第23回トリビュート・コンサート曲目解説

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  11月16日に開催した「第23回 Tribute to Tommy Flanagan」コンサート、ご参加のお客様、たくさんの拍手、掛け声、笑顔、激励メール、差し入れ、お供え、ほんとうにたくさんの皆様にご協力をいただき、ありがとうございました。もうすぐ、コンサートの3枚組みCDが出来る予定ですので、OverSeasまでお申込みください。

 私自身、今回のメインステムはかなりすごくて、長いOverSeasの片隅生活の中でも、思い出に残る演奏になりました。

 寺井尚之は師匠のことですから、まあ当たり前ですが、宮本在浩(b)、菅一平(ds)の化けっぷりにぶっ飛んだ感じです。ジャズの歴史を色々調べていると、巨匠と呼ばれるミュージシャン達の芸術的な岐路というものは、何かを「得た」ときと同じくらい、何か大きなものを「失った」ときに訪れるのだということが判ります。

 いずれにせよ、メインステムには、このレギュラー・トリオでしか出せないという強烈なメインステム・サウンド目指して化け続けて欲しいです。


 トミー・フラナガンの名演目を演奏するトリビュート・コンサート、23回目を数え、毎回HPに曲説をUPしているのですが、回を重ねる毎に曲についての新しい事実も判明し、今回の曲説も限られたスペースですが、かなり改訂を加えました。

 もしご興味があればぜひ読んでみてくださいね。

<第23回トリビュート・コンサート曲目説明>http://jazzclub-overseas.com/tribute_tommy_flanagan/tunes2013nov.html

 

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 なお、演奏写真は、全てジャズ評論家、後藤誠先生のご提供です。後藤先生、ありがとうございました。

トミー・フラナガンの名演目(1): Tin Tin Deo

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 11月16日(土)はトミー・フラナガンの命日!OverSeasでは、寺井尚之(p)が宮本在浩(b)、菅一平(ds)を擁するトリオ、The Mainstemで、在りし日の名演目を演奏するトリビュート・コンサートを開催!ぜひこの機会に、Jazz Club OverSeasにお越しください。

 フラナガンが亡くなって12年!現在もフラナガンの音楽に親しむ常連様から、トリビュート・コンサートに先駆けて、聴きたい演目の「総選挙」をしてはどうか?というご提案をいただきました。「総選挙」の体制が整うように、当ブログで演目のご紹介をしていきたいと思います。今日は、フラナガンがよくラスト・チューンとして愛奏した”Tin Tin Deo (ティン・ティン・デオ)”のお話を!

<アフリカ発~キューバ経由~USA着>

Flanagans_shenanigans.jpg  寺井尚之が初めてトミー・フラナガン・トリオの”Tin Tin Deo”を聴いたのは今から25年前の“ヴィレッジ・ヴァンガード”。むせ返るようなラテンの土臭さと都会的な洗練美が同居する演奏に大きな衝撃を受けました。作曲はChano Pozo, Gill Fuller, Dizzy Gillespieと3人の連名、1951年にディジー・ガレスピー楽団がデトロイトでレコーディング。フラナガンの親友、当時19才のケニー・バレル(g)が録音に参加しています。

 フラナガン自身のレコーディングは1993年ですが、亡くなるまで演奏ヴァージョンはどんどん進化していきました。トリビュート・コンサートでは、その中でも最高のアレンジメントでお聴かせします。

 ビバップの生みの親、ディジー・ガレスピーは、キューバ出身のコンガ奏者、チャノ・ポソとの出会いで、アフロ・キューバン・ジャズという新しいスタイルを創造しました。それまでにも、ルンバやマンボは、ダンス音楽として米国で人気がありましたが、ガレスピーとポソの音楽は、Slave Christianityと呼ばれるアフリカの土着信仰とキリスト教が融合した宗教的なルーツを持っていました。

 

<暴力と神:チャノ・ポソの凄絶な生涯>

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(Chano Pozo 1915 – 1948)

