GW38周年記念ライヴ日記

 0503IMG_6778.JPG OverSeasは今月で開店38周年を迎えることが出来ました。これも一重に、今までご愛顧くださったお客様のおかげ、感謝の言葉もありません。本当にありがとうございました。

 38周年を記念して、大型連休中に4夜連続の特別ライヴを開催しました。

a0107397_434629.jpg 初日、5月3日中井幸一(tb)セクステット!トミー・フラナガン参加のJ.J.ジョンソンのグループが遺した名演目の数々、そしてカーティス・フラー&ベニー・ゴルソン・クインテットの名盤『Blues-Ette』に収録された名曲を、中井さん(左写真、左)とテナーの中務敦彦さん(左写真、右)の名コンビに、浪速のケニー・バレル=末宗俊郎さん(上写真、右端)のギターが一枚加わり、寺井尚之メインステム(宮本在浩 bass 菅一平 drums)ががっちりとリズムセクションを固めるという豪華なメンバーで演奏する趣向。トロンボーン奏者だけでなく、編曲家としても定評のある中井幸一書き下ろしアレンジの魅力と6名のプレイヤー達のアドリブ力が十二分に発揮された演奏になりました。

 この日聴きに来てくださったジャズ評論家、後藤誠氏の論評も素晴らしいものでした。

「50年代を代表する2大バンド、すなわちJ.J.Johnson-Bobby Jasper-Tommy FlanaganのクインテットとCurtis Fuller-Benny Golson-Tommy Flanaganのクインテットがレコードに残した名曲・名演を、絶妙のアンサンブルと切り詰めた構成で見事に再現した。」:後藤誠のジャズ研究室より

0504DSCN0017.JPG 5月4日  はベテラン・テナー奏者、荒崎英一郎さん(左写真)が、寺井尚之メインステム(宮本在浩 bass 菅一平 drums)をバックに、ワンホーンでハードにブロウするセッション。「38周年記念」ということで、普段とは全く違うプログラム、チャールズ・ミンガスの〈Boogie Stop Shuffle〉や〈Goodbye Porkpie Hat〉それに寺井尚之がまず演らないウェイン・ショーターの曲〈Night Dreamer〉!荒崎さんのプログラムを、しっかりとリハーサルして、カルテットで聴き応えのあるプレイを繰り広げました。

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 5月5日は、アルト奏者、岩田江さんとメインステムとの一大ビバップ・セッション、チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーのバップ・チューンが次から次へ、メインステムの好サポートで岩田江の伸びのある美しい音色が、一層輝きを増しました。

 寺井尚之も愛奏するディジーの〈Con Alma〉や〈エンブレいさブル・ユー〉も、岩田さんのヴァージョンになると、また違い色合いになり、常連様たちは、聴き比べがとても楽しかったようです。

 初めて岩田さんのサウンドを生で聴いたお客様は、その美しさに驚いたようです。

0506DSCN0063.JPG 最終日5月6日は、寺井尚之メインステム(宮本在浩 bass 菅一平 drums)のスタンダード集、日頃はデトロイト・ハードバップ一筋の硬派ピアノ・トリオが、連休中だけ披露する〈セント・ルイス・ブルース〉や〈スターダスト〉など鉄板スタンダードのオンパレード!

 寺井尚之が定番曲の手垢を落とし、長年演奏され続けるスタンダード曲へのリスペクト溢れる、豪快なアレンジが揃いました。中でも聴きものは、寺井尚之がトニー・ベネットやナットキング・コールなどの名シンガーの歌唱をピアノでモノマネする〈As Time Goes By〉、キーやリズムがどんどん変わって、”なるほど~!”という決まりの節回しやビブラートがピアノで再現されるピアノ声帯模写、お客様のみならず、トリオのメンバーたちまでニンマリ!最後はエラ・フィッツジェラルド+トミー・フラナガン・コラボのパンチの聴いた転調で、楽しいGWライヴの幕が閉じました。

 私にとってもこの四日間の特別ライブは、リハーサルも含めて、本当に色々と学ぶところが多かった。 料理も音楽も、良い素材と丁寧な下ごしらえがあってこそ、技量が光る!と勝手に納得。特別なライヴに相応しい、特別なプログラムを持ち寄って、バンドとしてまとまりのあるライヴにしてくださった中井幸一、荒崎英一郎、岩田江のリーダー達には、惜しみない拍手と心からの感謝を捧げます。

 そしてメインステムのメンバー達、今回の出演者の平均年齢を下げていた、宮本在浩(b)、菅一平(ds)のリズムチ―ムは、ベテランたちに精気を吸い取られることなく、毎夜パワー炸裂で素晴らしかった!
 
