暑くなったり、寒くなったり、寒暖のダイナミクスが大きすぎですが、皆様お元気ですか?
大阪の桜もそろそろエンディング・カデンツァに差し掛かってきました。でも路地裏の私には「お花見」の余裕がないのがPity! 残念・・・
先週の土曜日の寺井尚之トリオは坂田慶治(b)、菅一平(ds)の初顔合わせ、珍しく食事しに来た鷲見和広(b)さんの飛び入りもあって、大いに盛り上がりました。
この夜は、真剣な顔で演奏を聴く子供さんがいっぱい!
北京に単身赴任される常連K氏がトリビュート・コンサートを聴きに日本に帰って来られて、さいたまのファミリーと共に再び大阪にジャズを聴きに来て下さいました。USJとOverSeasの大阪ツアーが、ピアノやドラムス、トランペットをたしなむお子さん達のプランというのが嬉しいやん!
左から:菅一平ジュニア(p), お母様にそっくりな真裕ちゃんfrom さいたま(tp)、イッペイ(ds)、志歩ちゃんfrom さいたま(p)
Kファミリーの真裕子ちゃん、志歩ちゃん姉妹は、二人とも、幼稚園前からOverSeasの常連で、ジョージ・ムラーツやトリビュート・コンサート・・・前の店舗からマナーと聴きっぷりがよくて、私も尊敬してます。
イッペイさんの子息、心海くんは3つの誕生日からピアノを習っていて現在小学二年生。もう少ししたら、寺井尚之に習うと決めてます。バッパー向きのCall & Responseができる性格なので、ベーシストを目指すザイコウ・ジュニアと共に将来が楽しみ。この夜も、セッションの合間はKファミリーのテーブルに座り込み、深遠なジャズ談義にふけってました。
皆、赤ちゃんの時から知ってるから、大きくなっておばちゃんもウレシイな!私たちがいなくなっても、ジャズを愛し続ける大人になってほしいです。
「子供」といえば、土曜日のジャズ講座「トミー・フラナガンの足跡を辿る」に登場する歌手、キム・パーカーはチャーリー・パーカーの妻、チャン・パーカーの連れ子、つまりバードの義理の娘さんです。チャーリー・パーカーとチャンは、’50年からパーカーが非業の死を遂げる5ヶ月前まで結婚していて、チャンはその後、チャーリー・パーカーの弟子格のフィル・ウッズと再婚しましたから、キム・パーカーは、ジャズ史上に輝く二人のアルト奏者をお父さんにしたことになります。
アルバム・タイトルも『Good Girl』、タイトル・チューンは、義父フィル・ウッズのオリジナル曲でラブソングにあらず。「いい子にしてた?」といつも聞かれてうんざりする女の子の歌。
パーカーと暮らしていた時は、彼が学校の送り迎えをしてくれていたそうです。不安定な環境から拒食症に苦しみながらも、お父さんと一緒にいる時はとても安心できたと、キムはインタビューで語っています。チャーリー・パーカーは家庭生活とジャズライフを区別していて、自宅にいるときは、練習はおろかジャズは一切聴かず、クラシック音楽が流れているか、西部劇やエド・サリバン・ショウなどのヴァラエティ番組を観ているかで、一般人とほとんど変わらなかったというから、天才は判りません。
お母さんがヨーロッパで活動していたフィル・ウッズと結婚してからは、スイスの寄宿学校で行儀作法を学んだということですが、ジャズ歌手としてのキム・パーカーに、それらのバックグラウンドが感じられるかどうかは、ぜひ講座に来てみてください。
キム・パーカーの対訳を作るため、桜を見る余裕もないほど四苦八苦。とにかく歌詞の聞き取りが難しく、遥かアメリカ南部に帰っちゃった友、ジョーイ氏に泣きつくテータラク、「こない唄ってるんやで~」と、プルーフ・リーディングしてもらって聴きなおしても、「え~・・・ほんまかいな~」という位、聞き取りにくい箇所がいくつかあって号泣しそうになりました。Thanks a Billion, Joey!
同時に講座で取り上げる『Aurex All Star Jam』のクラーク・テリーが歌う”I Want A Little Girl”も対訳付きです。一世を風靡したトロンボーン・チーム、J&カイ、後に映画スターになったOur Man、デクスター・ゴードン(ts)、ケニー・バレル(g)、ロイ・ヘインズ(ds)、リチャード・デイヴィス(p)など千両役者勢ぞろいで、”Eclypso”、”Minor Mishap”といったトミー・フラナガンのオリジナル曲をブロウして爽快です!
ジャズ講座は4月10日(土) 6:30pm開講!
お勧め料理にはアメリカン・ポーク・チャップと、季節野菜のパスタを作ってお待ちしています。
CU