 ハヴァナ生まれのチャノ・ポソはアフリカから連れて来られた奴隷の子孫で、元は奴隷の居住地だっ

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たスラム育ち、小学校中退で札付きの不良でした。13才で少年院に送られ、そこで打楽器と宗教に目覚めます。スペイン統治時代、キューバの奴隷たちは、強制的にキリスト教に改宗させられたために、自分たちのアフリカの神々を、ローマン・カトリックの聖人になぞらえて信仰する「サンテリア」という宗教が生まれたんです。サンテリア教で打楽器は神々と人間を結ぶ重要な役割を果たすもので、それぞれの神々に一定のドラム・パターンがあり、打楽器と歌とダンスによってトランス状態になりながら神々と交信する宗教儀式が行われました。ポソは、そのような宗教的なミュージシャンだったんです。

 でも、ポソは決して清廉な宗教音楽家ではなかった。少年院からシャバに出た後は、靴磨きからボディガードまで、様々な職を転々としながら、ミュージシャンとして有名になり、作曲も行うようになりました。NYのラテン系ミュージシャンの間で、ポソの評判はとても悪かったそうです。呑む、打つ、買うの三拍子、派手に遊んだポソの音楽が、世俗的なものではなく、逆に深く宗教に根ざしているのが面白いですね。倫理的、哲学的な「宗教」というより、むしろ「まじない」と考えた方が判りやすいのかも知れませんね。

 1942年、マチートがポソの作品を録音したことで、NY在住のラテン系ミュージシャンの間でポソの名前が知られ、1946年渡米、翌1947年9月、ディジー・ガレスピー楽団に参加。12月のカーネギー・ホールで行われた楽団のコンサートは大好評でアフロ・キューバン・ジャズという新しいジャンルの到来に湧き、ヨーロッパでも絶賛されました。

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 その僅か1年後、12月3日の午後、ポソは粗悪なマリワナを売りつけられた腹いせに、同胞キューバのヤクの売人を殴り倒し、その日の夜、バーから出たところを、その売人が倍返しと射殺。34歳の誕生日を迎える一ヶ月前のあっけない最期でした。

<ディジー・ガレスピーの吸収力>

Dizzy Gillespie playing with the Giants of Jaz...

Dizzy Gillespie playing with the Giants of Jazz, Hamburg, Germamy, 1973 (Photo credit: Wikipedia)

 チャーリー・パーカーにせよ、ポソにせよ、ディジー・ガレスピーは短命な盟友達から新しい音楽のエ

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ッセンスを貪欲に取り込んで、仲間のミュージシャンを指導してジャズ史を発展させて行ったというのが凄い。ポソは英語も読み書きもだめで、楽団のミュージシャンと決して良好な関係は築けなかった。ガレスピーが優れた統率力で団員をまとめ、僅か一年余りの共演期間中、できる限りポソに寄り添い、「サンテリア」の各々の神にまつわる「クラーヴェ」というリズム・パターンを吸収していきました。ポソの伝える複雑なリズムや哀愁に満ちたメロディーは、ガレスピーにとってエキゾチックなものというよりは自身のルーツへの道案内だったのかも知れません。彼の持つアフリカ土着の音楽言語をビバップの洗練された文体に取り込んだものが、この”Tin Tin Deo”であり、 “Manteca”であり、いかにも『チャント:お経』の趣がある”Cubana Be, Cubana Bop” (作曲はジョージ・ラッセル名義)です。サルサを始め、NYという水に洗われたラテン音楽の中でも、ガレスピーとポソが創ったアフロ・キューバン・ジャズは独特の香りがあります。

<トミー・フラナガンのヴァージョン>

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 後年、ディジー・ガレスピーはキューバのミュージシャンを米国に受け入れる支援をし、オール・スター・バンドとしてアフロ・キューバン・ジャズを披露していましたが、ポソが在籍していた頃の土臭さが時代とともに薄まって行ったように感じます。それでは、フラナガンのヴァージョンは当時のアフロ・キューバンの再現かというと決してそうではないんです。