 最後に、ご来店いただき、演奏を楽しみ、応援して下さった皆様に感謝、感謝。

 これからも皆で頑張って、次のアニバーサリーを一緒にお祝いできますように! 

 本当にありがとうございました!

ジャズとは無関係なトランプ候補のことを子供に説明したアメリカのお父さん

   trump8b.jpg日本でも、ときには国会より扱いの大きな米国の大統領選挙戦。ドナルド・トランプ候補が、過去に隠し録いされた女性蔑視発言と、それを擁護したトランプのブレーンで元NY市長、Rジュリアーニの発言も、ワイドショーでガンガン報道されてました。
 

 一方、10月9日、ミシガン州に住む一般男性が、FB上でこの話題について、(未来の)幼い息子たちにきっちりと説明したメッセージを発信したら大反響!

 ちょうど子供の頃に、ラジオで流れてた「全国子供電話相談室」と、フランク・キャプラ監督の映画を足して二で割った感じ。しっかりしていて力強いメッセージだったのです。「感動した!」という賛同のコメントにまじって、「何が悪い?クリントンはどないやねん?!」というような非難ごうごうのコメントも一杯で、やれやれという感じ。

 とにかく読んでいてじーんときたので訳してしまいました。


「男なら、そんな事を言うときもある。」

 ドナルド・トランプ大統領候補の女性蔑視発言について、元NY市長ルドルフ・ジュリアーニ

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 カレブとイーサンへ:

 幸運にも、今の君たちは、政治的な話題を見聞きしたり、興味を持つには若すぎる。

それに、まだFBアカウントを持つ年頃でもない。でも、君たちが私とFB友になる日も近いんじゃないかな。
そしていつか、退屈しのぎや興味本位から、昔、親父はどんな投稿をしていたのかと、覗いたりするかも知れない。
面白いエピソードや、ちょっとした教訓がないかと思ってね。そんなときのために、書き留めておくことにする。

 「男」ならいかなるときも、あんなことは言わないものだ。
 確かに、君たちと同じXとYの染色体を持つ人間の中に、そんなことを言う者は居る。だが、そういう連中を「男」とは呼ばない。
 そういう人間は「色情狂」「悪人」「強姦魔」と呼ぶのだ。本当の「男」はそんなことは言わないし、言おうと思いもしないんだぞ。

 これから君たちは、「男」はいかに振る舞うべきか、「男」になるにはどうすればいいか、散々耳にするだろう。
だが、その大部分はまったく役に立たないゴミ屑だ。本当の「男」になりたければ、見せかけの男らしさや男性優位主義は忘れなさい。 
 それは、君たちの周りに居る弱い人、無防備な人―いじめられっ子や、君たち自身の子どもを守る、ということにつながる。男だって、赤ん坊はのときは、親たちが一晩中寝ずに哺乳瓶を温め、おむつや、おねしょで濡れたベッドのシーツを替えてやり、自分たちは、そこで吐いたり、ウンチしたり、血を流したり、泣きわめいているんだ。弱者と責任を持つ者は、互いに心を通わせなければいけないということにつながる。自分たちの中にある醜さのために犯しった間違いや過ちを、素直に認め、許してもらえるまで謝るということにつながる。

 本当の「男」なら、子どもたちの楽しい笑い声を聞くためなら、コスプレだってするし、自分からすすんで笑い者にだってなれる。本物の男は、場合によっては絶叫するし、しくしく泣くものだ。本物の男は、女性たちに尊敬を持ち、礼を尽くし、大切にする。なぜなら、私達は皆、神がご自分の姿に似せてお創りになった同じ人間なのだから。

 「男」でいるのは楽じゃない。これから君たちも大変だよ。だからね、誰かが汚らわしい言葉や振る舞いを正当化して、君たちの「男」としての尊厳を傷つけたときには、怒りなさい。そして声を上げなさい。そんな連中の物差しで物事を判断させてはならない。要するに「男になれ!」ってことだ。

父よりー

関連記事:A dad explained Trump’s words to his sons and made a powerful point about masculinity. Derek Steele said it perfectly.

