あなたの中のビリー・ホリディ(1)

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 例えばもしも、恋人の心変わりに気づいたとき、あなたなら、別れようと言われる前に潔く身を引く事ができるだろうか?夫のワイシャツに口紅がついていても「言い訳しないで」と赦すことができるだろうか?帰って来ない恋人を人気のない夜の港で待ち続けることができるだろうか?
 先週のジャズ講座で聴いたリリアン・テリー(vo)+トミー・フラナガン3の“You’ve Changed”、主役の座をさらうトミー・フラナガンの間奏に、ビリー・ホリディの精髄を感じて、今までなかなか書けなかったレディ・デイのことを少し書いてみたくなりました。
Image-BillieHoliday.jpgBillie Holiday (1915-’59)
 トミー・フラナガンの青春時代のアイドル且つ音楽的ルーツ、それだけでなく器楽奏者であるバッパー達がこぞって崇拝する歌手、ビリー・ホリディ。一般的には、ヘロイン中毒、男性遍歴、レズビアン・・・などスキャンダラスなタグラインか、「奇妙な果実」が象徴する社会派のイメージが強調され、チャーリー・パーカー同様、破滅型の天才ということになっていますよね。でもバッパーを虜にするのは、レディ・デイの音楽表現の素晴らしさ。器楽奏者にこれほど影響を与えた歌い手は、ビリー・ホリディの他にはちょっと思いつきません。彼女が譜面を読めない音楽家であったことを考えると、とても興味深いのですが、それは次のお楽しみとして、今日は、ジャズ講座対訳係りの立場からお話してみます。
<レディ・ディ:虚像と実像の間で>
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 対訳を作る時、歌詞解釈がちゃんと出来ている歌唱は訳も作りやすい。だって何を言いたいのかはっきりしているから、そこを日本語にすればいいのです。この間のリリアン・テリーの対訳もAt Easeでした。“Lover Man”や“You’ve Changed”でも32小節ドラマのシナリオと絵コンテをリリアンが作っていて、それを実現できるようにフラナガンが「伴奏」というより、むしろリードしたという印象です。
 ホリデイは完全な女優型歌手、聴き手にとって、歌い手と歌の主人公の区切りが判らなくなるような歌手です。ですからエラ・フィッツジェラルドのように男性の歌、”Lady, Be Good”をそのまま歌うタイプではありません。ホリデイのブレーン達は、ホリデイの私生活スキャンダルと、歌唱の個性をうまく使って、“Good Morning Heartache”や“Don’t Explain”など、ホリデイ自身を想起させるシグネーチュア・ソングを次々とヒットさせたんですね。日本の歌手にも、私生活を想起させる歌でヒットを飛ばした歌手は沢山いますが、死後50年以上経っても「私だけに歌いかけてくる」ような錯覚を与えるほどのリアリティはあるのかな?ビリー・ホリディの歌う歌はどれを聴いても、私宛ての親展メッセージのようで、不思議に心を捉えます。寺井尚之は、「そんな状況やったら、わしが何とかしたるやないか!」と一肌脱ぎたくなるらしい。
<レディ・ディ菩薩:赦しの美学>
 そして、ビリー・ホリディの歌唱の稀有なところは、歌を聴いているだけで、自分の過ちが「赦された」ような気持ちになれること。
 例えば、前述の“Don’t Explain”は、夫のワイシャツについた口紅で浮気に気づいた妻の歌、普通ならワイシャツだけでなく、旦那の顔までズタズタになってしまうかも知れないところですが、歌の主人公は「言い訳しなくてもいいの」と言う。極めつけはこのライン〝Right or wrong don’t matter when you’re with me, Sweet〟(善悪なんてどうでもいい、愛するあなたが一緒なら)これは、正義と真実が最優先のアメリカでは、ほとんど反社会的かも知れない。〝Right or wrong don’t matter〟タイガー・ウッズやビル・クリントンでなくても、人はWrongなことをしでかすのもの、レディ・デイは菩薩のように、許しと癒しを与えます。
Hinton_Billie_Holiday.jpgLady In Satinの 録音に参加したベーシスト、ミルト・ヒントンは、プレイバックを聴いて声の衰えを痛感する悲痛な表情をカメラで捉えた。
 先週リリアン・テリーで聴いた“You’ve Changed”はホリディ晩年のLP『Lady in Satin』に収録されています。当時のホリデイには往年の輝く声は失われているけれど、逆に歌詞表現のニュアンスは声を補って余りあるほど甘くて苦い。聴くたびに感動してしまいます。ホリデイの崇拝者、カーメン・マクレエは生前このレコードを絶賛していて「LPが擦り切れるから、予備に何枚も持っている。」と言ってたっけ。彼氏の心変わりを嘆きながら、最後の節でこう歌う。〝あなたは変わった、もう私が知ってた天使じゃない。今更別れようと言う必要なんてない。終わったのよね。〟別れにつきもののゴタゴタもなく、向こうの方から終結宣言してくれる。だからと言って、彼女のところに舞い戻ったとしても、「言い訳なしで」元の鞘に戻れそう。
 きっと”You’ve Changed”の主人公は、別れた後、この後で”落ち葉を焼く煙の臭い”や”船の汽笛”に彼を思い出しながら”These Foolish Things”を歌うんだろうな!
 Right or Wrong doesn’t matter・・・恋に落ちること自体、善悪や理屈とは関係のないものかも知れない・・・
 昨年秋のトリビュート・コンサートで聴けた“Easy Living”も、勿論ホリデイ的「赦し」の歌です。傍目には男に利用されているとしか見えない女性が主人公、彼女は愚かな自分と恋した相手を同時に赦す。「あなたの為に生きることこそ気楽な人生(Easy Living)…惚れた人のために苦労しても構わない。愛する人に尽くすと生きることが楽になるから…」
 どんな過ちを犯しても、観音さまとビリー・ホリディは赦してくれる。レディ・デイの唄を聴いていると、そんな気持ちになります。とはいえ、私生活の彼女は、必ずしもそうではなかったようですが、ザッツ・アナザー・ストーリー。
 トミー・フラナガンがこよなく愛し、大きく影響されたビリー・ホリディ、トリビュート・コンサートでも、ホリデイゆかりのレパートリーが聴けるでしょう。
 トリビュート・コンサートは残席わずかですので、お早めに!
明日は末宗俊郎(g)トリオ!そしてあさって土曜日は久々のSFT。KG&イマキーが寺井尚之と共にフレッシュなプレイをお聴かせいたします。
CU

