生徒会主催:日曜セミナーは6月28日です!

勉強会風景
 来たる6月28日(日)、稽古熱心、勉強熱心で定評のある「寺井尚之ジャズピアノ教室」生徒会がセミナーを開催いたします。
日時:2009年6月28日(日)正午~3pm(開場11:30am)
場所:Jazz Club OverSeas
受講料:2,500円

 講座の趣旨は、自分の演奏を構築する際に悩む生徒達を対象にしたものですが、一般のお客様も大歓迎!レッスンはともかく、発表会やセミナーは常にオープンハウス! 前回の生徒会講座「ジャズの歴史について」は満員札止めになりました。
<今回のテーマは今晩のおかずにも使える!>
 今回のテーマは『インタープリテーション』と片仮名になっております。Interpretationは「通訳、解釈、演出…」と色んな意味がございますが、ジャズの世界では『演奏解釈』のこと・・・と言えどそれなんやねん!?と思われる方は多いかも… 
 とはいえ、どんな芸術表現にも『インタープリテーション』はある。ジャズなら、プレイヤーが「曲」という素材に対峙して、そこから何を表現すればいいのか?というテーマ。ジャズに限らず、クラシックから演歌に至るまで、映画演劇、歌舞伎、書や絵画、グラビア・ヌード…どんな芸術、娯楽表現にも『インタープリテーション』は存在します。演奏者や、役者、監督の『インタープリテーション』のさじ加減ひとつで、同一素材でも、出来上がりの味は全く変わってきます。
 OverSeasの調理場でメニューを考えたり、今晩のおかずを作るときだって「このアスパラや、あのえんどう豆のどういうところをおいしく食べさせたいのか?」と思い悩む私。『インタープリテーション』は、音楽を演奏しない人にも、ごく身近なテーマなので、ぜひ一般の皆さんもお誘いしたいと思っています。
<意味がなければスイングしない。>
 寺井尚之のジャズ講座「トミー・フラナガンの足跡を辿る」に出ていると、強烈にスイングしてシビれさせる一流プレイヤーには、必ず「狙い」があることが、よく判りますよね。例え、録音当日に、レコード会社に指示された曲であっても、ブレない演奏解釈をするのが一流の仕事。ジャズの醍醐味「即興演奏」を突き詰めて、わざとサイドメンに曲想を伝えないマイルスやコルトレーンの実験的演奏にも、それなりに『インタープリテーション』や「狙い」がある。楽器のテクニックがあっても、『インタープリテーション』がないと、「感心はするけど感動しない」という結果になってしまうんです。ハートのある音楽は、『インタープリテーション』なしにはあり得ないし、『インタープリテーション』がよくないと、どんな名曲でも、イケてない印象を与えてしまうんだ…
 私が歌詞対訳に熱中したのも、名歌手それぞれの『インタープリテーション』をどうにかして皆さんに伝えたかったからでした。例えば、”Don’t Explain”という愛する男の浮気に気づく女の歌を知っていますか? 本家、ビリー・ホリディなら「全てを赦すから、どうぞ私を捨てないで」という切なく哀しい女の歌になり、カーメン・マクレエが歌うと、同じ歌詞でも、後ろ手に45口径のピストルを隠し持っているような切羽詰った情景が浮かぶ…これも『インタープリテーション』の醍醐味です。
<前半はベテラン生徒が>
 前回の歴史講座は寺井尚之のワンマン・ショウでしたが、今回は、当教室で10年以上『インタープリテーション』を研究する二人のベテラン生徒たちが前半のレクチュアを担当いたします。
 むなぞう副会長
 一番バッターは、生徒会副会長むなぞうくん、あやめ会長と同期でジャズピアノ教室開設以来、寺井尚之に師事していますから、教室11年生。学生時代からOverSeasコンサートの送迎担当として、トミー・フラナガンやサー・ローランド・ハナとも親交を持ち、巨匠達から直接音楽論も語ってもらった人です。余談ですが大歌手のマリーナ・ショウにひどく気に入られ、娘の婿になって欲しいと言われたことも…
 彼がレクチュアする題材は、むなぞう副会長自身のレパートリーで、タッド・ダメロンの屈指の名バラード、“If You Could See Me Now”、トミー・フラナガンもライブで一時期盛んに演奏していましたが、寺井尚之が自分のレパートリーに取り込んでしまったせいかレコーディングが残っていない曰くつきの作品!今回は特別に、他所では決して聴けない超秘蔵音源も公開しながら解説してくれます。
あやめ会長
 二番バッターは、OverSeasでのライブ回数も生徒会最多となった師範代あやめ会長、ジャズ講座本のテープ起しを担当する教室きっての学究派、あやめさんが、潤沢な知識と情報を駆使して流暢に解説してくれるのは、スタンダード2曲、ジェローム・カーンのYesterdaysと、ビリー・ホリディの名演目Goodmorning Heartache、極めて多数のレパートリーを手中にするあやめ会長が、11年賭けて編み出した自己ヴァージョンの組み立ての秘法など、名演の数々と共に、ピアニストたち垂涎の話を聞かせてくれるでしょう!
 二人は、寺井尚之が密かに所蔵するプレミア焼酎のようなマル秘音源をたっぷりと講演に盛り込むつもりにしているようなので、ぜひお楽しみに!
<後半は真打の「波止場に佇み」で!>
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 セミナー後半は、真打寺井尚之登場!解説するのは、生徒会側のたっての希望で“I Cover the Waterfront(波止場に佇み)”一本勝負。寺井尚之の十八番でもある“波止場に佇み”は、後期トミー・フラナガン3の名盤、『Sea Changes」に収録されています。今回は、そのフラナガンの名ヴァージョンと共に、数々のアーティスト達の名演奏や、日本男児、寺井尚之ならではの“波止場に佇み”を聴きながら、様々な『インタープリテーション』が、実に多彩な「波止場の情景」を描き出せることを、爆笑の談話と共に、実感していただけることでしょう。
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 不肖「給食係」の私は、生徒会講座名物、BeBopの香り高い「特製牛すじカレー」を作ってお待ちしています。
 今回の生徒会講座は、「寺井尚之ジャズピアノ教室」で、皆がどんなことを学んでいるかも実感できる楽しいセミナーになりそうですね!
 ご予約は14日(土)までに、メールかお電話(TEL 06-6262-3940)でOverSeasまで、どうぞ!
CU

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