新刊紹介:「ルポ風営法改正: 踊れる国のつくりかた」

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  先日ご紹介した、長年、ダンス営業を規制してきた風営法改正関連のウエブ・ニュース、この法改正の動きを3年間に渡って内外で取材した神庭亮介さんが、今度はこの話題を一冊の本として、河出書房新社より上辞されました。

  何故政府は一般市民が「踊る」という行為を規制しようとするのか?何故、日本ではダンス・クラブが「風俗」のカテゴリーに成るのか? この法律を、クラブ経営者や利用者の多くの人が立ち上がり、改正法が成立するまでの記録です。

 本の中には、英国の「クリミナル・ジャスティス法」など、海外のクラブ事情に関するダンス規制法も詳しく紹介されていて、「NYキャバレー法」の章では、不肖当ブログも紹介してもらってます。思えば、私の人生最初の文学全集は旧河出書房版、「少年少女世界の文学」でしたから、とっても名誉に感じてます。

 ダンスと日頃無縁な私にもとっても面白く読みやすいルポルタージュです。

書名:『ルポ風営法改正 踊れる国の作り方』 著者:神庭亮介 2015年9月 河出書房新社刊
ISBN 9784309247267 (4309247261) 

全国の書店、Amazon などで好評発売中です!

中平穂積さんの『ジャズ写真展』京都で開催!

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 トミー・フラナガンの大切なお友達だった新宿”DUG“のオーナー、ジャズ・フォトグラファー、中平穂積さんの写真展が2月に京都で開催されることになりました。上の写真は、フラナガン夫妻が中平さんの写真展にお祝いにやって来たときのものです。

straight_no_chaser.jpg フラナガンのアパートには、中平さんに頂いた羽子板や日本人形が飾られていて、来日時には、お食事をご一緒したよと、楽しそうでしたから、私にとって中平さんといえば、トミー・フラナガンのことを連想してしまいます。

 中平さんは、トミー・フラナガンだけでなく多くのジャズ・ミュージシャンに好かれた稀有な方!一般人を寄せ付けない奇人として知られるセロニアス・モンクが、中平さんから頂いた「荒城の月」のオルゴール時計が大好きで、聞き覚えたそのメロディーを、ニューポート・ジャズフェスティバルに来てくれた彼のために演奏し、アルバム『Straight No Chaser』に”Japanese Folk Song”として収録したのは有名な話ですよね。

 世界中を旅して、色んな人達と接する機会のあるジャズの巨人たちは、人を見る目が肥えているから、中平さんの誠意と愛情をダイレクトに感じ取ることが出来たのだと思います。

 フォトグラファーとしての中平さんが捉えたジャズ・ミュージシャンのポートレートには、中平さんの愛情が投影されていて、私も大好きです。

 東京の個展にはなかなか伺うことが出来ませんが、この京都展にはぜひ伺おうと思っています。お近くの皆様もぜひジャズ・ミュージシャン達のぬくもりを感じに行きましょう。オープン日には、中平さんと京都ジャズ喫茶を代表する名店”ヤマトヤ“さんの熊谷忠文氏とのトークライブもあるそうです。

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中平穂積 ジャズ写真展

 会場: WRIGHT商會 ギャラリー HP

 期間:2/16(月)-2/28(土)12:00-19:00

〒604-8036 京都市中京区寺町三条下ル一筋目東入ル

Tel: 075-211-6635

入場料無料/※2/22(日)はイベントにつき、展示のみご覧のかたは17-19:00となります。

■2/16(月)18:00~ オープニングパーティー
■2/22(日)トークイベント 14:00~開場、受付開始/15:00-16:30開演:入場料:1000円(1Drink付き)。
(展示のみご覧になりたいお客様のご来場を、この日のみ17:00~19:00とさせていただきます。)
東京は新宿”DUG”の中平穂積氏と、京都”ヤマトヤ”熊代忠文氏による、ジャズとっておきの話し。

アイ・ミス・ユー !”あまちゃん”

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 NHK連続TV小説”あまちゃん”、毎日続けて観るのが楽しみだったTV番組は、「鉄腕アトム」や「ひょっこりひょうたん島」以来かも・・・ある意味快挙!?

 きっかけは、ひそかに敬愛する映画評論家の町山智浩さん始めいい年をしたおっさん…いえ、お兄さん達が、毎日ツイッターで絶賛していたこと。関西人が「・・・けろ」だの「んだ!」だの東北弁で嬉しそう。ここまでの強い感染力を持つドラマって?と興味を覚えました。
 初めてのオープニング、そのテーマ・ソングは、スカのアップビートがそのまま「んだ、んだ、んだ」って東北弁に聴こえてて、なかなかやるやん!
 
