GW 33周年イベント日記

 GWはゆっくり過ごされましたか?OverSeasは今年も楽しくゴールデン・イベント充実の3日間!写真は寺井尚之ジャズピアノ教室生徒会長、あやめさん撮影、きれいな写真ありがとう!
第一日目:5/4 映像講座
DSC_0977.JPG給食は海老と貝柱のドリア、デザートは自家製バナナケーキ!
1.Thelonious Monk Solo

monk_two.png  初日はビバップの2大ピアニスト、師弟の間柄にあるセロニアス・モンクとバド・パウエルの映像を観ながら、寺井尚之が二人の演奏スタイルや、アドリブを展開の際、頭の中はどのようになっているのかを、面白く深く解説しました。
 セロニアス・モンクはフランスのTV局が撮影したソロ映像  http://www.mosaicrecords.com/jazzicons/thelonious_monk.asp  を観ました。1969年12月に渡仏した際、現地のピアニスト、アンリ・ルノーの尽力で、時間制限や演出は一切なしという理想的な撮影環境で、スタインウエイと対峙しながら、真摯なソロ・パフォーマンスを繰り広げています。
 バド・パウエルは1959年パリ”クラブ・サンジェルマン”、1962年コペンハーゲン”カフェ・モンマルトル”でのライブ映像  http://www.hmv.co.jp/product/detail/1371220  で、パウエルをモデルにデクスター・ゴードンが主演した映画”ラウンド・ミッドナイト”を思わせるモノクロ映像が、モンクのクリアな動画と対照的でもあります。
 演奏曲目は、”Monk’s Mood”や”‘Round Midnight”など、寺井尚之のレパートリーが多く、解説もより判りやすかったのでないでしょうか。モンクのプレイは休符に至るまで徹頭徹尾モンク・ミュージック!そしてモンクのプレイと作品、そのどちらも、NYハーレムで生まれたストライド・ピアノの伝統から発展したものであるという寺井尚之の解説を聴きながら、実感することができました。フォームも椅子の高さも、全てが理に叶ったものばかり!風変わりなトリックも深い思考の結果生まれたものということがよく判ります。
 最近、ジョン・コルトレーンの生涯について勉強する機会があり、モンクがコルトレーンに対して、非常に誠実にビバップの革新的理論を教えたということを知り、サー・ローランド・ハナと似てるなと思ったのですが、この映像からも、モンクのハナさん的な気質も感じ取ることが出来ました。
 モンクは、カメラが脇から寄ってくると、足をワイルドに動かして決してペダルは使いません。ところが、ピアノを挟んでモンクのUPを捉えている間は、頻繁にダンパーが移動していて、ペダルをしっかり使っていることが一目瞭然!ブルーグレーのチャイナ帽とお揃いのスーツのコーディネートも、彼の肌やスタインウエイの輝きにマッチして、演奏と同じく計算されたクールな計算の賜物です。何よりも演奏が素晴らしかった!やはりモンクはレコードよりも映像のアーティストですね!シューティングをお膳立てしてくれたアンリ・ルノーにメルシーと言いたいです。
220.jpg 一方、モンクの弟子格、バド・パウエルの演奏も素晴らしいものでした。この当時のパウエルは脳の病の為に、演奏者と一言も口をきいたことがなかったというのは、アーサー・テイラーやジョージ・デュヴィヴィエ、このヴィデオにも登場するニルス・ペデルセン達が証言しています。ところが演奏は、どれもこれも起承転結があり、各所にアイデアがちりばめられ、大変整然としたものばかり!ヴァーバルなコミュニュケーションは不可能だったけれど、音楽芸術を通してなら出来たということなのでしょうか?
 また、演奏フォームも完璧で、超難度のフレージングも、最も身体的に負担のない指使いで行われていることが、寺井尚之のナビゲートで大納得!超絶技巧派ペデルセン、若干15歳のプレイも興味深かった!映像で一番みんなが頷いたのは、パウエルが実際はフラナガン同様、ソフトタッチの名手であったという証明でした。パウエルの演奏しているジャズクラブのピアノのコンディションは決して良くないのに、鍵盤のヒットポイントを寸分はずさず、素晴らしいサウンドを出すというのは、やはりアート・テイタム直系だから、というのが寺井尚之の「お答え」です。
 それにしても、モンクが繰り返し”Don’t Blame Me”を演奏したというのは、自分の身代わりになって警官に殴られたパウエルへの悔恨の気持ちからなのだろうか?GW初日は偉大なるピアニスト二本立てにときめいたのでした!
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第二日 5/5 Sarturday(こどもの日) 映像講座
DSC_0984.JPG この日の給食は、トマトと極上ベーコンのパスタ!デザートはロールケーキ!
1. A Great Day in Harlem (’95 アカデミー賞 最優秀ドキュメンタリー・ノミネート作品)
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  1958年”Esquire”誌に掲載されたジャズメンの集合写真、”A Great Day in Harlem”、その37年後、映っているミュージシャンへのインタビューで、当時のジャズのすがたやジャズ史が浮き彫りになる壮大なドキュメンタリー、余談ですが、この写真撮影を企画した責任者は、映画史に残る「クレイマー・クレイマー」でアカデミー賞を受賞した大監督。まだあまりジャズを知らない方々には退屈かも…と危惧していましたが、さすがアカデミー・ノミネート!編集のうまさ、作りの良さで、すごく判りやすかったようです。
