第17回発表会レポート
report by tamae terai

2009 8月30日(日)


 1998年、師匠トミー・フラナガンが病気に倒れ、デトロイト・バップ伝承の熱意に燃える寺井尚之が開いたジャズピアノ教室、生徒達の上達の成果を披露する、毎年1月、8月の最終日曜に行われる発表会も、17回目を迎えました。
 「トミー・フラナガン音楽の遺産を守りたい!」寺井尚之の熱意に応え、色々な地方から、様々に個性溢れる生徒達が集まり日夜練習に勤しんでいます。
 当教室の特徴をシンプルに言うと以下の3点。
@ジャズ曲のアレンジ譜を、それらしく弾くのではなく、“即興演奏”としてのジャズを目指す
Aピアノ本来の美しいタッチを目指す。
Bフィーリングや根性に頼るレッスンではなく、合理的に近道で目標を達成すること。
発表会の出場資格は“自分で創ったアドリブをする事”。発表曲について、自分だけのバージョンを作った演奏者だけが出場出来るのです。

 師匠、寺井尚之の一音も聴き漏らさぬ集中力と真剣な審査ぶりも、発表会の大きな見所、聞き所
 新人から、自己ライブで活動中のベテランまで、様々な経歴や環境の皆さんが集まり、日頃のレッスンの成果を披露する挑む発表会は、私たちに大きな感動を与えてくれます。
 寺井尚之ジャズピアノ教室教室とは? 

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<目次>
手堅いサポートメンバー!
各賞
御礼


第1部:ハイレベルに激震!
第2部:フォーム、サウンド&実力UP
第3部:新境地で魅せる!
第4部:後輩たちにお手本を!


Thanks!
最高のサポートありがとう!
出場者一同
宮本 在浩(ベース)
Zaiko Miyamoto
菅一平(ドラムス)
Ippei Suga
 1975年1月4日生まれ。
 西川悟氏に師事後、OverSeasで修行間もなく、仕事中の事故で右手に大怪我をするが、強靭な意志で奇跡的にカムバック。 家業は大阪が世界に誇る町工場で、妻も子息も妹も音楽をたしなむ音楽一家。
 稽古熱心で楽曲に対する理解も深くめきめき腕を上げて、現在最も注目される成長株。
 発表会では生徒達と同じ視線で、皆のレパートリーを研究する最高のフォロー役。

  1975年2月26日生まれ。
 実家は八尾市の老舗古書店、大仙堂。
'95年から松本誠(p)3で活動。'96年に OverSeasでトミー・フラナガン3のルイス・ナッシュに深い感銘を受け、'04年から寺井尚之と共演、実力を上げる。
 確かなテクニックと、配慮の行き届く人柄がプレイに反映される逸材。
 生徒達が日頃の練習の成果を出せるようサポートに徹する。

審査委員長:寺井尚之
 

各賞受賞者(次点略,敬称略、氏名は本人の希望する場合ニックネームになっています)

★最優秀賞:
 
今回は預かり(*「殿堂入り」あやめ会長除外)
★構成賞 あやめ会長
★タッチ賞: あやめ会長
★Ad-lib賞:  あやめ会長
★スイング賞  あやめ会長 *この演奏フォームを目指そう!

努力賞 
*Hitomi
(写真はご本人のご希望で掲載していません)

*Reiko
 
★パフォーマンス賞:Hitomi
★ 新人賞: (該当者4名) ネネ、Hitomi、Reiko、あゆみ
*ネネ
*Reiko
*あゆみ

発表会開催ご協力ありがとうございました!

録音、CD制作、写真撮影:You-non様




記念品:グレイスピアノ サービス
ピアノ調律:川端定嗣様



美しい花束:山口ヒデ子様



応援団長 今北有俊(ds)
 

*調律とピアノに関するお問い合わせはグレイス ピアノサービスへ!0725-33-9808
第一部:ハイ・レベルに激震!