トリビュート・コンサートの前に、スプリング・ソングスの話をしよう!

対訳ノート(26):Spring Is Here
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 春の兆しはあるけれど、今週は雪や雨や雷、それに強風!先日、雨宿りにデパートに寄ったら、ホワイトデーのプレゼントを買う為に並ぶ紳士の行列があちこちに…なんとランジェリー売場にも男性が・・・皆さま、いかがお過ごしですか?
 春のトリビュート・コンサートが近づくと、ウィークデーのOverSeasに沢山のスプリング・ソングが響き、外は寒くても、ウキウキ気分になります。でも、今日はふきのとうみたいに、少しほろ苦いスプリング・ソングを。
<Spring Is Here>
 ともすればエバンス派のオハコと思いがちな<スプリング・イズ・ヒア>も、デトロイト・ハードバップ・ロマン派の寺井尚之(p)が演奏すると、一味違う。”The Mainstem”が聴かせるヴァージョンは、冒頭の混合ディミニッシュ・コードの響きだけで、美しくも哀しい歌詞の内容が一瞥できる。かつてトミー・フラナガン3がNYのジャズクラブ「スイートベイジル」で、4月にスプリング・ソングとして演奏したヴァージョンを基にしているのだとか。あの有機的なハーモニーは、紛れもなくデューク・エリントン!エリントン的なるものはトミー・フラナガンや寺井尚之ミュージックの至る所に隠れていますね。
<歌のお里>
 <スプリング・イズ・ヒア>のお里は、1938年のブロードウェイ・ミュージカル『I Married an Angel 私は天使と結婚した』、プレイボーイの銀行家が婚約解消の際に「天使としか結婚しない」と宣言したら、ほんとに美人の天使がやって来て結婚したのはいいけれど…というコメディーです。数年後に映画化されていますが、その際に歌われる<スプリング・イズ・ヒア>は曲想も歌詞も春爛漫のハッピーな歌曲に替わっていて、ちょっとがっかり・・・
Rodgers_and_Hart_NYWTS.jpg 作曲:リチャード・ロジャーズ(左)、作詞:ロレンツ・ハート(右):リチャード・ロジャーズがロレンツ・ハートと出合ったのは16歳の時、そのままコンビでソングライターの世界に入り、25年間の永きに渡って共作を続けましたが、やがて戦争が始まり、ハートの洒落た作風は軟弱と見なされ、時流から外れて行きます。ハート自身もアルコールに溺れて仕事に支障をきたすようになり、42年にコンビ解消、ロジャーズはオスカー・ハマーシュタインⅡ世と『オクラホマ』や『サウンド・オブ・ミュージック』など、健全な名作をどんどん創り、新たな局面に邁進。一方ハートは’43年に48歳の若さで失意のうちに亡くなりました。My Funny Valentine、The Lady Is a Tramp, Blue Moon, Bewitched etc…二人が生み出した名曲は数知れず…どれも甘くてほろ苦い味わいの粋な歌曲ばかりです。ポピュラー音楽の中ではこのコンビが、私の一番のお気に入りかも知れません。
 “春が来たのに私の胸は躍らない、それは誰にも愛されないからかも。“ 寂しい心を歌うラインに、一番インパクトの強いせり上がるメロディをつけている辺りが、ロジャーズ+ハートの凄さかな。原歌詞はこちら。

“スプリング・イズ・ヒア”
Richard Rodgers and Lorenz Hart
VERSE
あなたや私がそうだったように
世界中が詩を紡いだ頃、
たしか「春」ってあったよね。
小さなテーブルで差し向かい
二人で春の甘いお酒を飲めば、
男も女も若者は皆高らかに歌ったよね。
4月、5月、6月・・・時が経つにつれ、
寂しい調子に変わる。
人生が、幸せの風船に針をつき刺した。

CHORUS
春が来たよ!
なのに心は躍らないのは何故?
春が来たよ!
ワルツが素敵に思えないのは何故?
欲しいもの、したいこと、
私には何もない。
誰にも必要とされていないせいかな。

春が来たよ!
なのにそよ風が嬉しくないのは何故?
星がまたたき始める、
何故に夜は心を誘わない?
多分誰も愛してくれないせいだよね。

春が来た・・・らしいね!