 飛ぶ鳥落とす勢いの宮藤官九郎さんのドラマは、ニール・サイモンやビリー・ワイルダーに負けない心に残る名セリフ、NHKにも拘らず、ブラック・ユーモアやアドリブが一杯で、有機的にスイングしてる!個性豊かな登場人物にベストマッチな役者さんたちが命を吹き込んで、隅々まで作り手の愛情が感じられる描き方!まるで、デューク・エリントン楽団のBrunswick盤を毎日一枚ずつ聴いてるような15分間ドラマには毎回ダイナミックな見せ場があって、笑って泣ける。日本のTVドラマ、たいしたもんだと思いました。

<Quote, Unquote>

Singing_1.jpg このドラマには時代遅れな私のストライク・ゾーンにビシっと入る浅草っぽいギャグや、名画の泣けるクオートがいっぱい!あまちゃんのママ、天野春子さんが、うつろいやすい歌唱力(音痴)の鈴鹿ひろみさんの吹き替えをしたことから起こる人間模様。その設定はジーン・ケリーとデビー・レイノルズのミュージカル「雨に歌えば」の引用ですよね。琥珀やスターの原石に魅了される水口クンの姿は、ジョージ・バーナード・ショウだ、「ピグマリオン」だ!うれしいね!その他、「フィールド・オブ・ドリームス」「マトリクス」から「探偵物語」まで…ジェームズ・ブラウンもありました!ロックやJポップのことは知らないけど、一人で見てても笑ってました。

 

tommy_uniform.JPG 架空の町(東北のグロッカ・モーラみたいな)北三陸市と東京を舞台に、1986年から現代へと行きつ戻りつしながら、実在のアイドルや実際のエピソードが混在して、不思議なリアリティを醸し出します。

 ヒロイン”あきちゃん”は可愛いホーリー・フール、不変の彼女を中心に皆が変わって行く。あきちゃんの出演する教育番組「見つけてこわそう」が伏線で、震災に見舞われた北三陸市も、壊れた夫婦関係も、「逆回転の魔法」で元通りになっていく。最終回もエラ・フィッツジェラルドみたいに希望が一杯!その構成の力はハンパなく、ジャズに例えれば、じぇじぇ…J.J.ジョンソンだ。

 ドラマのテーマソングのひとつになる「潮騒のメモリー」がヒットした(ことになっている)のは1986年、この年はピアニスト、スタンリー・カウエルがOverSeasにやってきた。その2年前からトミー・フラナガンとお付き合いが始まった。本物の天才を目の当たりにした衝撃を抱きながら、無我夢中で一日13時間ウエートレスとして働いていた時期で、TV観る時間も殆どなかったですから、松田聖子と言われても判らなかったくらい、このドラマのテーマであるアイドルとは無縁です。そんな私が激しく共感を覚えたのは「潮騒のメモリーズ」のお座敷列車のシーンや終盤の「鈴鹿ひろみ復興チャリティ・コンサート」でした。音楽のジャンルは違っていても、OverSeasに北海道から九州からファンの皆さんが集まってトミー・フラナガン・トリオの日本初のジャズクラブ演奏に酔い痴れた一体感、皆がフラナガンのプレイで元気になった、あの時の情景とダブってしまったんです。

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 「プロでもない、素人でもない、アマチュアがなせるワザ」という太巻さんのセリフ、トミー・フラナガンが燃えたのは、人生をフラナガンに捧げたい寺井尚之の思いが通じたからだった!

<対訳ノート的「アイ・ミス・ユー」>

zuka.jpg 「あまカフェ」の復興チャリティ・コンサート、袖ヶ浜で振袖を着た大女優、(隠れ音痴の)鈴鹿ひろみさんが歌うシーン!春子(小泉今日子)さんが吹き替えのためにマイクを握るけど電池が抜けて音が出ない。その6小節の空白…「雨に歌えば」を想像すると、真逆だった。”アイ・ミス・ユー“から始まる鈴鹿ひろみの完璧な歌唱が最高のクライマックスになりましたよね。6小節の空白で浮き上がる”アイ・ミス・ユー“ (あなたがいなくなって寂しい)は、影武者とこれまでの自分への惜別の辞。対訳ノートに載せたいです!