MCは思いやりいっぱいのむなぞう副会長


受付ビューティ・トリオ
あやめ会長、みゆきちゃん&めーちゃん

1.  ネネ  There Will Never Be Another You

 オープニングを飾る美女はネネさん、本業が精密な作業をする歯医者さんのせいでしょうか、レッスンでもケアレス・ミスがなく、着実に実力を伸ばしました。

 入門されたきっかけは、歯医者さん仲間のバンド演奏をしていてアドリブをもっと勉強しなくなったからだそうです。本番ではさすがに緊張したようですが、演奏は安定していて先輩たちも目を丸くしていました。

 発表会デビューおめでとうございます!今後も寺井門下が誇る美しい倍音サウンドと、ジャズの知識を高めて行ってくださいね!

 終演後は、同じ日に開催されたアマチュア・バンド・コンテストに意気揚揚と出かけて行きました。


2. Hitomi  There Will Never Be Another You
(ご本人の希望で写真は掲載していません。)


 入門以来、着々と快進撃を続けるHitomiさん、先輩たちが大注目するデビュー演奏になりました。

 稽古が十分で集中力があるからか、日頃のレッスン中もとにかくミスをしない人、フォームの良さをここでお見せできないのが残念です。プロ経験もあり、いつも平常心を失わないHitomiさんも、さすがに発表会は緊張したのか、いつもと微妙に椅子の位置が変わっていて、最初はそれに戸惑ったようですが、演奏の途中しっかり持ち直したのはさすがでした。

 演奏後は「気持ちよかった〜!」と会心の笑みがこぼれてました。次回は自由曲で出場ですから、どれほど番付を上げるかわからない逸材です。
 



3. Reiko  Whisper Not
 Reikoさんは、優しいご主人の愛情で幸せのオーラが一杯の女性。エレクトーン教師としてのキャリアは十分ですが、ご本人によると、ピアノを弾く時に却ってそれがハンディに感じられたといいます。へバーデン結節という指関節の疾患を克服して、ピアノの腕をどんどん上げました。

 発表会デビューを自由曲で飾るのは快挙!テナー奏者ベニー・ゴルソンが書いたハードバップの代表的スタンダードを選び、見事に弾きこなしました。ベースとドラムがしっかりと曲のギア・チェンジをサポートし、レッスン以上に良い出来だったと師匠も満足げ。それも、Reikoさんのクリクリ大きな瞳で合図がうまくできたからですね!

 The Mainstemや水曜日のエコーズなど、ライブにも出来るだけやって来て、しっかり師匠の技を盗んでいたのも、実力UPの要因かも知れません。私個人としては、新人賞のレイコさんと共に、ご主人にも賞をあげたかったです。 
 


4. あゆみ You're My Everything
  音楽教師として、ピアノ・デュオで魅せるクラシックのコンサート・ピアニストとして活躍中のあゆみさんは、細やかなセンスの持ち主、美人を鼻にかけないところが素敵です。

 発表会デビューもプロらしく自由曲!タッチの狙いが重視される曲を選びました。持ち前の絶対音感を駆使して、師匠 寺井尚之のCDからこれはと思うアドリブフレーズを沢山取り入れ、あゆみヴァージョンを創作。
発表会までにうまく仕上がったのはむなぞう先輩に「段取り」の極意を教わったおかげだそうです。

 「アガり症」のせいで、なんと指が震えてしまったそうですが、そこはやはりプロ、うまく全体をまとめあげ、会場を魅了していました。初ジャズピアノ演奏に応援に来られていたお母様(サックス奏者です。)も大満足!「お父さんを連れてくればよかった・・・」と悔やんでいたそうです。

 次回の発表会には、ぜひご両親であゆみジャズを楽しんでくださいね!