 アレック・ワイルダーの著書American Popular Songを読むとこんな風に書いてありました。(p.209)「歌詞もハートらしさが出た秀作、特にクロージング・ライン”Spring is here, I hear!( 春が来た・・・らしいね)”は、彼自身の考え方が、皮肉っぽく凝縮されている。」
 <スプリング・イズ・ヒア>はロジャーズ+ハート共作期終盤の作品、ロレンツ・ハートが亡くなる5年前に書かれたものだそうです。戦争が影を落とす世の中に、調子を合わせることが出来ないハートの苦しみが見え隠れして、一層この曲が身近に感じられます。
 第16回トリビュート・コンサートは3月27日(土)、その時分にはもっと春めいているかしら?
 13日(土)のジャズ講座は、リリアン・テリー&トミー・フラナガンの名盤、『A Dream Comes True』登場!ビリー・ストレイホーンの名曲など対訳どっさり作りました。リリアン・テリーはイタリア人だけど、ちゃんと歌詞解釈があるのがエライです!
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 当日はビーフストロガノフを作ってお待ちしています!
CU

ジョージ・ムラーツの盟友、エミル・ヴィクリツキーさん(p)のこと

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 地震や津波も怖い季節の変わり目ですが、皆さんいかがお過ごしですか?OverSeasではスプリング・ソングもチラホラ聴こえて、27日(土)のトリビュート・コンサートが待ち遠しいな!
 NYのジョージ・ムラーツ兄さんも、何とか寒い冬を乗り切って元気にしているようです。先月末には、NYのチェコセンターで、リッチ・ペリー(ts)、ジョーイ・バロン(ds)と組んだ自己トリオで特別コンサートを開催した模様。もうすぐ発売される同メンバーでの新譜とDVDが楽しみ!春にはハンク・ジョーンズとアルゼンチンに旅した後、ヨーロッパ各地を色んなフォーマットでツアーします。
<チェコのスター・ピアニスト>
 ところで、最近、ムラーツ兄さんをWEB検索していたら、うちのHPに行きあたったと、チェコからEメールが来ました。丁寧な英文で友人のジョージ・ムラーツや、尊敬するトミー・フラナガンの写真が色々載っていて楽しかったと書いてあります。
 送信者のお名前にはEmil Viklicky(エミル・ヴィクリツキー)とあり、なんとムラーツ兄さんが、チェコ大統領主催プラハ城コンサートや、チェコのスター・ミュージシャン、イヴァ・ヴィトヴァと組んだアルバム、『モラヴィアン・ジェムズ』などで頻繁に共演している、チェコの第一人者でした!上のポートレートはMartin Zeman撮影、バロック的な陰影があって、いかにもヨーロッパのピアニストという雰囲気ですね!ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの絵画みたい!
Viklicky_Mraz_Hart_SpertusMuseum.jpgシカゴにて:ヴィクリツキー(p)、ムラーツ(b)、ビリー・ハート(ds)
 エミル・ヴィクリツキーさんは、1948年、チェコのモラヴィア地方の生まれのピアニスト、作編曲家。ヴィクリッキーと表記されることも多いですが、ご本人に確認したらヴィクリツキーの方が近いそうです。ムラーツ兄さんより4歳年下、寺井尚之より4歳年上です。ヨーロッパ各国のジャズのコンペを総ナメし、共産党支配が強化される直前の’77年に米バークリー音楽院に奨学生として入学、ビロード革命後はチェコ・ジャズ界のリーダーとして活躍を続けるトップ・ミュージシャンです。クリアな音色とオスカー・ピーターソンばりのダイナミックなプレイは、寺井尚之を唸らせる紛れもない正統派、一方、モラヴィア地方の民謡をジャズとして演奏するなど、チェコのアイデンティティを失わない音楽性から、ヨーロッパでは『1Q84』(村上春樹)のずっと以前から、「ジャズのヤナーチェク」と呼ばれているそうです。
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<友達の友達はともだち!>
 ジョージ・ムラーツとエミル・ヴィクリツキーさんとの出会いは、’76年、ユーゴスラビアのジャズフェスティバルだったそうです。以来、アメリカのトップ・ベーシストとなったムラーツがチェコにお里帰りする際に共演するピアニストは、本国のトップであるヴィクリツキー!ということになっているみたい。普段は、ベース: Frantisek Uhlir (フランティセック・ウーリール)とドラムス:Laco Tropp (ラコ・トロップ)という長年のレギュラー・トリオで活動しているようです。特に、ベースのウーリールは、ムラーツばりのテク二シャンで、Youtubeを観てびっくりしました。ヴィクリツキーさんによれば、彼はチェコのナンバー1ベーシストで、特に弓の技量はずば抜けてすごいらしい・・・
sinfonietta.jpg 昨年、ジョージ・ムラーツ、ルイス・ナッシュ(ds)との最強メンバーで日本制作のリーダー・アルバム 『シンフォニエッタ/エミル・ヴィクリッキー・トリオ』をリリースしており、日本での人気も高まるかも知れませんね。
viklijapantrio.jpgなぜか別府温泉でポーズを取るレギュラー・トリオ:左からヴィクリツキー、ウーリール(b)、トロップ(ds)
  ヴィクリツキーさんは、今までにも政府から派遣され、愛知万博などで演奏していて、日本のジャズファンの前で演奏したくて堪らないそうです。息子さんは腎臓移植の権威ですが、やはり親日家で日本語に堪能とのこと!5月に中国に飛び、上海万博で演奏予定があるのですが、その際、寄り道をして、ぜひジョージ・ムラーツと懇意なJazz Club OverSeasで演奏したいと切望しています。プラハの宮殿と余りにも違うヴェニューだけど、いいのかしら・・・
 チェコを代表する巨匠ピアニストのプレイが、間近で聴けそうな予感がします!
 詳細は近々お知らせいたしますのでご期待下さい。
 明日は鉄人デュオ!スタンダード・ナンバーをベテランの懐の深さでさりげなく料理するのが聴きどころ!私も鼻歌でハッシャ・バイでも歌いながら、シーフード・グラタンでも作ろうかな・・・
CU