 モンクが撮影場所に来ていく服を選ぶため1時間以上タクシーを待たせっぱなしにしていたとか、集合したジャズメンのおしゃべりが止まらなくてホトホト困り果てた話、関係者のトリビアから始まって、ソニー・ロリンズにとってコールマン・ホーキンスがどれほど雲の上の人だったか、一緒に並んで写真を撮ってもらうのがどれほど光栄なことか…というようなジャズ界の内側の構造を、本人たちの口から証言として引き出すことが出来たのは、プロデューサー、ジャズ界を下支えしてきたトップ・レディ、ジーン・バックの人徳と感動の念を覚えました。とにかくNYの業界にはドモりがちの人が多いですね!それは欧米では少しも恥ずかしいことじゃなく、むしろ良い事らしい!頭が良すぎて、口が速度に付いて行かないという証拠らしい・・・
 名曲を沢山書いたベニー・ゴルソンとホレス・シルバーは、この写真ではまだまだ若造という見かけですが、37年後は二人とも大物、作品同様、人の心をしっかり掴む話しぶりが印象深かった!ディジー・ガレスピーがジーン・バックに”スイートハート!”と呼びかけてから質問に答える様子も可愛かったですね!我らがドラマー、エディ・ロックのトークも楽しめるし、これは繰り返し観たい生涯保存版ドキュメンタリーです!
2. Nat King Cole
 後半は寺井尚之の大好きな歌手、ナット・キング・コールの弾き語り時代の映像を沢山楽しみました!”モナ・リサ””フリム・フラム・ソース”などキング・コール永遠のヒットパレード!各曲3分以内の映像がズラリと並びました。
panoram.gif これは、”サウンディーズ”と呼ばれる動画付のジュークボックス用のコンテンツ、つまり元祖ミュージック・ヴィデオというべきもので、第二次大戦が終わるころまで、バーやパブに置いてあってコインを入れると観ることができました。TV時代になると、その映像をそのまま番組と番組の「つなぎ」として使用するようになり、そういうTV用の映像は「テレスクリプション」と呼ばれたそうです。
 “モナ・リサ”など一部の映像でキング・コールが気持ち悪いほど白くメークされているのは、おそらく最初からTV用として撮影されたものでしょう。人種差別時代は黒い肌の人たちはTV放映できなかったんですって!
 いずれにせよ、キング・コールのスーパー・グリスなどピアニスト垂涎の大技に、ピンポイントで解説があり、ピアニストとしても天才であったことが納得できました。オスカー・ムーア(g)のハーモニーはケニー・バレルとそっくりでびっくり!実は、ケニー・バレルは学生時代にムーアの音使いを徹底コピーし、持ち前の歌唱力で、キング・コールの向こうを張ったトリオを組んでデトロイトで人気を博していました。ピアノは勿論トミー・フラナガンですよ!
 ヴォーカルを志す方には、彼の発音の素晴らしさや、唇な口の開け方など、このまま教則本になりそうなものばかり!歌詞も語呂が良くてお風呂で歌いたくなるものばかり!大昔、アホな私は”フリム・フラム・ソース”の意味をキング・コールの権威、フラナガンに訊いたことがあります。そしたら”That’s a Good question!”とトミーは言い、「無意味なところに意味がある」と、桂米朝の落語指南のように、懇切丁寧に教えてくれたのが懐かしい思い出です。
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5/6 Sunday  歴史的秘蔵音源鑑賞講座
Tommy Flanagan 3 Live at OverSeas
photo7.jpg  GW講座のハイライトがこの最終日でした。トミー・フラナガン・トリオ2度目のOverSeas来演時の極秘音源!給食は心を込めて作った定番、牛スジカレー。
 1セット目はEclypsoから始まって、’84年の初ライブで寺井尚之の度肝を抜いたエリントン、モンクのメドレーを前回と全く異なる形で、立て続けに演奏、ラストはTin Tin Deo、アンコールが超速のZecというアンビリーバブルなプログラム!
 2セット目は Our Delightから始まって、超絶技巧、サド・ジョーンズのElusiveをピアノ&ベース、ユニゾンで繰り広げます。メインステム・トリオの原点を聴きました!
 ビリー・ホリディ、バド・パウエルと立て続けに、まるでトリビュート・コンサートのような物凄いプログラム!
 オソロシイことに、前回のコンサートと重複する曲はひとつもなかった!!フラナガンは、前回演った曲をきちんとメモしていたんですねえ・・・
 EclypsoもOur Delightも、普通はラスト・チューンに持ってくる「とどめ」の曲!それをオープニングにするということだけでも、OverSeasと寺井尚之に対する思い入れが伝わってきます!このコンサートの夜、フラナガン夫妻は寺井家に泊まりがけで、ピアノのレッスンをしてくれました。そんなこんなの思い出を33周年記念に皆で分かち合うことが出来てよかったです!
 最後になりましたが、ご参加くださった皆様、遠くから気にかけてくださった皆様、また連休返上!家族旅行もギグもキャンセルし、DVDを映写してくださった宮本在浩さん、どうもありがとう!心より愛と感謝を!
 土曜日は「トミー・フラナガンの足跡を辿る」一挙6枚の名盤名演を紹介します!おすすめ料理はビーフ・ストロガノフ! CU

