11/15(土)、第25回となるトミー・フラナガン追悼コンサート(Tribute to Tommy Flanagan)を無事開催することが出来ました。
生前のトミー・フラナガンとOverSeasで親交を重ねた長年の常連様から、フラナガンの音楽は初めてという若者まで沢山OverSeasに集まって、寺井尚之(p)、宮本在浩(b)、菅一平(ds)によるThe Mainstemの演奏でフラナガンの演目を一緒に楽しみました。
常連様達が旧交を温めるのを眺めるのも楽しいし、トリビュートめがけてはるばる来てくださるお客様にご挨拶するのも、このコンサートならではの楽しみです。いつも多忙な中時間を繰り合わせて駆けつけてくださってありがとうございます。激励メッセージや色々お供えも!
演奏後も嬉しい感想のメール一杯、本当にありがとうございます。まだ全部にお返事できていないこと、どうぞお許し下さい。
寺井尚之The Mainstemは、今回もすごい熱演を聴かせてくれました。
寺井は45日間毎日6時間練習したせいで、また歯が取れちゃった!と威張っているけど、全ては師匠への愛のため、何より自分が練習大好きなんだから当然。それより私はザイコウ、イッペイのリズムチームが、親子ほど年の違うピアニストを全身全霊で盛り立てる演奏ぶりに感動しました。
そしてもうひとつ、寺井を盛り立てたのがピアノの鳴り!トリビュートのピアノの鳴りは調律師の川端さんが怖がるほど非現実的な美しい音色で、OverSeasの容れ物と一緒に鳴る感じがライブならではの快感です。ご参加くださった皆さんの体も一緒に共鳴していたのかもしれません。
この夜聴いた曲目は、サド・ジョーンズの名作やビリー・ホリディゆかりの愛の曲、そしておなじみエリントニアなどなど、どれもこれも、私にとってはフラナガンの思い出が一杯で、胸が一杯になりました。このところ、色んな御縁があって、デトロイト以外のジャズシーンのリサーチをする機会を頂いたのですが、勉強していくうちに、サド・ジョーンズとフラナガンが切磋琢磨した《ブルーバード・イン》というジャズ・クラブは、黒人のトップ・ミュージシャンが、黒人居住区にある演奏場所で、地元の黒人のお客様の前で、最高に洗練されたブラックミュージックを聴かせていた。それは本当に稀有なことで、全米を探しまわっても本当に特別な場所だったということを改めて感じました。
応援してくださる皆様への感謝の気持ちを込めて、今回の曲説をHPに書いたところです。ご興味があれば覗いてみてください。トリビュートで演る曲は数十曲に限られているのですが、回を重ねるたびに新しい発見があるのは、きっとトミー・フラナガンのお導きなのかも知れません。 http://jazzclub-overseas.com/tribute_tommy_flanagan/tunes2014nov.html
ダイアナ・フラナガンもお越しくださった皆様に心より感謝しますとのことです。
次回は来年3月、フラナガンの誕生月に再びトリビュート・コンサートを開催します。どうぞ宜しくお願い申し上げます。