トミー・フラナガンの思い出:Jazz Clubbing in NY

 冬季オリンピックも終盤、2月は瞬きする間に終わりそう・・・皆さま、お元気ですか?トミー・フラナガンが得意としたスプリング・ソングの季節も間近ですね。トミー・フラナガンを誕生を記念して3月27日(土)にトリビュート・コンサートを開催いたします。チケットはお早めに!
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 日頃、夜遊びするチャンスは全くありませんが、NYの夜遊びの楽しさを教えてくれたのはトミー・フラナガンです。生まれて初めてNYに旅行した2日目のことでした。寺井尚之とフラナガン家にディナーに招待してもらって、ダイアナ夫人の手料理や、日本で見たこともない位大きなオリーブ、ヨーロッパから持って帰って来たリキュール類をしこたまごちそうになった夜です。ダイアナにお料理を作ってもらったのは後にも先にもこの時だけ。レーズンが一杯入ったミート・ローフで、結構おいしかった。私はとても緊張していたので、いくらお酒を飲んでも全然酔えなかった・・・
 ずっと前に書いたことがありますが、食後、バッパーの意義についてトミーとダイアナの間で、ヘヴィー級の大論争勃発、その結果、ダイアナはしくしく泣きながら、寝室に退場してしまいました。ジャズの巨匠がジャズの歴史について激しく論争するのを目の当たりにして呆然としていました。
 やがて、「さあ、ヒサユキ、NYに来たんだからジャズを聴きに行こうか。」トミーは、いつも通りの物静かなポーカーフェイスに戻り、さきほどの興奮を抑えている様子もありません。まるで超人ハルクかスーパーマンみたいで、すごく不思議だった。
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 ダイアナを気遣った寺井が「いいえ、もう遅いから帰りますよ。」と言うと、トミーは「いい子ちゃんだな。」とクスクス笑い。おまけに鼻声のダイアナが寝室から「いいえ!行ってらっしゃい、行かなくちゃ!!」と大声で言うので、結局11時前にダイアナを残し、トミー、寺井尚之、私の三人だけで出かけることになりました。トミーはまるで一般人みたいに、寺井尚之と一緒に雑誌『New Yorker』のイベント情報欄、”Goings On About Town”を詳細にチェックしてから、「一番の老舗で、今夜の出演者が一番良い」と、数々の歴史的ライブ録音されたヴィレッジ・ヴァンガードに連れて行ってもらうことになりました。
max_gordon.jpg  ヴィレッジ・ヴァンガードはグリニッジ・ヴィレッジにあるジャズクラブ、ホワイトハウスにも招待された名物オーナー、マックス・ゴードンが1935年に創業、ゴードンの他界後、奥さんのロレイン・ゴードンが後を引き継ぎ現在も盛業中。
 ダウンタウンに向かうイエローキャブの中でトミーは言います。「汚い店だから、きっとびっくりするよ。」
adams_georg_liveatthe_101b.jpg 到着すると、アーチ型の扉の横に、マジックで手書きした丸文字で今夜の出演者が掲示してありました。”George Adams, Don Pullen・・・”。