開店33周年&寺井尚之プロ活動40周年記念行事

 皆さん、楽しく休暇を過ごされていますか?
 お休みだからこそ熱心にレッスンや練習ができる方々も!今日のレッスンはいつもに増して充実してました。
 私は、明日から始まるGW特別イベントの為に牛スジカレーなど給食の仕込みにいそしんだ後、ヨドバシ・カメラに行ったら、物凄い人混みで、日本語や中国語が飛び交ってましたよ。
 さて、5月、6月OverSeasは記念イベント目白押し!ぜひこの機会にご来店ください!
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<開店33周年記念日でお飲み物を!> 
  5月9日(水)、OverSeasは開店33周年を迎えます。これまでのご愛顧に感謝して、下記のライブに1ドリンク無料でサービスさせていただきます。この機会にぜひどうぞ!
5/9(水)開店記念日 1 Drink Free
寺井尚之(p)+鷲見和広(b) エコーズ チャージ 1,575円 7pm-/8pm-/9pm-
<寺井尚之プロ活動40周年記念 >
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 今年は、寺井尚之がプロ入りして40年目の節目になりました。ジャズではまだまだこれからの若造の気分、これからも応援お願いします!
6/1(金) ベテラン同志の鉄人デュオ! 1 Drink無料でサービスさせていただきます。
寺井尚之(p)+中嶋明彦(b) 鉄人デュオ チャージ 1,890円 7pm-/8pm-/9pm-
 翌6月2日の土曜日は、寺井尚之がプロ入りを決意するきっかけになった、物凄いコンサートの音源を一挙公開!一緒に燃えましょう!
6/2(土) エラ・フィッツジェラルド&トミー・フラナガン3 in ’75 秘蔵音源講座
  キーター・ベッツ(b)、ボビー・ダーハム(ds)