 それからターンバック、 「来てよ、そのを飛び越えて」という恋の歌が、復興の想いとともに「来てよ、その震災のを飛び越えて」の意味に替って復興ソングに化けた!一曲の歌にびっしりドラマが詰まっていました。ハリウッド映画でも真似の出来ない化けっぷり。ジャズのアドリブもこうありたいなあ!

 
 と、いうわけで、私にとっての「あまちゃん」は、ジャズの心を改めて教えてくれた稀有なNHK連続ドラマになりました。エキストラとして出演されている東北の方々の姿にも心が揺さぶられました。あまちゃん、どうもありがとう!

この感動を胸にして第23回トリビュート・コンサートに向けて頑張ろう!

え?ジャズのブログにこんなテーマは相応しくないって?

「わかる奴だけわかればいい!」

CU

謹賀新年


 あけましておめでとうございます!
 OverSeasは今日からスタート!
 1月6日(金)の鉄人デュオが初ライブ、7日(土)はSuper Fresh Trio 坂田慶治(b)、今北有俊(ds)、若手&ベテランでもさらに上を目指す上り竜、寺井尚之(p)の組み合わせをお楽しみに。
 1月8日(日)は、正午より、新春ジャズ、DVDセミナー!往年のカウント・ベイシー楽団や、エラ・フィッツジェラルド&トミー・フラナガン3 @モントルー・ジャズフェスティバル、お正月に相応しい名演で、ジャズの楽しみを極めます。
 寺井尚之は辰年の年男!今年もOverSeasをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
CU

年末雑感 2011

 今年最後のレッスン日、堺筋本町は静かで、路面のお弁当屋さんも暇そうです。FBには、一足早くリゾート地の楽しい写真を載せている仲間もいて、羨ましいかぎり!今日は半日大掃除をしました。
 皆様は年末いかがお過ごしですか?
P1228.JPG 昨夜はエコーズで今年最後のライブ。「ずっと来たかった!やっと来れました。」同じ言葉を、長年のお客様と、初めてのお客様からいただけるのは、年末の特典です。
 2011は大変な一年でした。震災被害を受けられた皆さんとは、比べようがありませんが、311以降、全く先の見えない毎日。そして、ジャズ界でお世話になった方々と、ほんとうに沢山のお別れがありました。数えきれないほどため息をついた一年、寺井尚之の演奏する”God Bless the Child”や、末宗俊郎(g)3の” Look for a Silver Lining” がしみじみ心に響いた一年でもあります。
 思いどおりにならない夜もありました。それでも、へこたれずに、真摯に音楽と向き合って、新しいレパートリーを増やしていく、宮本在浩(b)や菅一平(ds)、努力を忘れないジャズメンと、温かいお客様たちが、今年の私の背中を押し続けてくれました。
 トリビュート・コンサートで、大きな喝采を受けた寺井尚之The Mainstem、皆の頬がバラ色に輝くのを見て、元気一杯!
 暑い日も、寒い日も、雨が降っても、日照りでも、OverSeasのライブや講座に通ってくださったお客様、階段があり敷居が高い路地裏の店に、勇気を出してきてくださった皆さま、通りすがりで立ち寄ってくださった皆さま、ありがとうございました。遠方から季節の差し入れくださった皆さま、ありがとうございました。
 このブログに感想下さったり、ライブ告知やジョージ・ムラーツのベースのことなどなど、TwitterやFB、ご自身のブログでPRしてくださったネット上のジャズ同志たち、ありがとうございました。
 来年は、ライブも料理も、Jazz Club OverSeasを、もっともっと楽しんで頂けるよう、努力いたします。
 『思いおこせば 恥ずかしきことの数々… 』どうぞ来年もよろしく! 
 みなさま、良いお年を!!
CU

「デューク・アドリブ帖」さんOverSeasに!

 ジャズ・ブログは星の数ほどありますが、ブログ読者のみなさんと、これほど和気藹々の雰囲気を醸し出しているブログは少ないな・・・と、いつも感心しながら拝見しているのが「デューク・アドリブ帖」です。人気の秘密は、「ジャズが好き!ジャズは楽しい!」という優しいまなざしの文章にあるのだと思います。
 先日、「マーガレット・ホワイティングの作詞作曲家交遊録」というタイトルの記事で、たまたま、このInterludeを参考にしてくださったことを知り、光栄に思っていました。
 一昨日、OverSeasに笑顔で入ってこられた男性のお客様が!それが札幌から京都旅行に来られたついでに、修学旅行以来、初めて大阪まで足を延ばしてくださったデュークさんと知りびっくりしたり、うれしかったり!
 その夜は寺井尚之(p)The Mainstemの演奏も、最高の拍手と掛け声で元気をいただき、休憩中は、いろいろとジャズについての思いを聴かせていただきました。
 ネット上の交流は、時として思わぬ誤解を生んだりするものですが、リアルなOverSeasに来て下さったデュークさんは、寺井尚之と同い年、お人柄はブログ以上に温かみのある方でした。
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 デューク様、ご来店どうもありがとうございます!「アドリブ帖」ブログのおかげで、私もブロガーのお仲間が少しずつ増えてきました。
 これからも、ジャズへの愛に溢れた週刊ブログ楽しみにしています。
CU