 ジョージ・アダムス(ts)=ドン・ピューレン(p)双頭カルテットは、同じチャールズ・ミンガス(b)バンドで共演したダニー・リッチモンド(ds)と、骨太のプレイで聴かせるキャメロン・ブラウン(b)のレギュラー・コンボ、ミンガス・ミュージックを継承していて、バップを基本にしながらフリー・ジャズの要素もあり、ブラックでパワフルな野武士みたいにワイルドなバンド、エレガントなトミー・フラナガンがこのバンドを選んだのは、始めは少し意外でした。
684.x600.music.essental.jpg お店の入口はもうひとつ地下にあります。階段を降りて行くと、物凄い迫力の演奏が聴こえてきます。でも、ここで立ち聞きしているとオーナーのマックス・ゴードンがチャージを集金に来るんだとトミーが言ってた。ゲスト扱いで、ミュージシャンの写真が所狭しと張ってある壁際のベンチシートに案内されました。テーブルクロスも絨毯もないし、床はむき出しのコンクリート、簡素な内装だけど、そんなことはどうでもいいや。歴史を感じる趣、なによりもバンドの迫力がすごい!エスニックな帽子のアダムスは白目が真っ赤、真っ黒な肌から汗がしたたり落ち、テナーが雄叫びを上げて泣いている。ランニング姿のピューレン(p)は鍵盤上に拳をローリングさせる独特の奏法で有名ですが、生で見ると、池に小石を放り投げて何度もジャンプさせるのと似ています。腕と背中の筋肉が引っ越し屋さんみたいに盛り上がってます。二人のソロがキャメロン・ブラウン(b)のビートと、ダニー・リッチモンド(ds)に替わって、当時はまだ駆け出しのルイス・ナッシュ(ds)が繰り出すリズムに強力にプッシュされ、4人のサウンドが炸裂するのを感じました。隣のトミーはピューレンの拳ソロを聴きながら「Oh, Pretty! 曲もきれいだな!」なんて言いながらニコニコしてます。「すごくパワフルですね!ハード・ロックみたいに電気使ってないけど、もっとエネルギーを感じます。」って言うと、「Yeah! they are rockin’!」って喜んでいたけど、寺井尚之にはお客さんの魂を掴む音楽の迫力を教えようとしていたのかな?
 セットが終わると、バンドのメンバーや客席にいたナマズ髭のスティーブ・トゥーレ(tb)など沢山のミュージシャン達がどこからか集まってきて、順番にトミーに挨拶をします。その一人一人にトミーがヒサユキを紹介するので、寺井尚之はその度に立ちあがって握手をしなくてはなりませんでした。
 結局その夜は、真夜中まで、三人並んでジョージ・アダムス=ドン・ピューレン・カルテットを堪能しました。演奏中、ふとトミーの方を見ると、ポケットからお札を出して、こっそり数えてた。ピアノの神様がお札を数えているのが何とも不思議な感じでしたが、次のお店に連れていくための軍資金を数えていたんですね・・・トミー、ありがとう!
tavern_on_the_green.jpg ヴィレッジ・ヴァンガードだけでなく、ダウンタウンではブラッドリーズ、スイート・ベイジルやブルーノート、アップタウンでは、中華レストランで極上のピアノジャズを聴かせたフォーチュン・ガーデン・パヴィリオン、セントラルパークのタヴァーン・オン・ザ・グリーン・・・ジャズ・クラブ以外のちょっとおいしいレストランなど、本当に色んなところに連れていってもらいました。トミーが心臓の為に食事制限するまでは、ほんとにグルメだったから・・・
 というわけで、明日のThe Mainstemトリオにはメキシコ料理にちょっとクレオールが混じった、おいしいエンチラーダを作ってお待ちしています。
CU