第2部:フォーム、サウンド、実力UP


司会はソツのないあやめ会長

美人受付嬢はあゆみちゃんとHitomiさんでした。

1. スズコ Be My Love 


  いつも元気一杯で、私にもエネルギーを注入してくれるスズコちゃんが3度目の出場で選んだ曲は、マリオ・レンザの名唱で有名なBe My Loveでした。

 日頃のレッスンでは師匠にフォームとタッチをビシビシ強制されて、元気なスズコちゃんさえヘトヘトになっていました。今日は意外にもフェミニンなロング・スカートで登場、でも女らしくしようと思ったわけではなく、足カウントのミスがあっても見えないようにとの作戦だったそうです。

 それが功を奏したのか、とっても落ち着いた演奏ぶりで、師匠もにっこり。

 チャーリー・パーカーの生涯を描いた映画「バード」の挿入歌として聴いた寺井尚之が、自分のレパートリーにした歌曲ですが、倍音を発散するタッチを勉強する上では最高の題材ですね。

 このまま勉強を続けて、美しいフォームとタッチを手に入れて、持ち前のエネルギーがそのままピアノで表現できるピアニストになる日を楽しみにしています。 


2. あい 
Confirmation
Day Dream

  ほんわかしたムードが魅力のあいちゃんはOverSeasの看板娘、大師匠トミー・フラナガンと寺井尚之のオハコである大曲2曲を選びました。
 OverSeasの看板娘であると同時にプロのピアニストである彼女は、絶対音感の持ち主で、レコードやライブの名演をコピーして譜面を書くのは朝飯前、コピーしたフレーズを正しいノリとリズムに乗せるのが今回の課題。

 フォームは前回の発表会と比較にならないほど美しくなったのが、この写真からもよく判ります。

 特にDay Dreamは、ベースとドラムスの呼び込みも完璧に決まって、「最終回のレッスンの出来よりずっと良かった!」と嬉しいコメントでした。

 演奏を終えて「共演者のお二人のサウンドに包まれて気持ちよかった!」と、会心の笑みがこぼれました。
 
3. マチルダ  
Lament
How High the Moon


 クラシック・ピアニストとして、ピアノの先生としてキャリアを積む、心やさしい女性マチルダさん、ピアノとは関係ありませんが、お父様が栽培する有機野菜のおかげで、私達も野菜の味に開眼しました。

 前回の発表会から格段に良くなったフォームとタッチで聴かせてくれたのは、J.J.ジョンソン作の名バラードと、フラナガンが長年音楽監督を務めたエラ・フィッツジェラルドのオハコです。

 絶対音感を駆使して創ったヴァージョンは、2曲とも前回の発表会から僅か半年余りと思えない、高いレベルのもので、舌を巻く成長ぶりです。

 ピックアップの息もしっかり入って、創作、演奏のどちらもスケールが倍増したマチルダさんの演奏に、いつも応援してもらっているドラマー、今北さんも嬉しそう!二人の共演が実現する日も近いでしょう。
 

第3部:新境地で魅せました!
司会の逸材、愛ちゃん 


受付は溌剌!マチルダさんとReikoさん
1. むなぞう Caravan
Star-Crossed Lovers
 生徒会副会長として後輩の面倒や、セミナーでの講演など、色々尽力してくれるむなぞうくん、入門前はピアノに触ったことがなかったなんて、今では誰も信じないかもしれません。

 「歌もの」の歌詞を徹底的に研究して演奏解釈をする「むなぞう節」で名声を馳せる彼が、兆速のキャラバンに挑戦するというのが後輩たちの話題でした。レッスンで、指のフォームと足の使い方について徹底的に指導され、今回はフットワークがとても良くなり、苦手な曲に取り組むことの大切さを感じます。

 ロメオ&ジュリエットを題材にしたビリー・ストレイホーンのバラード、Star-Crossed Loversはさすがのむなぞう節で魅せました。ベテランらしく、ベース&ドラムスを自分の味方につけて、トリオ演奏をうまくまとめ上げたのは、後輩たちに良い勉強となったのではないでしょうか。

 これからも、苦手分野をどんどん開拓して、音の引き出しをどんどん増やしていってくれるのが楽しみです。

2. めー Minor Mishap
But Beautiful
 高校の音楽教師として、音楽の楽しさを教えるめーちゃんは、今回大きく番付を上げました。

 背中や腰の使い方をよく勉強した結果、タッチの美しさは教室でも指折りのレベルに成長し、絶対音感を生かしコピーを重ね、持ち前の勘の良さも手伝って、雰囲気のあるヴぁ―ジョンを作るようになりましたね。

