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2008年11月14日

ベルリン発 ジョージ・ムラーツ情報、大人のジャズファンの為の絵本情報など…

<トリビュート前、ピアノも絶好調>
 トリビュート・コンサートが来週に近づき、路地裏は何となく慌しい雰囲気,
でもピアノは、いつもに増して高らかにサウンドしています。トリビュートに備えて寺井尚之が寸暇を惜しんで稽古しているせいで、ヒット・ポイントと呼ばれる鍵盤のツボをずーっと刺激しているから、ピアノのアドレナリンが増幅されているのだろうか?? 不思議な現象です。

 遠方でトリビュート・コンサートにお越しになれないフラナガン・ファンの皆さん、沢山激励メッセージなど頂戴し、ありがとうございます! お店のフラナガンの写真に向いながら逐一報告していますよ!コンサートは、まだ少しだけ席がありますので、お早めにどうぞ!


bonne_femme-2.JPG 摩周湖から贈られた極上ポテトのお供えは、特別メニューに変身!
ジャック・フロストさま、ありがとうございました。


<ジョージ・ムラーツ情報>
george_mraz_europe.jpg  ベルリンジャズ祭HPより
 
 我らのアニキ、ジョージ・ムラーツはヨーロッパ楽旅もとうとう終盤、ベルリンから'70年代にムラーツと盛んに共演したウォルター・ノリス(p)先生から、ムラーツ情報が届きました。

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「…君たちが教えてくれたとおり、ムラーツは、リシャール・ガリアーノ・カルテットで演奏しました。ゴンザロ・ルバルカバ(p)、クラレンス・ペン(ds) ベルリン・ジャズ祭で、彼らの奏でる一音一音全てがビューティフルだった。
 コンサートが終わってから、妻のクリステンと一緒にホテルでムラーツとゆっくり会ってOverSeasの君たちの噂で盛り上がったよ。そして、1973年の共演時代の思い出、私たちが共有した、沢山の音楽的瞬間のことを語り合いました。
ああ、人生は一度じゃあ足りないね!・・・OverSeasの皆によろしく伝えてください!」

ノリス-ムラーツ・コンビのDrifting('73 Enja)や、Hues of Blues (Concord '95)は研ぎ澄まされたナイフのようなインタープレイが「妖艶」とでも言えばいいのか…しっぽり魅了されてしまいます。
 hues_of_blues.jpg  drifting.jpg

<パノニカ夫人に夢中!>

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 不景気なのに物価高、まるでエラ・フィッツジェラルドの『ノーバディズ・ビジネス』のような昨今ですが、円高をいいことに、この秋、やっと英語版で出版されたパノニカ夫人の写真集、『Three Wishes: An Intimate Look at Jazz Greats』を買いました。オリジナルは昨年出た仏語版、でも当時はユーロ高、おまけに仏語はムズカシイと躊躇していたけど、今回はペーパーバックス、紀伊国屋のサイトで1,900円弱とお買い得!届くのに数週間かかりましたが、買ってよかった!大人のジャズ・ファンのための、楽しく切ない絵本です。

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 この本は、ニカ夫人が遺した多数のスナップ写真と、親しいミュージシャンに投げかけた問いかけ:『あなたの3つの願いは?』に対する沢山の『答え』の草稿を、上手にデザインして仕上げた極上の「大人の絵本」です。

 ジャズメンたちをこよなく愛したパノニカだからこそ撮れた、様々なジャズメンの屈託のない表情が最高!「奇人」として知られるセロニアス・モンクが、尊敬するコールマン・ホーキンスの傍らで見せる検挙な表情や、トミー・フラナガンがニカの飼い猫に見せる笑顔など、商業写真では絶対に拝めない「素顔」のショットばかりです。

flanaganatnica.JPG

 「3つの願い」を告白したジャズメンの顔ぶれは、ジャズの聖人、サムライたちがずらり!冒頭のセロニアス・モンクから、ルイ・アームストロング、デューク・エリントン、AT、ジミー・ヒース、ディック・カッツ、スティット、ロリンス、Aブレイキーetc...勿論トミー・フラナガンも!!ジャズの巨人達の『お答え』には、その人の人生が見え隠れして、楽しかったり切なかったり。