 ビッグ・バンドの演目をピアノ・トリオに置き換えて本来のダイナムズムを失わないというのは大変な作業ですが、それこそフラナガンの得意技!キューバ音楽の特徴であるコール&リスポンスを、ピアノとドラムの掛け合いに生かしてイントロにし、名ドライバーがシフトチェンジとクラッチワークで、走りを自在にコントロールする如く、ラテン・リズムと4ビート、倍ノリ、4倍ノリと、変幻自在のグルーヴ変化、そして印象的なリフ、黒人ピアニストの伝統的な10thボイシングの奥行きで、強烈なダイナミズムを描出!洗練されて、一層鮮やかな仕上がりですが、日本料理のように素材本来の持ち味はは損なわれていないんです。


 そんなTin Tin Deo、フラナガンの名演目ってこんなだったのか!と思わせる演奏を11月のトリビュート・コンサートでお楽しみください!

 

 

 

 

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11/16(土)開催:トミー・フラナガン・トリビュート

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<第23回トミー・フラナガン追悼コンサート>
11/16(土)
7pm-/8:30pm (入替なし)
演奏:寺井尚之トリオ ザ・メインステム 
寺井尚之(p)
宮本在浩(b)
菅一平(ds)
前売りチケット¥3,150(税込、座席指定)
当日 ¥3,675(税込、座席指定)
 

 台風の後、10月半ばを過ぎて急に肌寒くなった大阪です。

 OverSeasでは、来月、トミー・フラナガンの命日にトリビュート・コンサートを開催することになりました。
 
 寺井尚之がトミー・フラナガンの音楽に魅入られてから42年、フラナガン没後、実に12年の月日が経ちました。
  寺井尚之メインステムがフラナガンの名演目をお聴かせして、巨匠を偲ぶトリビュート・コンサート。今年はフラナガンの祥月命日、11月16日(土)に開催します。
 「名伴奏者」「名盤請負人」「紳士」「職人」…フラナガンを賛美する形容詞はいろいろあるけど、正直言うと、どれも私にはしっくりきません。私が生身に触れたフラナガンという人は、ポーカー・フェイスの奥に、自分でも制御できない熱いマグマが燃える天才だった。その演奏はもう生で聴くことは叶いませんが、エリントンやモンクなどジャズ史の稀代の天才の作品の持ち味を最高に活かしたアレンジや、決めのフレーズの隅々に、熱いマグマを感じることができます。そして、譜面として残されていないそのアレンジを再現できるのは、手前味噌と言われても、世界で寺井尚之しかいないんです。
  一方、モダンジャズのレコードが、名前のないBGMとして聴かれる昨今、トミー・フラナガンの名前は一応知ってるけど、「名演目」と言われてもコマル・・・という皆様のために、来週からトリビュートの演目を少しずつご紹介していきたいと思います。
 トリビュート・コンサートのチケットはOverSeasでのみお取り扱いしています。お問い合わせは

9/28(土):寺井尚之The Mainstem、音楽のおしながき

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 残暑厳しい9月も終盤、今年の月は美しかったですね!夜明けにマンションのベランダに出ると、東に朝日が上り、西に十六夜(いざよい)の月が沈む神秘的な光景を観ました。その月の大きく白く美しかったこと!別世界のようでした。
 さて、土曜日は寺井尚之のイチオシ・レギュラー・トリオ、”The Mainstem”が出演します。
久しぶりに予定の曲目を教えてもらったので掲載!
<1st Set>

  1. Bitty Ditty (Thad Jones) ビッティ・ディッティ
  2. Out of the Past (Benny Golson) アウト・オブ・ザ・パスト
  3. Strictly Confidential (Bud Powell ) ストリクトリー・コンフィデンシャル
  4. Lament (J,J,Johnson)  ラメント
  5. Minor Mishap (Tommy Flanagan)マイナー・ミスハップ