6:30pm- 2,625円
 
<寺井尚之還暦記念行事>
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寺井尚之の誕生日、60歳の6並び!この日も1ドリンクサービスさせていただきます!
6/6(水)寺井尚之(p)+鷲見和広(b) エコーズ チャージ 1,575円 7pm-/8pm-/9pm-

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<その他 お勧めライブ&イベント いろいろ!>
6/9(土) 「トミー・フラナガンの足跡を辿る」 6:30pm- 2,625円
6/17(日) 日曜 DVD講座 正午~
 ”トミー・フラナガン・トリオ ジョージ・ムラーツ(b) アルヴィン・クイーン(ds)” 2,625円
 
6/23(土) 寺井尚之メインステム 宮本在浩(b)、菅一平(ds) チャージ 2,625円 7pm-/8pm-/9pm-
6/30(土) 寺井尚之メインステム 宮本在浩(b)、菅一平(ds) チャージ 2,625円 7pm-/8pm-/9pm-

  これからもJazz Club OverSeas、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
CU 

4/7(土) 東海のバディ・リッチ 林宏樹(ds)トリオ!

 東大寺のお水取りが終わると関西に春が来る!とはいえ、地震多発で、なかなかウキウキできません。皆様、いかがお過ごしですか?
 3月17日(土)は、トミー・フラナガン生誕を記念して、第20回目のトリビュート・コンサート開催します。チケットはお求めになりましたか?今回もCDを作りますので、OverSeasまでお申し込みください!今月はトリビュートの後も「トミー・フラナガン3の秘蔵音源公開イベント」、「フラナガニアトリオ・リユニオン」など、関連イベントを行いますので、ぜひお立ち寄りください。
 先日、渋い中年の紳士がおひとりでお越しになりました。ライブの休憩時間にお話を伺うと、約30年前の学生時代に、トミー・フラナガンが好きだったので、OverSeasに来られたことがあるそうです。その時、「僕のような若造は似合わない落ち着いた店だ。50になったらまた来よう!」と決意、50歳になったので、その決意をしっかり実行されたとか。「いやあ、楽しかったです。また来よう!」ですって!自分が年寄りの中古女になったのを実感しましたが、学生時代のことをずっと覚えていてくださってとても嬉しかったです。・・・とにかく店があってよかった!
 その紳士は、卒業してから仕事一筋だったけど、これからは音楽や芝居を楽しむ人生に方向転換するんだと、おっしゃっていました。寺井尚之の学生時代の音楽仲間たちも、子供さんが成人され、クローゼットに仕い込んでいた愛用楽器をチューン・アップして練習を始めたという話をよく聞きますし、寺井尚之ジャズピアノ教室も社会人バンドで活動するミュージシャンの入門が多いです。
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 英語では、ミュージシャンの昼間の仕事を” day gig” なんて言いますが、昼も夜もgigをこなして○十年、昼は会社のエラいさんとして時には中国まで駆け回り、夜は実力派ドラマーとして、三重県を本拠に全国で演奏を続けるアマチュア・ミュージシャンのヒーローがいます!「東海のバディ・リッチ」と謳われる林宏樹さんです。
 髪は白いけど、心は少年みたいに無垢で明るい林さんは、私の母校でもある、大阪府立泉陽高校、関西大学が誇りとする大先輩。とにかくドラムのテクニックが凄い!だからハイパワーのドラムソロのキレが良くて、ちっともうるさくないんです。林宏樹のプレイに鼓舞されて、最近ジャズ・ライフを再開した先輩方も!
 来る4月7日(土)、林宏樹(ds) OverSeasに出演!共演は盟友、寺井尚之(p)と、林先輩お気に入りベーシストの宮本在浩(b)です。
 今回は林トリオに、サプライズな仲間たちも参加予定。熟年のオーラとパワーに元気もらえますよ!
 ぜひ一度、ハイテク&ハイパワー・ドラマー、林宏樹(ds)を聴きに来てください!
4月7日(土) 林宏樹(ds)トリオ!
寺井尚之(p)
宮本在浩(b)
Music: 7pm-/8pm-/9pm- (入替なし)
ライブ・チャージ:¥2,625(要予約)

 では、トリビュート・コンサートでCU!