  本文に負けないほど感銘を受けたのは「序文」! それは、アーティストであるナディーヌ・ケーニグスウォーターが、大叔母さんへの愛情をこめ、近親者のみ知る事実を交えながら書いた簡潔なパノニカの伝記。私たちも生前のパノニカ夫人を観たことがあるし、色んなミュージシャンから彼女の噂を聞いたことがあります。そこから感じるパノニカのイメージは、「タニマチ」とか「男爵夫人」とかいう枠を越えた人だった。だから、モンクの代理妻とか、上品な男爵夫人とか、メディアが伝えるパノニカ像に、どうも釈然としないものを感じていたんです。
 ところが、今回の序文からは、20世紀のユダヤ上流階級の文化、汎ヨーロッパ的精神、父の悲劇的な死、ホロコースト、レジスタンス運動、アフリカ文化などなど…修羅場をくぐってきた高貴な女性の生き様を象徴するキーワードに満ちていて、リアリティ・ギャップが一気に解消された爽快さを味わいました。

 「エラ・フィッツジェラルドMontreux'77」の対訳の合間に作った抄訳は、近日掲載予定。
 
 明日は荒崎英一郎トリオ、新人ベーシストのプレイを聴くのが楽しみです。

CU!

2008年06月20日

寺井珠重のTiddy-Bitty

皆さん、お元気ですか?
 今週は私の周辺のちょっとしたジャズ・ニュース(tidbits)をお届けします!


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<寺井尚之 Mainstem 初Live!>
 
寺井尚之メインステム寺井尚之の新ユニット、The Mainstem Trio、いよいよ6月28日(土)にJazz Club OverSeasで初ライブを行います。

 宮本在浩(b)、菅一平(ds)の若手パートナー達と、熱のこもったリハーサルを重ねて来ました。従来とは一味違う、緊張感に満ちたソリッドなステージを聴かせてくれるはず。
『メインステム』のthe first nighting=初コンサートは、片隅で聴く私にとっても、興味津々!

 6月28日(土) 7pm-/8pm-/9pm チャージ\2,500 必ず予約してくださいね!



<当店のことではないけれど…News①> 
photo by Eddy Westveer

   寺井尚之のアニキ、ジョージ・ムラーツから「9月に会おう!」とメールが来ました。

 ジョージ・ムラーツは、今夏のジャズフェスティバル・シーズン、チェコ人のアーティスト、イヴァ・ビトヴァのグループ、リッチー・バイラーク、ハンク・ジョーンズ3の掛け持ちで、とっても忙しそうです。
 6月21日のJVCジャズフェスティバル、ハンク・ジョーンズ90歳記念コンサートを皮切りに、地元NYと、ヨーロッパ、日本を飛び回ります
 来日ツアーは、ハンク・ジョーンズ(p)3。スケジュールは、8月30日の『東京ジャズ』から、福岡、大阪、名古屋と、ビルボード、ブルーノートの大型クラブを巡演。
   来日日程は、ジョージ・ムラーツ公式HPからリンクされているJapanese Biographyの頁に載せておきました。どの公演地でも、ジョージ・ムラーツ・ファンの皆様は、ベースソロに一際大きな拍手をお願いします! 
   大阪の皆さん、ちょっと待って! この週、OverSeasに来るのを絶対忘れないようにね!
   なお、当然ですが、お問い合わせは、私や多忙なジョージ・ムラーツ自身でなく、直接お店にお願いします。  





<当店のことではないけれどNews② >
Akira%20Tana.jpg 
 
   

  寺井尚之と同い年、20年来の仲良し、今や巨匠の風格を漂わせるドラマー、アキラ・タナがディナ・デ・ローズ(vo.p.)3で、7月下旬に来日します。

 アキラ・タナは現在サンフランシスコ在住、ジミー・ヒースの『ヒース・ブラザーズ』でデビューし、今や巨匠の風格を持つ日系ドラマーです。
  初めて会ったときは、たどたどしい日本語だったけど、今は独学でかなりのものです。
 だいぶ前、寺井尚之が、アキラさんのプレイに感動して「アキラは日本の誇りや!」と言ったら、その時は、「日本の埃(ホコリ)」と勘違いして、がっかりしてたけど、今はペラペーラのバイリンガル!
   アキラさんと寺井は、共演を願っているのですが、残念ながら正式ライブはまだ実現していない。近い将来できればいいな!
 アキラさん自身もツアーの詳細は不明らしいけど、東京は、Pit InnさんとBody& Soulさんが決まっているようです。詳細が決まれば招聘元のOffice Zooさんのサイトで公表されると思いますのでチェックしてみてください。




<ビリー・ストレイホーンあれこれ>
 

  先月Interludeに書いた、ビリー・ストレイホーン関連記事、ご感想のメールも頂戴し、ありがとうございました!

