれ、トミー・フラナガンより一回り上の午(うま)年です。ミシシッピー州に生まれ、多くの黒人達がそうであったように、台頭する自動車産業の地に移り、デトロイトに近いポンティアックで育ちました。

 10人兄弟の大家族で、5人の姉妹を含め兄弟全員が音楽をたしなんだといいます。弟にサド・ジョーンズ(cor)とエルヴィン・ジョーンズ(ds)がいるのはもうご存知ですよね。

 13歳で牧師のお父さんの反対を押し切ってジャズの道に入り、80年近くの間にジャズの名盤だけでなくありとあらゆるジャンルで数え切れない録音を残したピアノ人生でした。

 米国では、チャーリー・パーカーやベニー・グッドマンの歴史的録音の共演者としてではなく、マジソン・スクエア・ガーデンのジョンFケネディ大統領の誕生日('62 5月)セレモニーでマリリン・モンローが歌ったバースディ・ソングの伴奏者として有名らしい。その時すでに45歳。

 日本では「ヤルモンダ!」というパナソニックのCMも有名だったし、関西には特にご友人が多く、お忍び来日の噂もよく聴きました。NYでは運転手つきの大きなアメ車で移動しておられたのが印象的。ジャズメンで運転手付きの車に乗っている人はベニー・カーターとハンク・ジョーンズ以外見たことない。

 トミー・フラナガンは、その端整なタッチやエレガントな芸風、多くの歴史的レコーディングの名脇役という共通点から、デトロイト時代の若い頃からハンク・ジョーンズに大きな影響を受けたように言われているけれど、実際はそうでもない。確かに弟のサドやエルヴィン・ジョーンズとはデトロイト時代から頻繁に共演した間柄だけど、ハンクさんはトミーが14歳の時にNYに進出しているし、それまでの数年間は地元の楽団に加入してミシガンやオハイオ方面をツアーしていたから、影響されようにもデトロイトでは殆ど面識がなく、ラジオでしか聴いたことがなかったそうです。

 ハンク・ジョーンズは40年代から50年代にかけて、NYジャズ・シーンで引っ張りだこの最も忙しいピアニストだったが'59年代の終わり、CBSのスタッフ・ミュージシャンとして安定した道を選ぶ。テレビ時代の幕開け!エド・サリバン・ショウなどCBSネットワークの人気番組では、姿を見ることは出来ないけれど、ハンクさんのピアノの音を聴くことは出来る。そして、コールマン・ホーキンスのグループやエラ・フィッツジェラルドなど、一流のポジションの多くは、ハンクさんのCBS加入と相前後してNYに進出したトミー・フラナガンが引き継ぐ形となった。

 ハンクさんはCBSのスタジオ・ワークの合間に、弟サド・ジョーンズ(cor)とメル・ルイス(ds)の歴史的名バンド、サド・メルOrch.など、断続的にジャズの仕事を続ける。業界で知らぬ者のない名手であるにも関わらず、脇役に徹したハンク・ジョーンズさんが主役を張ることになったのは、CBSが'70年代中盤、経営難から音楽部を解散したことがきっかけだった。'76年に、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムズ(ds)と"グレート・ジャズ・トリオ"を結成し、一躍人気ピアニストとして脚光を浴びることになる。トミー・フラナガンも同時期にエラ・フィッツジェラルドの音楽監督から独立してリーダー作を立て続けに録音した時代、寺井尚之のいう「日本のジャズ黄金期」のことです。

 そしてファッツ・ウォーラーの音楽を元にしたブロードウェイのレビュー"Ain't Misbehaven'"の音楽監督兼ピアニストとして大当たりを取り、'80年代からつい先日まで人気ピアニストとして、またジャズ界の無形文化財として活躍を続け、グラミー賞など多数の賞や勲章を授与されています。

hank and elvin john_abbot.jpgエルヴィン&ハンク・ジョーンズ

 そんなジョーンズ師匠にまつわる伝説は数多い。例えば「ハンクは家でもスーツを着ていて、背広とタキシード以外にはパジャマしか着ない。」とか、「ツアーに必ずキーボードを持参してホテルの部屋でず~っと練習している。」そういう伝説は、徹頭徹尾プロの顔を崩さなかった名手ならではの伝説だ。日本でもコンサートの後、舞台の撤収を誰よりも真っ先に手伝う巨匠の姿に感動した人は多い。また「キャンセル魔」という伝説もあった。昼間には決めていたギグを夕方に「他に仕事が入った」とキャンセル出来るというのは、本当に仕事が多い人しか出来ないことですよね。

 ジョーンズ師匠が亡くなる直前までレギュラーで共演していたジョージ・ムラーツはこんなことを言っていた。「レコーディングでスタンダード・ナンバーを指定されると、演奏しすぎてイマジネーションが沸かないからと言って、とんでもないキーで演ることがしょっちゅうあった。」

hank_george_jo_paul.jpg左からジョージ・ムラーツ(b)、ハンク・ジョーンズ(p)、ジョー・ロヴァーノ(ts)、ポール・モティアン(ds)

 トミー・フラナガンは寺井尚之に会うたびにこんな質問をした。
 「ヒサユキ、おまえハンク・ジョーンズのことどない思う?」
 私が一緒にいる時だけでも最低4回はそのセリフを耳にしたことがあります。常に同じ「くくり」で認識されることにトミー・フラナガンはひそかに抵抗を感じていたのかもしれません。

 6月12日(土)のジャズ講座にはタイムリーなことに、トミー・フラナガンとハンク・ジョーンズのピアノ・デュオの名作『I'm All Smiles』が登場いたします。寺井尚之はペダル使いの名手ハンク・ジョーンズのコンサートで「足」ばかり観ていたこともあるらしい・・・寺井だから語れるトミー・フラナガンとハンク・ジョーンズ丁々発止のピアノ・デュオ・バトル、血沸き肉躍る実況中継をお楽しみに!

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 次回はハンク・ジョーンズさんの訃報にまるわるNYタイムズの報道にまつわり、現在も続くゴタゴタについて紹介しておきますね。

CU