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1st Setはサド・ジョーンズで始まりトミー・フラナガンで締めるデトロイト・ハードバップの王道です!
 1, 3, 4は、寺井尚之のアルバム”Dalarna” (’95) の収録曲。このアルバムも9月の末にレコーディングしたもので、秋の日差しや空気にぴったりな感じがします。
<2nd>
  1. Moon and Sand (Alec Wilder) ムーン&サンドPaper Moon 2.jpg
  2. Moonray ムーン・レイ (Artie Shaw)
  3. It’s Only a Paper Moon (Harold Arlen) ペーパー・ムーン
  4. Moonlight Becomes You ムーンライト・ビカムズ・ユー (Jimmy Van Heusen)
  5. Old Devil Moon オールド・デヴィル・ムーン (Barton Lane)
 2nd Setは、いろんな表情のお月様の名曲がいっぱい!
 1.は「変人」と言われることを厭わず、クラシックとポピュラーの両方で活躍した文人系作曲家アレック・ワイルダーの名作。夜の砂浜に輝く名月といった趣です、歌詞は対訳ノートに。
 2.はとても印象的なメロディ、トミー・フラナガン参加盤『Out of the Afternoon / Roy Hanes』のジョニー・グリフィン;ラサーン・ローランド・カークのプレイも心に残ります。冴え冴えしたピアノの音色とザイコウ、イッペイのハーモニーが映えるメインステムのヴァージョンは「美しきヴァンパイヤ」のイメージかな?
 3.は言わずと知れた名作、コニー・アイランドの遊園地の場面で歌われた初演ミュージカルは大コケでナット・キング・コールやエラ・フィッツジェラルドによってポピュラーになりました。作曲はハロルド・アーレン、作詞はE.Y.ハーバーグ。
 4.は寺井尚之のピアノ・タッチにぴったりの輝くバラード!”月光は君に似合うね“ なんて言われたことありますか?
 クロージングは先週の対訳ノートに書いたデヴィルな月、3同様にJ.J.ジョンソン・スタイルでキレッキレッにスイングさせることでしょう。
<3rd>
  1. Autumn Serenade (Peter DeRose)~The Tadd Walk (Tadd Dameron) オータム・セレナーデからザ・タッド・ウォークへ…
  2. Lonely Town (Leonard Bernstein) ロンリー・タウン
  3. Beats Up (Tommy Flanagan) ビーツ・アップ
  4. Autumn in N.Y. (Vernon Duke) ニューヨークの秋
  5. Tin Tin Deo (Chano Pozo, Gill Fuller, Dizzy Gillespie) ティン・ティン・デオ
 

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 ラストセットは、メインステムの秋景色、さりげない引用や挿入句は、もうすぐ終わる「あまちゃん」みたいに楽しくて奥深い。
爽やかな秋空から、夕焼けのセントラル・パーク、そして堺筋本町のちょっと寂しい秋の路地裏まで、いろんな秋の情景を!
寺井尚之メインステム・トリオ:宮本在浩 bass、菅一平drums
9月26日(土) 7pm-/ 8pm- / 9pm-
Live Charge 2,625yen (学割半額)です。
 おすすめ料理は、黒毛和牛の赤ワイン煮込 (税込)1,575円也
ぜひご来店お待ちしています!
 

林宏樹(ds)ジャズ・パーティin 四日市

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kanreki390.jpg  日頃は歩いて20歩のコンビニにも行くことなくOverSeasに籠城する寺井尚之、でも先週の日曜日は、東海のバディ・リッチ、林宏樹(ds)還暦バースデー、これはお祝いに行かねば!というわけで、ザイコウ、イッペイとThe Mainstemトリオで、林さんの本拠地、三重県四日市まで弥次喜多道中!

 「林宏樹還暦記念イベント」は、2日連続のジャズフェスティバル!土曜日はライブ(於VEEJAY)、日曜がジャズ・パーティ (於:Salaam)!「VEEJAY」さんも「Salaam」さんも名店の誉れ高い林さんのホームグランウンド、しかも両日超満員というから、恐るべし四日市ジャズ・シーン、恐るべし林宏樹!