ジョージ・ムラーツの愛器:続報2

 先日来お伝えしている、巨匠ベーシスト、ジョージ・ムラーツが売却を希望している楽器のサイズ表と写真です。楽器を大切に保管しているプラハのベース工房から届きました。
 日本のプレイヤーが弾きやすい小ぶりのベース。ムラーツさんもとても気に入っていて、手放さなければならない事をとても残念がっているらしい・・・。
 楽器の価格その他は、HPにお知らせしていますのでどうぞご覧下さい。
「ジョージ・ムラーツの怪我とベースの売却について: 寺井尚之より。」

 ジョージ・ムラーツさんの回復状況ですが、早ければ、来年春には、演奏活動を再開できる見通しです。ファンの皆様、これからも、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
<サイズ表>



ドイツ製 1800年代製造、3/4サイズ、小ぶりで日本人演奏家向きです。




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<Photos>
















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画像をクリックすると拡大写真が見れます。











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続報:ジョージ・ムラーツ愛用ベースお譲りします。

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http://www.dariovilla.net/jazzphotography/concerts/hankjones.htmlより
<ベースについてご興味ある方ご連絡お待ちします>
 先日告知したジョージ・ムラーツのベース購入の件、引き続き募集しています。ご興味のある方は、寺井尚之か私宛、あるいはNYでムラーツ兄さんのアシスタントを務める石川翔太君宛てにご連絡ください。ジョージ・ムラーツご本人と直接コンタクトを取って交渉されたい方は英文メールお送りいただければ、こちらから転送します。
 希望価格は250万円、輸送にかかるコストは購入者ご負担となります。実質的な輸送手続きはプラハで楽器を保管しているベース専門の業者が行います。ジョージ・ムラーツが保有するデヴィッド・ゲージ製のハード・ケース(新品)を一緒に購入いただき、それに入れて輸送するという方法もあるそうです。詳しい費用や手順は追ってご相談させていただきます。
<寺井尚之からのお願いです。>
 今回のベースの売却告知について、豪を煮やした寺井尚之が先日ムラーツアニキと相談した結果、寺井自身がOverSeasのHP上で、この件について改めてお願いのページを設置いたしました。
ジョージ・ムラーツの怪我とベースの売却について: 寺井尚之より。
 今まで内緒にしていてごめんなさい。
 ムラーツアニキは、夏のヨーロッパ・ツアーでベルギーに滞在中、階段から転倒し、左肩から上腕を螺旋骨折するという大きなアクシデントに見舞われました。現地で手術を受け、帰国してからはNYフィルやMET(メトロポリタン・オペラ)のクラシックの一流演奏家御用達の名医とセラピストの元で治療を続けており、当初は最短で年内復帰の予定でした。ミュージシャンやスポーツ選手にとって、怪我の噂は命取りになりますから、絶対の禁句ですから、私たち周囲は硬く口をつぐんでいました。ところが、ここに来て回復スケジュールが来春に伸びるかもしれないという状況になっているとのことで、寺井尚之がジョージ・ムラーツと相談の結果、みなさんにお伝えすることにいたしました。
 とはいえ、アシスタントの石川翔太君が献身的に身の回りの世話をしてくれているし、一流スタッフの元でリハビリを続けているので、日常生活や車の運転などはふつうにできておりますので過度にご心配いただくことはありません。なお、石川君は、ムラーツはじめルイス・ナッシュ(ds)やサイラス・チェストナット(p)など錚々たるアーティスト達が身元保証人となって、NYでデビューする予定ですので、ジャズ・ファンの皆さんは彼の今後にご注目ください!
 ジャズ史上に輝く偉大なベーシストの名器です。どなたかぜひ、引き継いで演奏してください。また、お心当たりの方がおられればご紹介お願いします。
寺井尚之よりの案内はこちらです。
CU