トミー・フラナガン誕生の3月です!

 トミー・フラナガンの誕生月、3月到来!大阪城の梅の花も咲き始めました。皆様、風邪や花粉症は大丈夫ですか?
 今月OverSeasではトミー・フラナガン関連のイベントを数多く行います。トミー・フラナガン・ファンはもちろん、「トミー・フラナガンってイギリス人の俳優でしょ?」と半信半疑な方も、ぜひ一度お越しください!
① 3/10(土) 「トミー・フラナガンの足跡を辿る」
6:30pm開講 受講料 2,625yen

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 長年、トミー・フラナガンの録音歴に沿って、アルバム紹介や音楽の解説を続ける大河ドラマ講座、誕生月に相応しく、トミー・フラナガン3の初期の名盤『OVERSEAS』を録音した時のJ.J.ジョンソン5でのスエーデン公演の模様を収録したアルバム『J.J. JOHNSON In Sweden 1957 』(マシュマロ・レコード)を一緒に楽しみます。
 上不三雄氏のライナーノートによれば、このツアーは1957年の6月から2か月にわたってスエーデン~オランダ~ベルギー~ドイツと続く長旅だったとのこと。『OVERSEAS』は、スエーデンのブッキング終了のオフ日に録音されたようですね。
 メンバーはJ.J.ジョンソン、ボビー・ジャスパー、リズム・セクションは勿論『OVERSEAS』のトミー・フラナガン、ウィルバー・リトル、エルヴィン・ジョーンズという鉄壁クインテット!優雅なアンサンブルと圧巻のソロ・プレイで強烈にスイングします。取り直しのきかないライブ録音にもかかわらず、顕微鏡で見てもシミひとつ発見できない完璧なパフォーマンス!それなのに石橋を叩いて渡る安全策なんて皆無!スリルいっぱいの大胆プレイにシビれます。
 ジャズ界のパトロン、パノニカ男爵夫人の有名な質問「三つの願いは?」J.J.ジョンソンの答えは「思いのままに演奏できるようになりたい。」でした。これが「思いのまま」でなかったとしたら、J.J.ジョンソンの目指す音楽はどんなだったんでしょう?
 『OVERSEAS』時代のトミー・フラナガン(27歳)に思いを馳せながら、寺井尚之の解説を一緒に聴きましょうね!
②3/17(土) <第20回 Tribute to Tommy Flanagan>
演奏:寺井尚之(p) メインステム:宮本在浩(b)、菅一平(ds)
7pm-/8:30pm-
前売りチケット 3,150yen
当日 3,675yen

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 当店の「法事」とも言うべき年2回のコンサート、今年はフラナガン誕生日の翌日に開催いたします。
 先週和訳したピーター・ストラウブのライナーにもあるとおり、往年のトミー・フラナガン・3はハイパワー・大型マシンと言うべき物凄いもので、「エレガント」や「控えめな」という決まり文句を遥かに超えたものでした。
 寺井尚之、宮本在浩(b)、菅一平(ds)のThe Mainstemの渾身のトリオ・プレイで、その雰囲気をほんの少しでも感じて頂ければ本望!
 おいしいお料理や飲み物と共に、ひとときご一緒いただければ私も本望です!
③3/24(土) <伝説のトミー・フラナガン・トリオ 秘蔵音源を聴く会>
開演:7pm~
参加料2,625yen

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 トミー・フラナガン生誕82周年を祝し、OverSeasの家宝音源を初公開。時は1984年12月14日、トミー・フラナガン3、日本初のクラブ・ギグ!ジョージ・ムラーツ、アーサー・テイラーとの超大型トリオの伝説のコンサートにタイムマシンでワープしましょう!
 このトリオの録音は『Thelonica/Enja』のみ。OverSeasの伝説のコンサートの曲順は以前書きました が、この上なくハードなプログラム!中でもⅠ部(セロニアス・モンク)とⅡ部(デューク・エリントン)のメドレーが圧巻です。
 このコンサートが終わった後、寺井尚之は正式にトミー・フラナガンの弟子となりました。ピアニスト、寺井尚之の原点がどういうものなのか、このコンサートを聴くと判ります。
 あの時に生まれてたあなたも、影も形もなかった君も、皆で一緒に聴きましょう!
④3/31(土) <Flanagania Trio Reunion!>
出演:フラナガニアトリオ
寺井尚之(p)
宗竹正浩(b)
河原達人(ds)
Live Charge 2,625yen 