 大阪を出発してから3時間近く・・・燃えるように咲き乱れるつつじや名残りの山桜が美しい鈴鹿山脈を越えると、そこは一面ピースフルな田園地帯。

 彼方にそびえるかまぼこ型の建物が「林宏樹還暦Jazz Party」の会場、「Salaam」さんでした。(上の写真)

 道中はほとんど人影がなかったのに、ドアを開ければ人、人、人の別世界!スタッフの美女たちも、OverSeasの林さんライブのお客様だった。地元三重だけでなsalaam_ms361.JPGく、新潟、岐阜、富山・・・全国各地から、ミュージシャンやファンがお祝いに駆けつけ、中には2泊3日の応援団も!林さんは、私にとって、高校、大学を通じ、伝説のカリスマ先輩。今でもスターなんだ!うれしいなあ、かっこいいなあ!

 <Salaam>は、2階にバルコニー席がある吹き抜けのゴージャスなスペースで、日本一の絶景ジャズクラブかも。お洒落なテラスもあって、まるでNYセントラル・パークの<Tavern on the Green>みたい!

 熊倉マスターは、優しく鋭い瞳と、サムライみたいなオーラのある素敵な方、後で知ったのですが、四日市の文化活動に貢献されている名士らしい!以前から寺井さんのCDを持っていましてね!と初対面なのに、嬉しくリラックスした気分にしてくださいました。

salaam_zaikou_ippei.JPG  ザイコウ+イッペイ・チームは、豪華なオーディオやレーザー・ターンテーブルという不思議なマシンに驚愕しつつ、トランペット奏者の唐口さんにご挨拶したりして忙しそう!

 私も大阪では滅多に会うチャンスのない高校時代の同級生(今やテナーの大御所)の宮哲之さんと、懐かしい再会ができました! 林先輩ありがとう!

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 さて、いよいよJazz Partyの始まり!

miya_tetsuyuki_karaguchi1.jpg まずは、宮 哲之(ts)、唐口一之(tp)の2管をフロントに林さんのユニット M-ARTS: 中丸雅史さん(p) 大村守弘さん(b) で、「4月の思い出」や「Shiny Stockings」のスインギーな演奏。東海のハンコックと評判高い中丸さんのプレイ、ワイルドで楽しかった!

 そして、寺井尚之メインステム登場!林さんなしのメインステムは完全アウエーかも・・・と密かに心配しましたが・・・

 おなじみ”Eclypso”から”With Malice Towards None”、宮本在浩(b)をフィーチュアした” Passion Flower”、タッド・ダメロンの”Our Delight” まで、じっくり楽しく聴いてくださって、四日市のジャズ・コミュニティを拝みたくなりました。

 hisayuki_terai_salaam1.jpgラストは林さんを引っ張りだして、超速”チュニジアの夜”、ピアノとドラムのコミカルなコール&リスポンスに会場大爆笑、林さんは朝4時まで飲み明かした疲れもなく、ドラムソロは絶好調!四方八方から口笛の大歓声が湧きました。

 最後は寺井尚之の祝辞、いつもの調子で、ぶっきらぼうにお祝いの言葉を述べた後、ダークスーツでキメた主役に向って「還暦祝いやから、せっかく赤いセーター来てきたのに、どないしてくれんねん!?」と、やっぱり毒舌炸裂。

 ピアノの左のパネルは皆のメッセージ、寺井の言葉は「ジャズ・ミュージシャン、60歳は成人式」でした。

 その後はビッグ・バンド、”サウンドクルーズ・ジャズOrch.”やジャムセッションでさらに盛り上がり、私たちは途中で帰路についたのですが、最後は林さんが奥様と感極まって涙するクライマックスになったとか..

 

 雨上がり、さんさんと日光が差し込む素晴らしいジャズ・クラブ<Salaam>は、とっても明るい文化の都、四日市のジャズ・ワールドと、林さんの人気にひたすら驚愕した最高の休日でした。皆に好かれる人柄と、何よりも、プレイが凄いことが、還暦になっても人気が衰えない理由なんだと思います。

 四日市の皆様、ナニワの路地裏から来た寺井尚之メインステムを温かく迎えてくださって、本当にありがとうございました。今度はゆっくりうかがいたいです!

