或る夜の”エコーズ”

 echoes.JPG  エコーズ:寺井尚之&鷲見和広
 毎週水曜日は、寺井尚之(p)と鷲見和広(b)のエコーズが楽しい!
デュオのインタープレイと言えば、深遠なる「音楽の対話」というイメージかも知れないけど、エコーズはわかりやすい!おもしろい!!バップ・チューンで漫才みたいにかけ合いして、バラードでホロリとさせる。同じ曲を演っても毎回違った表情になります。…けど、通を唸らせる奥の深さもある関西風!
 ウィーク・デイなのに他府県からわざわざお客様が来てくださるのもありがたい。昨日も何名か遠くからお客様が来られていましたが、一番遠いところから来られた方は、はるばるNYから!数週間前から、お料理を含めご予約いただいていました。エコーズといえど、寂しい夜もあるけれど、この日は何故か超満員だった…

或る夜の演奏曲目
1st
High Fly (Randy Weston)
Out of the Past (Benny Golson)
Wisteria (George Mraz)
Picturesque (George Mraz)

2nd
On a Misty Night (Tadd Dameron)
Mean What You Say (Thad Jones)
I Wants to Stay Here (George Gershwin)~Happy Birthday
Passion Flower (Billy Strayhorn)
Denzil’s Best (Denzil Best)

3rd
In a Mellow Tone (Duke Ellington)
With Malice Towards None (Tom McIntosh)
Blues for Sarka (George Mraz)
For the Kat Man (Walter Norris)
For a Cool Cat (Walter Norris)

 エコーズは、お客様が楽しく聴いて下さると、今度は、その楽しさがエコーズに逆流して、どんどん楽しいプレイになります。すると、自然に「今日のお題」が出来上がります。お題は、季節に因んだものから、「雨」とか「猫」とか「カルメン」に至るまで千差万別…サブテーマが生まれると、どんな曲にも、その「お題」が顔を出します。昨日の「お題」は、湿度最高だったからダメロンの“On a Misty Night”を演ったので、ミストになるのかと思ったら「誕生日」だった。それは、エコーズを聴きに来られた遠方のお客様の誕生日が6日後だったから。
happy_birthday.JPG
  I Wants to Stay Here の美しいアリアでしんみりして、ふと気が付くとメロディがHappy Birthdayに大変身、ノリの良い場内のお客様全員が「ハッピー・バースデイ」の大合唱!それからのエコーズは、スイッチが入ってどうにも止まらない… それからというもの、至るところ、あらゆるKeyで顔を出す、バースデイ・ソング!
  当のバースデイのお客様は、エコーズのこなれた演奏ぶり、ベーシスト鷲見和広のネタの仕込み具合、寺井尚之のとぼけた引用句に大うけ!音楽で繰り出すジョークに大笑い。「うまくなったなー」とつぶやいてくれて、嬉しかったなあ・・・
 言葉が違っても、音楽を通じたユーモアには国境がなかったのでした。
kimono.JPG
  9月9日、アニキ、ちょっと前倒しにお誕生日おめでとう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です