こんにちは!お休み明けいかがお過ごしですか?
暗いニュースが多くてMood Indigoですね。でも、こんなご時世だからこそ、いつもより頑張らなくては!
土曜日のトリビュート・コンサートに向けてOverSeasではただ今、調律のマエストロ、川端さんがしっかりとピアノを調律調整しています!トリビュート前はピアノの状態が非常に良くなるので、今日の調律はすぐに終わりそうです。それまでに、早くこのブログを仕上げなくちゃ!
ところで、本日発売のJazz Japan 12月号の表紙に、我らがバド・パウエルと可愛い坊やの写真が!バド・パウエルの名盤、『The Scene Changes』の録音が12月であったことを記念し、当時三歳だった坊や:今は成長してNY郊外でプロモーターの仕事をしているアール・ジョン・パウエル氏のインタビュー記事を中心にバド・パウエル特集が組まれてます。
今回のインタビュー記事はジャズ評論家で呉服屋さんでもある藤岡靖洋さんがパウエル氏に行ったもの。不肖私が和訳をお手伝いさせていただいて、名写真家フランシス・ウルフのパウエル親子を撮影した数々のショットと共に掲載されています。(p.73-75)
あのアルバム・タイトル:『The Scene Changes』(舞台のシーン転換)の由来や、バド・パウエル、バターカップという両親とのパリの生活など、息子さんの視点から色々興味深いことが語られていますので、ぜひご一読を!
パリでクラブ経営もしていた、当時のバド・パウエルの奥さん、”バターカップ”は、一説に悪妻と言われているのですが、この翻訳にあたって当時の雑誌記事などを検索してみたら、「パリで暮らすアメリカ人ミュージシャンを庇護したり、皆の相談相手になってくれる、寛容で面倒見のよい女性」として、米国の女性週刊誌「Ebony」に大々的に掲載されているのを発見したり、とても面白かったです。
当時の共演者A.Tことアーサー・テイラー(ds)は、「バド・パウエルは脳の病気だったので、パリでは挨拶を含めて、ただの一言も話をしたことがなかった。」と言っていたし、マシュマロ・レコードの上不さんに頂いたジョージ・デュヴィヴィエ(b)のインタビューでも同様の証言がありました。
それでは一体、後期バド・パウエルのレコーディングはどのように行われていたのでしょう?
スタジオで黙々と演奏するパウエルのテーマやコード進行を、デュヴィヴィエは即メモして、自分用の譜面を作ってフォローしたのだそうです。そのような状態でAmazing Bud Powellの名盤群が生まれたというのは、本当にアメイジング!ですね!
トミー・フラナガンが愛奏した至高のバド・パウエル作品は、その流儀を引き継いで寺井尚之がお聴かせしています。多分土曜日のトリビュート・コンサートでもお聴きになれると思います。
寺井尚之によるバド・パウエル自身の奏法及び、アドリブ解説の教本もありますので、バド・パウエル、Bebopの演奏方法についてご興味のある方はぜひどうぞ!
CU