
寺井尚之(p)、むねたけ まさひろ(b)、河原達人(ds)のフラナガニア・トリオ、それぞれ年輪を重ねた3人が、昔と同じ徹頭徹尾ハードコアなプログラムを披露。
彼らがTommy Flanagan Musicを標榜しFlanagania TrioとしてOverSeasで活動し始め、ふらっと遊びに来たTommy Flanaganが寺井に代わって”Confirmation”を演った頃、現在大活躍中のベーシスト、宮本在浩は、まだ中学生だったのですから光陰矢の如し。
帰り際にはお客様がみな最高の笑顔と「あ~楽しかった!」のお言葉をくださった。
また、学生時代からフラナガンやハナさんとも親交のあったむなぞうくんは、「1曲目のBitty Dittyの最初の何音かを聴いた途端、あの頃にタイムスリップして色んな思い出が蘇った。」らしい。音楽が脳の領域を活性化して、過去の記憶を呼び覚ます現象を学問の世界では“MEAM (Music-Evoked Autobiographical Memory)”=「音楽誘発自伝的記憶」と呼ぶらしい。
寺井はフラナガニア3人の年齢が200才になったら、「トリオ200」と改名し、またコンサートをやりたいそうです。
久々に集まったトリオがアンコールに応えて演奏したのは“Like Old Times(昔のように)”
おあとがよろしいようで。

Report by 寺井珠重
=Flanagania Trio Reunion Setlist=
<1st Set >
1. Bitty Ditty (Thad Jones)
2. Beyond the Blue Bird (Tommy Flanagan)
3. Mean What You Say (Thad Jones)
4. Lament (J. J. Johnson)
5. Eclypso (Tommy Flanagan)
<2nd Set>
1. 50-21 (Tommy Flanagan)
2. Out of the Past (Benny Golson)
3. Beats Up (Tommy Flanagan)
4. If You Could See Me Now (Tadd Dameron)
5. Our Delight (Tadd Dameron)
<3rd Set>
1. U. M. M. G. (Billy Strayhorn)
2. Smooth As the Wind (Tadd Dameron)
3. Mean Streets (Tommy Flanagan)
4. I Cover the Waterfront (Johnny Green)
5. Tin Tin Deo (Chano Pozo, Gill Guller, Dizzy Gillespie)
Encore: Like Old Time (Thad Jones)