第20回寺井尚之ジャズピアノ教室発表会
report by tamae terai

 1998年、師匠トミー・フラナガンが病気に倒れ、デトロイト・バップ伝承の熱意に燃える寺井尚之が開いたジャズピアノ教室です

 「トミー・フラナガン音楽の遺産を守りたい!」寺井尚之の熱意に応え、個性溢れる生徒達が集まり日夜練習に勤しんでいます

 上達の成果を披露する、毎年1月、8月の最終日曜に行われる発表会も、20回目。

 昨年開講したジャズ理論教室も好評です。
 
 寺井尚之ジャズピアノ教室の特徴

@ジャズ曲のアレンジ譜を、それらしく弾くのではなく、“即興演奏”としてのジャズを目指す
Aピアノ本来の美しいタッチを目指す。
Bフィーリングや根性に頼らず、合理的に近道で目標を達成する。
C発表会の出場資格は“自分で創ったアドリブをする事”。発表曲について、自分だけのバージョンを作った演奏者だけが出場出来るのです。

 師匠、寺井尚之の一音も聴き漏らさぬ集中力と真剣な審査ぶりも、発表会の大きな見所、聞き所です
 
 寺井尚之ジャズピアノ教室について 

発表会演奏曲目

<目次>
手堅いサポートメンバー!
各賞
御礼

開会挨拶

第1部
第2部
第3部


Nice Support
最高のサポートありがとうございました!
宮本 在浩(ベース)
Zaiko Miyamoto
菅一平(ドラムス)
Ippei Suga
 1975年1月4日生まれ。
 寺井尚之メインステムのレギュラー・ベーシストとして、確実に実力を伸ばす。妻も子息も妹も音楽をたしなむ音楽一家。  大阪が世界に誇る町工場の社長でもある。
 稽古熱心で楽曲に対する理解も深い。

 寺井尚之のダウンロード用アル"Evergreen"に参加。

 1975年2月26日生まれ。
 寺井尚之メインステムのレギュラー・ドラマーとして注目を浴びる。
 実家は八尾市の老舗古書店、大仙堂。
'95年から松本誠(p)3で活動。'96年に OverSeasトミー・フラナガン3ライブでのルイス・ナッシュに深い感銘を受け、'04年から寺井尚之と共演を重ね、実力を上げる。
 寺井尚之のダウンロード用アル"Evergreen"に参加。
審査委員長:寺井尚之
 
スタンダード・アルバム、ダウンロードできます。

各賞受賞者(次点略,敬称略、氏名は本人の希望する場合ニックネームになっています)

★優秀賞:
 
(あやめ「殿堂入」除外
Hitomi
*Hitomiさんの写真はご本人の希望で掲載していません。リキテンシュタインのピアニストにしておきます。
実物も美女ですよ♪
★構成賞 あやめ
★タッチ賞:
(あやめ「殿堂入」除外)
ネネ
★Ad-lib賞:  むなぞう
★Ad-lib賞:
★スイング賞 
あやめ
*この演奏フォームを目指そう!
努力賞  
(あやめ「殿堂入」除外)

★パフォーマンス賞
Hitomi
努力賞  
(あやめ「殿堂入」除外)

★新人賞

みゆき


発表会開催ご協力ありがとうございました!

録音、CD制作、写真撮影:You-non様




記念品:グレイスピアノ サービス
ピアノ調律:川端定嗣様



美しい花束:山口ヒデ子様


 
*調律とピアノに関するお問い合わせはグレイス ピアノサービスへ!0725-33-9808
開会挨拶

勉強会などの開催で、生徒を牽引するあやめ生徒会長のにこやかな挨拶。
第一部

1.  みゆき  My One & Only Love 


 大好きな師匠をいつも熱心に応援してくださるみゆきさん、今日は、ファンとしてでなく、今回は教室の生徒として華々しく発表会デビューを飾りました。

 頻繁に師匠のライブを観ているから、課題曲My One & Only Loveのアドリブ・ラインは、初出場と思えないほど高レベル。ジャズ講座の解説や音源の知識も、ご自分のプレイの肥やしになっています。先輩のあやめ会長をにっこりさせる演奏を披露しました!

 みゆきさん、新人賞、努力賞、ダブル受賞おめでとうございます!これからもジャズを心から楽しんでくださいね。

2. Nattsu  My One & Only Love 


  
 自称のんびり屋さんのNattsuちゃん、その反面"3D CAD"という難しいソフトを使いこなす工学系の才女で、料理の腕前も本格的です。

 2度目の発表会は、ご主人が見守る中、課題曲U、My One & Only Loveを演奏しました。長身の体躯はピアノという楽器にぴったりですね!本番用の譜面に注意事項を
箇条書きにしていましたが、知らないうちに、だんな様が大事な一項目を書き足して下さっていたそうです。ありがたいですね!そのご主人にも「前よりずっと良かった!」と満足いただける演奏を聴かせてくれました。
 
 


3. Fatima I Cover the Waterfront
 
  物静かで神秘的なFatimaちゃん、今回はビリー・ホリディの名唱や、トミー・フラナガン、寺井尚之が十八番とする、「波止場に佇み」、歌詞を理解し、名演をコピーして、じっくりと楽曲に取り組んだおかげで、情感溢れる演奏解釈になりました!