対訳ノート(25)Speak Low

 寒い日が続きますが、日差しは春が近くに来ていることを教えてくれます。東京方面は雪だったそうですが、皆様いかがお過ごしですか?先週のジャズ講座は、とっても盛り上がりました。『The Magnificent』(トミー・フラナガン3)には別テイクが沢山公開されていて、テイク数の推理は寺井尚之ならではの説得力がありました。師匠への愛に溢れる激辛トークがどうにもとまらなくなって、あやうく最終新幹線に乗り遅れそうになったお客様も…間に合ってよかった!
speak low.jpgジョージ・ムラーツ(b)、アル・フォスター(ds)時代のトミー・フラナガン3の作品、”The Magnificent”は「品格あるもの」という感じかな?日本盤のタイトルは”Speak Low”です。
<Speak Low 歌のお里>
 “スピーク・ロウ”は、OverSeasのライブの定番として長らく聴いてきました。時たま、バーや居酒屋と間違えて来られたお客様たちが演奏中にワイワイ騒ぐと、寺井尚之がこの曲を演奏して「小声で話してや~!」とアピールしていたので、長年の常連様にはとっても馴染み深いナンバーですね!
 クルト・ワイル作曲、オグデン・ナッシュ作詞の<スピーク・ロウ>のお里は、1943年のブロードウエイ・ミュージカル、『ヴィーナスの接吻 One Touch of the Venus』、美術館のヴィーナス像の薬指に床屋の青年が婚約指輪をはめると生身の美女に変身して・・・というロマンチック・ドタバタ・コメディーで、48年にきれいなエヴァ・ガードナー主演で映画化されています。ブロードウェイではヴェーナス役としてマレーネ・ディートリッヒに白羽の矢が立ったのですが、俗っぽくてお色気過剰で、舞台で脚線美をモロ出しするのは娘の教育に悪いと言って断ったらしい。
 作詞のオグデン・ナッシュは「アメリカ最高の小唄作詞家」としてつとに有名ですが、ブロードウェイでヒットしたのはこの『ヴィーナスの接吻』だけ・・・この作品では脚本も担当しています。クルト・ワイルは皆さんもよくご存知、『三文オペラ』で有名ですね。ドイツで活動していましたが、ナチのユダヤ人迫害を逃れ米国に移住した人です。数年前にInterlude に書いたことがありますが、この歌詞の冒頭、”Speak Low, When you speak love”はシェークスピアの有名な喜劇『空騒ぎ: Much Ado About Nothing 』の名セリフ、一目惚れした女性に恋を告白できない内気な親友の為、貴族ドン・ペドロが、仮面舞踏会の夜、親友になりすまし、このセリフで彼女を口説きます。
 ミュージカルについてあれこれ相談をしているとき、クルト・ワイルが何気なく引用したシェークスピアの台詞にヒントを得たナッシュが一気に詞を書き上げたと言われています。A-A-B-A形式なんだけど、小唄どころか56小節の長い歌、Aの部分が各16小節で、サビのB部分はたった8小節しかない変形サイズ。
 『The Magnificent』では冒頭の”Speak Low…”のところを、わざと朗々と歌い上げてみせるところが、いかにもフラナガン流ジョークに思えます。まるで、内緒話を大声で言ってびっくりさせようとしているみたいで可愛い!原曲はゆったりしたハバネラだけど、フラナガンはin twoと4beatを駆使してメリハリのある楽しい演奏解釈でした!
 映画『ヴィーナスの接吻 One Touch of the Venus』の”Speak Low”のシーンはyoutubeで観れます。オリジナル歌詞はネット上にありますが問題が多い。歌詞を勝手に載せるといけないので、こちらを三行目から読んでみてください。

Speak Low スピーク・ロウ
Ogden Nash/ Kurt Weill

恋を語る時は
小声で囁いて。
夏の日は
瞬く間に色褪せる。
恋を語る時は
ひそやかに。
二人の時は駆け足で過ぎ、
海に漂う舟の如く、
あっと言う間に離れ行く。

愛しい人よ、
ひそかに甘く囁いて、
恋は一瞬の火花、
すぐに闇へと消え去るもの。
どこにいようと、
すぐに明日は来る。

時はあまりに速く、
恋はあまりに短い。
恋は輝く純金で、
時は泥棒のように恋を奪う。

愛しい人よ、
私たちは遅れているよ、
カーテンが降りると、
全てが終わる。

私はじっと待っている、
愛しい人よ、
お願いだから囁いて、
愛の言葉を
さあ早く!

 当店の演奏中は、恋愛でも経済問題でも、常にスピーク・ロウでお願いいたします。
 土曜日のメインステムをおたのしみに!私は赤身の多い特上三枚肉と、大きな白花豆でポーク・ビーンズを作ってお待ちしています。
CU

春のトリビュート・コンサート 3月27日開催!

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 暖かくなったり寒くなったり、三寒四温というには余りに暴力的なダイナミクスですね。NYやワシントンDCは大雪で大変みたいですが、皆さんお元気ですか?今週の月曜日には昨年亡くなったディック・カッツさんの告別セレモニーがNYセント・ピーターズ教会で行われ、参列したダイアナから「ディックはNYに出て来て初めて知り合ったピアニストで友達だった。寂しい~!!こんな気持ちを判ってくれるのはあんただけ、今夜は眠れないの・・・」と涙の電話がかかってきて、私も寂しい~ 冬は心まで寒くなるのかな?春よ来い!早く来い!
 というわけで、トミー・フラナガンが誕生した3月を祝し、今年も心をこめて開催します。
『第16回トミー・フラナガン追悼ライブ Tribute to Tommy Flanagan』
日時:3月27日(土) 7pm- /8:30pm- (入替なし)
演奏:寺井尚之ピアノトリオ The Mainstem
前売りチケット3,150円(当日3,675円)

 春のNYでフラナガンが愛奏したスプリング・ソングの数々は甘さとほろ苦さが溶け合って、アップビートな春ならではの感動をもたらしてくれます。春野菜みたいにアクの強いバップ・チューンはフラナガン流に、アクを流し去り、素材の繊細な持ち味が出るように聴かせてくれます。
 演奏は寺井尚之The Mainstem、宮本在浩(b)、菅一平(ds)の演奏はJazz Club OverSeasでしか聴けません。内容は前回よりさらにスケールが大きく充実したものになるでしょう!
 チケットはOverSeasでのみ取り扱っております。お早目にお求めください!
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CU