   米国のダグ・ラムゼイというジャズライターによる有名ブログ、『ダグ・ラムゼイのリフタイド』 を覗くと、偶然にも、6月6日付で、ストレイホーン関連の記事を発見。
  当Interlude同様、伝記『ラッシュ・ライフ』の話題や、数多のYoutube動画から、同じものがチョイスされていました。天国のストレイホーンが、世界中にテレパシーを送ったのかも…と、何となく嬉しい気分。

   とはいえ、ラムゼイさんがフォーカスしていたストレイホーン関連のコンサートは昨年5月にLAで開催された、ゲイの男の人達による合唱団『Gay Men's
Chorus』によるストレイホーンへの大トリビュート・コンサートでした。カリフォルニア州で、同性婚が認められたタイミングで取り上げたのかもしれません。
 『Gay Men's Chorus』の1時間半に渡る熱演も動画で観れます。アレンジはアラン・ブロードベント、ベースはウォルター・ノリスさんのベーシスト、プッター・スミス、サックスの中にはゲイリー・フォスターと、ジャズ畑の人達も参加してた。 Gay Men's Chorusはゴージャスなサイト!右側のプログラム欄の一番下、『May 5, 2007』の、【View Video】をクリックしてください。
 残念なのことには、ラムゼイさんは、ゲイ・メンズ・コーラスは熱く語っても、トミー・フラナガンの『Tokyo Ricital』には何の言及もなかった。
アイ・アム・ソーリー…  


<「トミー・フラナガンの足跡を辿る」第5巻はお早めに>

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   寺井尚之ジャズ講座の新刊書「「トミー・フラナガンの足跡を辿る 第五巻」は、おかげさまで、沢山の方に読んでいただいてます。大阪近辺の読者の皆様、ぜひ一度、生「ジャズ講座」にもいらしてください。気楽な雰囲気で、本に載り切れない、というか載せられない寺井尚之の楽しい毒舌に大笑いして、おなかの皮がよじれるかもしれません。

 梅田第一ビルのレコード店、『ワルティ堂島』さんに伺ったら、講座本の新刊を予約してくださっていたお客様が丁度来店されていました。直接お話ができて嬉しかった~!
  その紳士は、講座本3のおかげで、コールマン・ホーキンスが大好きになって、『At Ease』を愛聴されているとのこと!うれしいなあ!“Poor Butterfly”が蝶々夫人の歌と知り、ますます好きになったとか!対訳係りとして光栄だなあ!

 OverSeas以外では、そのほかに『ジャズの専門店ミムラ』さんにも置いていただいていますので、ぜひどうぞ。

 講座本第5巻といえば、コールマン・ホーキンス!さっきダイアナとも、その話をしたところなので、次回はコールマン・ホーキンスについてちょっと書いてみよう!

CU  

2007年09月17日

"CAPTAIN BILLY"後日談

 INTERLUDE 増刊号

 8月に、私に英語特訓してくれたビリー・ルーニーと美人妻ジュリーのことを書き、チック・コリアのHPを覗いてみたら、写真を配信するプレス担当のメルアドがジュリーになっていた。それで、本ブログに書いたことをメールしたら、自分と娘さんの写真を送ってきてくれました。

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左が長女エミー、右がママのジュリーです:念のため

 化粧っ気のない美貌もスリムな肢体もぜんぜん変わってません。美人は得だネ!

 このメールが来たのは数週間前だけど、奇しくも12日に皮膚ガンの為、故国オーストリアで他界したジョー・ザヴィヌルとのスリー・ショットも送られて来た。

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左からビリー、チック・コリア、故ジョー・ザヴィヌル


 ザヴィヌルは、フュージョンの旗手として有名だけど、彼のルーツはBeBopだったことを知っていて欲しい。キャノンボール・アダレイ(as)5でデビューしアレサ・フランクリンの初期の作品などにも、ファンキーなバックを聴かせている。

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テナーサックスの父:コールマン・ホーキンス

 忘れてならないのは、フラナガンやハナさん同様、コールマン・ホーキンスを尊敬する若手ミュージシャンの一人であったこと。
 ウィーン音楽院を卒業しNYに来たサヴィヌルはホークのアパートに集い、彼のヨーロッパ仕込みの手料理をごちそうになった後は、ホークに乞われるまま、ショパンやブラームスを弾いて食後のひとときを過ごしていたのだった。

合掌

次回は、ジャズ講座名場面集、トロンボーンの神様J.J.ジョンソンの『ダイアルJJ5』『ライブ・アット・カフェ・ボヘミア』を聴きながら、'57当時、グリニッジ・ヴィレッジで盛況を極めたカフェ・ボヘミアをInterlude的に探索してみます。

CU


 

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