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 寺井尚之は今年還暦!WOW! Young at Heartで今年もやりますリユニオン!
 今日もオーストラリアから、一日中『Yours truly,』を聴きながら過ごしているよと、オージー・ガールからメールが来ました。ベテランだからって枯れてませんよ。ギンギンギラギラの演奏をお聞かせします。
 フラナガニア・ファン全員集合!
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 3月の土曜日は、ぜひOverSeasでお過ごしください!
 どなたさまも心よりWELCOME!
CU

春のトミー・フラナガン・トリビュートは3月17日(土)に

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 先週は第100回「トミー・フラナガンの足跡を辿る」講座にありがとうございました。寺井尚之は、これからも、トミー・フラナガンの足跡を楽しく巡礼する所存です。変わらずご支援のほどお願い申し上げます。
 大阪も相変わらず寒いですが、日差しはほんの少し春を気配。来月の16日は、トミー・フラナガンの誕生日ですね!今年のトリビュート・コンサートは、誕生日の翌日の土曜日、3月17日に開催します。
 100回分の足跡講座に費やした努力が、トリビュート・コンサートを弾き切る肥やしになっている寺井尚之です。
 演奏はもちろんThe Mainstem!ベーシストの宮本在浩さんは、足跡講座100回フル出場の快挙!ドラムスの菅一平さんも、それに続けと皆勤中です。
 今年はどんな曲になるのでしょうか?春の展開が楽しみです!
 トリビュート・コンサートは楽しい集い!OverSeasのお父さん、ピアノの巨匠!トミー・フラナガンを思いながら、楽しい演奏と、飲み物やお料理でご一緒に!
<第20回 Tribute to Tommy Flanagan>
演奏:寺井尚之(p) メインステム:宮本在浩(b)、菅一平(ds)
7pm-/8:30pm-
前売りチケット 3,150yen
当日 3,675yen

OverSeas、トリビュートのページ
CU

ムラーツ弟子、石川翔太、東京参上。

 毎日寒いですね!
 大阪の街は春節休暇のせいか、デジカメ持った中国からのお客さんが一杯!路地裏ジャズクラブ探訪ツアーしたい人、ぜひOverSeasにどうぞ!
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 さて、われらがアニキ、ジョージ・ムラーツの弟子であり、パーソナル・アシスタントを務める石川翔太君が、春節ではなくVISA取得手続きで一時帰国中です。実家は神戸ですが、現在、友人を訪ねて、東京に滞在中。
 しょうたんこと石川君は、音楽家一家に生まれました、お父様はアロージャズオーケストラの元リードアルト奏者、石川正義氏。日本では神田芳郎氏、鷲見和広氏に師事。
 ムラーツ同様、バークリー音楽院に奨学生として留学し一昨年卒業、ベース科:Outstanding Performer(傑出した演奏者) Award, ジャズ作・編曲科よりチャールス・ミンガス賞受賞という優等生です。詳細は彼のHPに!
 29日(日)高田馬場「Jazz Spot Intro」さんで開催される定例ジャムセッションに参上し、ムラーツ直伝の技を披露する予定。現場にはジャズ講座でおなじみの後藤誠氏もチェックに来られるそうです。
 私も参上して「しょうたん、がんばりや~」と掛け声かけに行きたいところですが、彼の将来のために遠慮しておきましょう。
 お江戸の皆様、どうぞ応援のほど、宜しくお願い申し上げます。
1月29日(日) 7:30pm頃に伺う予定です。
Jazz Spot Intro :東京都新宿区高田馬場2-14-8 NTビルB1
TEL 03-3200-4396

CU

クリスマス・イヴはThe Mainstemのホワイト・クリスマスで!