対訳ノート(24) Ev’ry Time We Say Goodbye / Cole Porter

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 節分から大阪も冷えてます。OverSeasは加湿器+ガスコンロでお湯を沸かしてピアノに潤いを与えているのですが、大きなポットのお湯があっという間に減っていきます。こんな時は風邪ひきやすいので皆さんも気を付けてくださいね。
 先週の寺井尚之The Mainstemのライブは、大向こうから絶妙の掛け声も入って大いに盛り上がりました!どうもありがとう!
 The Mainstemが今回一番力を入れた新曲は、ジミー・ヒース(ts,ss,fl)作、知る人ぞ知るオリジナル曲、“A Sassy Samba“、元々ホーン入りのコンボかビッグバンド用の作品ですが、ピアノ・トリオ用にアレンジ、宮本在浩(b)、菅一平(ds)のパワフルなリズムが炸裂するバッパーのサンバになって、ラスト・チューンにぴったりのかっこよさ!Sassyというのはサラ・ヴォーン(vo)のニックネーム。そのせいで、3rd Setは、サラ・ヴォーンゆかりの曲がズラリ。サラ・ヴォーンの伴奏者であったハナさんがトリビュートしたバラード”Souvenir”も懐かしかったです!
<3rd Set>
1. Tenderly  テンダリー(Walter Gross )
2. Ev’ry Time We Say Goodbye  エブリタイム・ウイ・セイ・グッバイ(Cole Porter)
3. 46th & 8th (by サラ・ヴォーンの元夫Waymon Reed tp. )
4. Souvenir スーヴェニール(Sir Roland Hanna)
5. A Sassy Samba サッシー・サンバ( Jimmy Heath)

afterhours.jpg  ピアノ・タッチの変幻で聴かせた2曲目の”Ev’ry Time We Say Goodbye “は、’50年代のライヴ盤”After Hours”での、まだピチピチしたサラの歌唱が有名ですよね!
 エラ・フィッツジェラルドも歌っていて、この間出た「「トミー・フラナガンの足跡を辿る」第7巻に『Ella In London』での解説と歌詞対訳が載っています。ロンドンのエラは、「この歌は英国でしかウケないから、たまにしか歌わないの。歌詞間違えたら言ってね。」とMCして、(多分わざと)最初の名文句をハズしています。でも、ロンドンっ子は誰も教えてくれないのがご愛敬・・・
 アレック・ワイルダーは名著「American Popular Song」の中で、『最もコール・ポーターらしさのない、端正(Neat)な曲。』と評しています。
 こんな歌詞です。メインステムは歌詞の聴こえる演奏で、「寂しさ」と「楽しさ」のカラーチェンジが秀逸でした!原詩はこちら。

Ev’ry Time We Say Goodbye / Cole Porter
エブリタイム・ウイ・セイ・グッバイ

さよならを言うたび
私は少し死んでしまう、
さよならを言うたび、
私はちょっぴり不満、

神さまたちは、
空から何でもお見通し、
なのに気配りしてくれない、
あなたを行かせて知らんぷり。

あなたが近くにいると、
心地よい春風が吹き、
ヒバリの歌声が聞こえてくる。

それは最高のラブソング!
でも、不思議・・・
明るい歌も単調に変わってしまう、
「さようなら」を言うときはいつも。

 「さようなら」の寂しさと、一緒にいる幸せのコントラストを、寺井ならではのニュアンスに富むピアノ・タッチで聴かせてくれました。ラブソングにも関わらず、私は母親のことを想う。実家の母は、年末からうつ病がひどくなり、今年からケア・ハウスと呼ばれる高齢者向けの施設にいる。
 父が亡くなってから、母はずっと不眠症に苦しんでいたのだけど、だだっ広い日本家屋で独り住まいしながら、けっこう明るく暮らしていた。ところが病気入院したのが引き金になり、ひどい鬱になってしまった。今は住みなれないコンクリート建築の一室で、音楽も聴かず、新聞もとらず、歌舞伎も観ず、時の過ぎるのを身を固くして必死に耐えている。
 母は「本物は時が経っても古臭くならない」ことや、「一生懸命料理して、おいしく食べてもらう幸せ」を教えてくれた。料理上手だった母が、今は給食を食べている。それも砂を噛むようにちょっぴりしか食べない。母はすっかり痩せた。見舞いに行って帰る時は、私の手をしっかり握りながら、今まで見たこともない哀しそうな目でいつも言う。「もうそんなに来なくてもええねんよ。じゃあね。」って。
Ev’rytime we say good-bye, I die a little.
 お母さん大丈夫、きっと私が元気にしてあげるからね!
 コール・ポーターに母の姿を思うなんてなあ・・・やっぱりこの曲はコール・ポーター的でないのかも知れないです。
 2月のThe Mainstemは20日(土)と26日(金)の2回出演、弾みをつけて3月27日のトリビュート・コンサートにつなぎます。チケットが出来ましたので、どうぞお早めに!
CU

寺井尚之ジャズピアノ教室 第18回発表会速報

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 雨天決行!第18回発表会、満員の大盛況でした。
総勢11名のピアニスト達が名演奏を披露!寺井尚之の講評は激辛でした
各賞受賞者 (敬称略)

