先月末に開催した、寺井尚之ジャズピアノ教室の発表会レポートが出来ました!
外野の私が、発表者のピアニストたちに出来る感謝といえば、これくらいのことしかありません。
写真は、You-non氏の名ショットです。今回は撮影したデータを未編集でそのままいただいたので、却って、寺井尚之の今後の指導の指針として、大いに役立ちました。
皆の溌剌としたプレイには、「音楽で表現できることは?」という問いに対する深~い答えが隠されているようで、いつも強い示唆を受けます。フレッシュ初心者からプロ並上級者まで、稽古の成果を発揮してくれて最高!!ピアニストの皆さんどうもありがとう!
寺井尚之ジャズピアノ教室を陰から大応援してくれているのが、ベルリン在住のウォルター・ノリス(p)先生です。81歳になっても、ヨーロッパ各地でコンサートや講演活動を続けていますが、コンサートの準備には今でも一日8時間稽古するというパワーが凄い!そして、生徒達の創作やテクニックに関する悩みを真正面から受け止めて、親身に助言してくれる姿勢は、観音さまのようであり、鍵盤に対峙する姿は仁王さまのようでもあります。
反面、ノリスさんは、とってもお茶目な先生!クリスマスには、トナカイがクネクネダンスをしているアニメーションカードを送ってきてくれたり、ヨーロッパのミュージシャン仲間から送ってくるジャズニュースで面白いものがあると、転送してきてくれます。世界のジャズ・ミュージシャン達は、それぞれEメールのコミュニティを持っていて、特に身近なジャズ・ミュージシャンの訃報は、うちにもCCメールで送られてきます。何か必要なときには、仲間に連絡するシステムが結構出来ている。
先週、ノリスさんが送ってきたメール・ニュースに、傑作な話が載っていました。ウィントン・マルサリスがランダム・ハウスから発表した新著、“Moving To Higher Ground”からのエピソードです。
以前、テナーサックスの名手、フランク・フォスターが、ハーレムの“ジャズモービル”のイベントで、ジャム・セッション形式の路上コンサートを主催したときのことだ。 フォスターは参加者に、B♭のブルースを演奏しようと指示した。すると一人の若いテナー奏者が、最初のコーラスから、全く関係ないことを演リ始めた。B♭のブルースでもないし、リズムも全くアウトしている。当然のことながら、フランク・フォスターは彼を止めた。
「お前、一体何演ってんだ?」
すると、彼はこう答えた。「自分の感じるままにプレイしてるだけさ。」
フォスターは、こう言った。
「あのなあ、感じるままに吹くのはいいんだけどな、B♭で感じやがれ!このクソったれ(motherf**ker)。」
昔YAS竹田が渡米直後、「アメリカ人って、どんなへたくそでも、自信持ってどうどうと演奏するからコワいわ。」と言っていたことを思い出します。
こんなメールが飛んでくることを思えば、優秀な教育者、ノリスさんも、こんな生徒に出会ったことがあるのかしらん?もちろん、寺井尚之ジャズピアノ教室にそんな人はいません。
CU