  前の発表会の固さが取れて、リラックスした演奏ぶりに、カメラを構えるご主人も、姉妹のようなお母様もにっこりのプレイ!

 世界中、色んな土地を旅行してきたFatimaちゃん、彼女がイメージした「波止場」はどこの国だったのでしょう?今度訊いてみたいと思います。



第2部

1. Nene Stars Fell on Alabama


 仲間の歯医者さんと、“おやじ(?)バンド”で活躍するNeneさん、お母様は津軽三味線を、妹さんはクラシック・ピアノを演奏する音楽一家です。

 今回選んだ曲は、テディ・ウイルソンやビリー・ホリディで有名な古いスタンダード「アラバマに星落ちて」、渋い作品に目を付けましたね。
 
 毎回必ず来られるご主人が、インフルエンザで、ご欠席なのが残念でしたが、Neneさんの演奏は、とっても落ち着いた雰囲気で聴き易かった!さすが三部の風格ですね。

 安定したプレイで、タッチ賞、おめでとうございました!今はブルーズに取り組んでいるNeneさん、ご主人と同じくらい、私も次回の発表会を楽しみにしています。


2. むなぞう I Didn't Know What Time It was
Our Delight
  
 阪大生の頃、OverSeasの近所で家庭教師のアルバイトをしていたのが縁で寺井尚之と出会い、トミー・フラナガンの虜になったむなぞう副会長、社会人になっても、ついつい少年だった頃と同じように接してしまうのですが、今回は独身時代最後の発表会になりました。客席には次週に挙式を控える可愛いフィアンセが!

 最初の曲、「時さえ忘れて」は、運命の伴侶に出会った喜びの歌。
“生きててよかった、・・・君だけのものになれてよかった!”という曲です。
 そして2曲目は文字通り、「僕達の喜び!」のビバップ!

 演奏は勿論ベテランのむなぞう節が弾けました。でも、発表会見学の方には申し訳ありませんが、この次の週に、彼らの披露宴で演奏したヴァージョンの方が、さらに良かったことを、付け加えておきます。

 結婚して家庭を持っても、ずっとむなぞう節を聴かせて欲しい!心から願っています!

 


第3部



1.hitomi
1. All the Things You Are
2. But Beautiful
3. Smooth As the Wind

 
 入門以来、怒涛の躍進を続けるhitomiさん、写真を掲載できないのが残念ですが、姿勢がよく、美しい女性です。

 レッスンでは、「○コーラス目の○小節目から」と言われるとと、即スタートできるし、指示された事を即理解して、修正できるので、30分のレッスン時間がフル活用できています。それは日常の練習が足りていることと、コミュニュケーションの力、何よりも「音楽が好き」ということなのかも知れませんね。
 
 今回はジャズ・スタンダードから極めつけデトロイト・ハードバップまで、レベルの高い3曲を選んで演奏。

 客席には職場の同僚の方が沢山駆けつけて、皆さんとても楽しそうに鑑賞していらっしゃいました。

 レパートリーはどんどん増えていますが、曲ごとに課題を作って、クリアしていく姿勢がかっこいいです。

 8月の発表会までに何曲仕上がるのか、とっても楽しみ!優秀賞、おめでとうございました!
  

2. あやめ会長
1. The Lady Is a Tramp
2. Sans Souci
3. That Old Devil Called Love
4. Sid's Delight
 
 発表会のトリは、「努力の殿堂」「最優秀賞の殿堂」「タッチ賞の殿堂」入りを成し遂げた、ご存知あやめ会長、自己ライブも数え切れないほどやっていますから、発表会というより後輩のための模範演奏の趣ですね。

 今回も、“通”好みのセレクションが並びました。トミー・フラナガンをバックにしたエラ・フィッツジェラルドの名唱でおなじみのオープニングから、ジジ・グライスの美しい作品、「サン・スーシ」へ。「サン・スーシ」は有名なドイツの宮殿でははなく、18世紀にハイチに黒人の王が建てた古城であると、師匠の寺井尚之が言っていました。3はビリー・ホリディに因む名バラード、ラストはタッド・ダメロンの美バップと、数あるレパートリーから、「殿堂入り」の美しいタッチを聴かせるのに相応しい曲を選ぶ能力もさすがですね。

 安定したフォームから繰り出すタッチ、高度な構成能力、全てに、後輩達が「さすが」と唸る別格のプレイを披露してくれました。

 どこまでうまくなっても、いつも目標を高く持っているからこそ、多忙でも練習を続けられるのだと思います。

 あやめ会長、次回のライブを、皆と楽しみにしています!
 
 
 外野の私にとっては、発表会のプレイヤー全員が大スター! 一人一人に個性が溢れ、色んな輝きで魅せられました。

  客席で真剣に演奏を見つめ拍手を惜しまない見学の皆さんの感動の気持ちは、きっとこれからのレッスンの推進力になるでしょう。
 発表会やレッスンの皆さんの姿には、私も勉強させていただくことが一杯です。
生徒の皆さん、ご協力の皆さん、本当にありがとうございました。
 次回の発表会は8月28日(日)、
またプラクティス!プラクティス!
私も力いっぱい応援しています!
 by tamae terai 

 *写真は、全てYou-nonさま撮影の名ショットでした。発表会写真CDRを頂いていますので、希望者はOverSeasまで。

 



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