 年末になると、久しぶりに大阪に帰ってこられたお客様をお迎えしたり、思いがけない訪問があったり、アタフタしながら楽しく一年が暮れて行きます。
 今週は、ポール・ウエスト(b)さんが来られ、火曜日デュオは、河原達人(ds)、末宗俊郎(g)のお二人が加わって「浪速のデトロイト・ハードバップ・カルテット」になり、昨日は、クラリネットの名手、滝川雅弘(cl)さんの伸びやかなサウンドと、鮮やかなパーカー・フレーズで盛り上がりました。
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 そして12月24日(土)は今年最後の寺井尚之The Mainstemトリオ開催!寺井、宮本在浩(b)、菅一平(ds)で結成し、鉄壁のアンサンブルとダイナミクスを目指して日夜切磋琢磨しながら、The Mainstem結成から3年と3か月が経ちました。月日の経つのはやい!少年老い易く・・・にならぬよう、ザイコウ&イッペイ・リズム・チームは、ほんとに良くなりましたね!
parker1229439222_cover.jpg 24日はお日柄もよろしいので、下のエントリーに投稿した『White Christmas』を演奏するそうです。
 言うまでもなく、チャーリー・パーカー→トミー・フラナガンの強烈にスイングするバップ・ヴァージョン!オリジナルなアレンジは、『 Charlie Parker and The Stars of Modern Jazz of Carnegie Hall Christmas 1949』で聴くことができます。でも、寺井尚之が聴いたトミー・フラナガン・ヴァージョンは、もっと洗練されていて、バードの録音よりも疾走感がありました。
 「ホワイト・クリスマス」という歌曲の生い立ちは、下のエントリーに記したとおり、楽しく平和だった「あの頃」を思うノスタルジックなものでした。見方によれば、望郷の歌と言えるかもしれません。
 勿論、ホワイト・クリスマス以外は、The Mainstemらしいソリッドな選曲になるでしょう。24日(土)はOverSeasで、Bebopなクリスマスをお過ごしください!
寺井尚之(p)メインステム:宮本在浩(b)、菅一平(ds)
演奏7pm-/8pm-/9pm-
Live Charge 2,625yen

 おすすめ料理は「黒毛和牛の赤ワイン煮」!こちらは1,525円也
CU
 

トリビュート・コンサート 11月26日(土)に開催。

 秋深し。昨夜帰宅するなり、熊本で大きな地震があったとニュースで見て驚きました。
皆様はいかがお過ごしですか?
 10月10日(月、祝)のフラナガニア・リユニオンはだいぶお席が詰まってきました。どうぞご予約はお早目に!
 さて、トミー・フラナガン・ファンの皆様、お待たせいたしました。フラナガン追悼定例コンサート、『Tribute to Tommy Flanagan』の開催日が決定しました。
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 トミー・フラナガンがNYマウント・サイナイ病院で心不全の為に亡くなったのは「9・11テロ」の直後、2001年11月16日。フラナガン亡き後、10年間に、金融ショックがあり、バラク・オバマ大統領が生まれ、日本は数えきれないほど首相が交替し、日本は大変な災害に見舞われました。時代の移り変わりと共に、音楽との向き合い方も変化しているように思えます。
 師匠トミー・フラナガンが一生をかけて作り上げた名演目の数々を、寺井尚之はフラナガンの死後もずっと大切にしてアレンジを磨き、演奏を続けてきました。そして共演の宮本在浩(b)、菅一平(ds)は、The Mainstem結成以来、トリビュート・コンサートを中心に心技体のコンディションを調整し続けています。
 トミー・フラナガンを愛するお客様たちの熱い想いと、The Mainstemのプレイが融合して作られる世界が『Tribute to Tommy Flanagan』であるという思いが、回を重ねる毎に強くなります。
 『Tribute to Tommy Flanagan』、第19回目を開催できることを皆様に心から感謝しています。そして今回も、最高のタッチで疾風怒涛の美しくあでやかなデトロイト・バップをお楽しみいただく所存です。
 どうぞ宜しくお願い申し上げます。
<font color="#cc9999"第19回 トミー・フラナガン追悼コンサート
 Tribute to Tommy Flanagan
日時:2011年 11月26日(土)
会場:Jazz Club OverSeas 

〒541-0052大阪市中央区安土町1-7-20、新トヤマビル1F
TEL 06-6262-3940
チケットご予約は:info@jazzclub-overseas.com
出演:寺井尚之(p)トリオ ”The Mainstem” :宮本在浩(b)、菅一平(ds)
演奏時間:7pm-/8:30pm-(入替なし)
前売りチケット3,150yen(税込、座席指定)
当日 3,675yen(税込、座席指定)

印刷用フライヤーはこちらから。tribute _19th.pdf
CU

東海のバディ・リッチ、林宏樹(ds) 10月22日(土)に!