  トミー・フラナガンの代表曲と、十八番バラードという厳しい選曲でしたが、見事に弾きこなし魅了しました。

 これからはライブや講座で勉強すればするほど、音づくりにそれが反映されそうな逸材、サックス奏者のお父様、お母様も、とても楽しそうに鑑賞していらっしゃいました。

 この日は、風邪で熱があり病院から直行して来たことを、ずっと後になって聞きました。体長万全でなかったのに、よく頑張ったね!

3. アクビ  Tempus Fugit
Someone to Watch Over Me
 小柄な大型ピアニスト、アクビちゃんは、このところ、仕事が忙しく、簿記の学校に通ったりで、なかなかレッスン時間が取れず、師匠はヤキモキしていましたが、流石に発表会には、アクビちゃんの指使いのテクニックにぴったりのバド・パウエルと、ソフトタッチで歌いあげるガーシュインの名バラードで魅せました。

 最後列に座っていたヒロちゃんのお嬢ちゃんが(記念写真の右端に)、彼女の演奏になると突然可愛くリズムを取りながらノリノリになっていたのにびっくり!

 アクビちゃんをいつも的確にアドバイスしてくれるお母様は、師匠の講評を聞いて大納得されたそうです。

 小さな体に有り余る才能とテクニックを秘めたアクビちゃん、上手にタイムマネージメントして、再びライブ出演してくれる日を楽しみにしていますよ。



第4部:後輩達にお手本を



1. あやめ
A New Thing
God Bless the Child
Project "S"

 定期的にライブ出演しながら、さかんな生徒会活動で後輩たちの啓蒙に勤めるスーパーレディ、あやめ会長。教室創設メンバーの大ベテランです。すでに発表会では「努力賞」「最優秀賞」の殿堂入りを果たし、今回は4部の単独トリとして、後輩たちに立派なお手本を見せてくれました。

 最近のThe Mainstemが聴かせた難曲、The New Thing やProject "S"を早速制覇、しかも余裕たっぷりの演奏で魅せました。

 演奏中、決してブレない頭部や、自分の体型で最高のパフォーマンスを発揮できるフォーム、肘や背中の使い方など、後輩たちにとって「盗むべき」ポイント満載の3曲、あやめ会長の「超整理法」や、「データ活用術」は、またライブの合間にお話を伺ってください。
  
  
Exhibition

寺井尚之

There Will Never Be Another You
My One and Only Love

 
 出演者全員の演奏が終わった後、今回はスペシャル・エクシビションで、寺井尚之&The Mainstemが基礎Uコースの課題曲2曲を演奏するおまけがつきました。

 まるでピアノに血が通い、その心臓の鼓動が聴こえてくるような、生命感に溢れるサウンドに改めて感動。
、ピアニストたちにとって、最後の最後まで盗むべきところが沢山ある良い発表会になりました。

 
 外野の私にとっては、発表会のプレイヤー全員が大スター! 入賞した皆さんも、惜しくも賞を逸した皆さんも、一人一人色んな輝きで魅せられました。

  客席で真剣に演奏を見つめ拍手を惜しまない見学の皆さんの感動の気持ちは、きっとこれからのレッスンの推進力になるでしょう。
 発表会やレッスンの皆さんの姿には、私も勉強させていただくことが一杯です。
生徒の皆さん、ご協力の皆さん、本当に素晴らしい発表会をありがとうございました。
 次回の発表会は来年'10年1月25日(日)、
来年はあっという間にやってくる!プラクティス、プラクティス!
私も力いっぱい応援しています!
 by tamae terai 

 *演奏写真は、全てYou-nonさま撮影の名ショットです。発表会写真CDRを頂いていますので、希望者はOverSeasまで。

 第17回発表会、掲示板より:皆のコメント



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