  • 新人賞:うっじー、Fatima、
  • 努力賞:該当者なし。(*あやめ 殿堂入り)
  • パフォーマンス賞:スズコ
  • 構成賞:あやめ
  • アドリブ賞:あやめ、むなぞう
  • タッチ賞: むなぞう (*あやめ 殿堂入り)
  • スイング賞: あやめ
  • (最優)秀賞:めー、 (*あやめ 殿堂入り)


現在打ち上げ反省会中でRelaxin’ at OverSeas。
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 八重のチューリップを贈ってくださった山口マダムさまありがとうございました。ご自分の教室の発表会でご欠席だった名調律師、川端さん、沢山の人たちに「今日は川端さんは??」って訊かれました。録音担当して下さったYou-nonさま、いつもありがとうございます!!
The Mainstemのリズムチーム、ザイコウさん、イッペイさん、生徒のみなさん、お疲れ様~
 発表会レポートはHPに近日UPします!
CU

「寺井尚之ジャズピアノ教室」 第18回発表会のお知らせ

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 真冬のはずなのに、雨が多い大阪です。皆さまいかがお過ごしですか?こちらは、発表会直前レッスン、今はアユミちゃんのレッスン中。
 雨が降ろうが晴れようが、発表会は日曜日、大阪国際女子マラソンと同時刻にスタート!
第18回 寺井尚之ジャズピアノ教室発表会
日時:2010年1月31日(日)12:00-16:00
一般見学可(要予約)2,000yen

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 今回は初出場2名を含め、11人のピアニスト達が日頃の稽古の成果を披露します。
年齢、職業、など様々な生徒たちが、寺井尚之の厳しいレッスンに応えて、自分で書き上げた譜面で一生懸命、稽古しました。
 あやめ会長、むなぞう副会長が入門してくれた創設時は、「トミー・フラナガンや寺井尚之が好きだから」という理由でピアノを志したメンバーばかりでしたが、時代は変わった。ジャズ喫茶もなく、ジャズ講座に出てくる名盤すら入手困難な時代、情報社会って何なのさ?最近は入門してからフラナガンや寺井尚之を聴き始める人もたくさんいます。寺井尚之に入門したのもなにかの縁、ジャズを演奏する楽しさ、「ピアノ」という楽器の本当の音色を出す喜びを、発表会で感じてください!
 ピアニスト達を、バンドスタンドで徹底サポートするのはThe Mainstemの宮本在浩(b)、菅一平(ds)、The Mainstemの豪華メンバーです!
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 ドレスコードもなし、司会進行や受付も、全て生徒たちのハンドメイドの発表会、演奏の一音一句聴きもらさず、おもしろくてためになる寺井尚之の講評もお楽しみに。外部の方もご見学になれますので、ご予約の上お越しください。
 明日は寺井尚之”The Mainstem”、寺井尚之の気合も十分、強力なプログラムを用意しています!
 私は大きなお鍋に沢山ロールキャベツを作ってお待ちしてます。
CU

オニの撹乱

 昨日は移転後初めて臨時休業してしまいました。”エコーズ”ファンクラブ会長、コダマさんはじめ、休業と知らずにお越し下さった皆さま、当日に向けて準備してくださっていた鷲見和広さん、スミ・ファンの皆さま、心よりお詫び申し上げます。
lesson10-1-21.JPG本日はいつもどおり、しっかり稽古つけてます。発表会のトリ、あやめ会長と。
 寺井尚之は、長年のピアノ演奏で背骨が湾曲して、腰、肩、肘にバクダンをかかえています。自称マッサージ・ジャンキーのジョージ・ムラーツ兄さんは、この痛みを、「ビバップ痛」と呼び、左腰が凝るのをバッパーの正しい凝り方と認定してます。
 以前、有名な整体の先生に診てもらったら、「あか~ん!骨がゆがんだまま固まってしもてるから、このままにしときましょ~」と簡単にサジを投げられる始末。それで、常日頃から規則正しい不節制をしながら体調を維持しています。
 ところが、年末、正月と、生活リズムが変わり、気候の移り変わりのせいで、とうとう腰痛が小噴火したみたい。朝は元気でOverSeasに出かけて行ったのですが、私が色々用事を済ませて出勤すると、ニョロニョロの筆跡で、「家に帰る・・・」と、家出じゃなくて、「家帰り」の書き置きがあってびっくり!
 例の「失われた歯」のせいか・・・はたまた新型インフルエンザ??と真っ青になったのですが、禁酒&マッサージして早く寝たら、微熱も下がり胃痛もほぼ治って一安心!
 移転前は、スタッフ常駐で朝から営業していたので、寺井尚之が病欠してもライブなしで営業していたのですが、路地裏に移転してからはそういうわけにもいかず、ほんとうに申し訳ありませんでした。
 お見舞いメールを下さった皆さま、ご心配かけてすみませ~ん。金曜のスーパー・フレッシュ・トリオは大丈夫です。でも寺井尚之はバッパーではありますがスーパーマンではないので、For All We Know, We may Never Meet Again♪出来るだけたくさんライブを聴きに来てください(?)
 因みに明日22日はK.g &イマキーとのスーパーフレッシュ・トリオ、23日(土)は、倉橋幸久(b)、菅一平(ds)とトリオでお聞かせいたします!
CU