 台風が再び襲来して、ほんとに困った週でした。皆さんは大丈夫でしたか?
 こちら大阪は、近畿でも、一番被害が少なかったようです。台風は被災地を通り、東北海道まで襲撃の許せない縦断ツアー・・・北国のお客様が心配です。
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 さて、台風に負けないハイパワー・ドラマー、林宏樹さんが、来月10月22日(土)にOverSeasに来演!
 普段は中部、関東地方で活躍中、優しく明るいキャラクターと「東海のバディ・リッチ」と呼ばれるパワーとテクニックで、聴衆を魅了し続けています。OverSeas酒豪番付では、河原達人(ds)さんと、東西の正横綱を分け合い、熟年性「アル中ハイマー」を自称。
 圧倒的なドラム・ソロは必聴!しなやかな肘と手首の使い方はロマンス・グレーの風貌に似合わないフレッシュの息吹が一杯!ドラマーでなくとも見惚れてしまいます。
 共演は、ポーカーフェイスの陰で、激烈に迎え撃とうと闘志満々の寺井尚之(p)、そして、二人の闘争を間でしっかり取り持つ宮本在浩(b)、トリオの熱いプレイをぜひぜひ聴きにお越しください!
<林宏樹(ds) Live at OverSeas>
林宏樹(ds)
with 寺井尚之(p)
宮本在浩(b)
10月22日(土) 
開場6pm- 演奏7pm-/8pm-/9pm- (入替なし)
ライブチャージ:¥2,625(要予約)

CU

FLANAGANIA Reunion 10/10(祝) 1pmより!

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 お天気が不安定な連休、有意義にお過ごしですか?未だに祝日が連休にシフトするのに慣れないのですが、来月の祝日はしっかり脳内カレンダーにマーキング!
 10月10日(体育の日)はフラナガニアトリオ!待望のリユニオン開催!マチネー・コンサート(午後1時開演)ですので、遠方のお客様もぜひお待ちしています!
flanagania_a1.JPG 前回のライブから早2年半、いつかまたやろうね!って言いながら、あっという間に月日が経ってしまいました。
 フラナガニアトリオをCDでしかご存知ない皆様も、「懐かしい!」と感じてくださる皆様も、ぜひお待ちしています!
 天性のリズム感で繰り出すビートが、寺井尚之のピアノに絡みつき、絶妙のコントラストを醸し出すベーシスト、宗竹正浩さんは、現在も殆どフルタイムで活躍中。寺井ママは、大相撲が始まると、宗竹さんを魁皇に似てると言いますが、見た目が似てるかどうかは別として、確かに「力相撲」系のプレイは魅力的ですね。
 歌心溢れるドラマー、河原達人さんは、芸術への深い造詣を、カラフルなドラミングに包み込んで、寺井尚之に寄り添うようなプレイを聴かせてくれます。今も初心に立ち返り、ドラムを習いに行ってるとか・・・菅一平、今北有俊たち後輩ドラマーに心から慕われる優しきバッパー!
 フラナガニアトリオ、久々のリユニオン!10月10日、私もすごく楽しみです!当日は、お食事もお酒も、勿論ソフトドリンクもご用意いたします。休日のマチネー・コンサート、どうぞご一緒にお楽しみください!
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< 寺井尚之ジャズピアノ教室生徒会主催イベント>
Flanagania Trio Reunion!

寺井尚之(p)
宗竹正浩(b)
河原達人(ds)
日時:10/10 (Mon.体育の日)
開場:12:00 1st:13:00、2nd:14:00、3rd:15:00 (入替なし)
閉店:16:00
Live Charge ¥2,625 (税込)要予約

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 どうぞお早めにご予約ください♪
CU

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