 え?大阪でも林さんのドラムを聴いてみたいって?6月22日土にOverSeasに来演します。どうぞお楽しみに!

 CU

 

第22回トミー・フラナガン・トリビュートCDが出来ました。

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 3月ももう終わり、東京のお客様たちから満開の桜の写真が届きますが、大阪のソメイヨシノは五分咲きといったところです。

 さて、先日のトミー・フラナガン・トリビュート・コンサートのCD(3枚組)が出来上がりました。 

 演奏を盛り上げて下さった拍手や掛け声、曲にまつわるフラナガンのエピソードを語る寺井尚之のMCなど、Jazz Club OverSeasならでは、トリビュートならではの楽しい雰囲気が味わえます。

 トミー・フラナガンのオリジナル曲もそれぞれに精彩を放っていたし、寺井尚之がNYの春に聴いたスプリングソングの感動が、色褪せることなく、お伝えできたように思えます。特に”A Sleepin’ Bee”の独特の「温もり」感が印象的でした。

 実は第一部のTin Tin Deo” の演奏中に、寺井尚之の指が内出血するという大アクシデントがありました!今回の演奏が、良い出来になったのは、「それにもかかわらず」なのか、「それだから」なのかは判りません。The Mainstem、宮本在浩(b)と菅一平(ds)が頑張ってくれたし、お客様の応援が、なんといっても大きな力になりました!トミー・フラナガンも応援してくれたのかな?

 トリビュートCD、お申込みはOverSeasまで。すでにご予約くださっている常連様は、ご来店の際にお渡しいたします。

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【収録曲】

<第一部>

1. The Con Man (Dizzy Reece)
2. Beyond the Bluebird (Tommy Flanagan)
3. Minor Mishap (Tommy Flanagan)
4. メドレー: Embraceable You (Ira& George Gershwin)
~Quasimodo (Charlie Parker)

5. Sunset & the Mocking Bird (Duke Ellington)

6. Rachel’s Rondo (Tommy Flanagan)
7. Dalarna (Tommy Flanagan)
8. Tin Tin Deo (Chano Pozo,Gill Fuller,Dizzy Gillespie)

<第二部>

1. That Tired Routine Called Love (Matt Dennis)
2. They Say It’s Spring (Marty Clark/Bob Haymes)

3. A Sleepin’ Bee (Harold Arlen)

4. Eclypso (Tommy Flanagan)

5. Spring Is Here ( Richard Rodgers)

6. Mean Streets (Tommy Flanagan)
7. But Beautiful (Jimmy Van Heusen)
8. Our Delight (Tadd Dameron)

<Encore>

With Malice Towards None (Tom McIntosh)

メドレー Ellingtonia
 Chelsea Bridge (Billy Strayhorn)

 ~Passion Flower (Billy Strayhorn)

~Black and Tan Fantasy (Duke Ellington)

トリビュート・コンサート!今年はトミー・フラナガンの誕生日に!

 

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  実家の梅の木にウグイスがやって来ました。春は近い!

 今年の春のトリビュート・コンサートはトミー・フラナガンの誕生日、3月16日(土)に開催!

 演奏はもちろん、トミー・フラナガンの弟子、寺井尚之(p)トリオThe Mainstem!フラナガン没後12年、それでも春は巡る!フラナガンが生前愛奏したスプリング・ソングス、春爛漫の春の曲、デトロイト・ハードバップならではの名曲も、沢山お聴かせいたします!

 寺井尚之がトリビュート・コンサートのために選んだ曲には、それぞれにフラナガンが綴った特別な物語があります。それらが組み合わさると、トミー・フラナガンという稀有なピアニストの物語となるのがトリビュートの楽しいところ、面白いところ!

 長年のフラナガン通の皆さまも、ジャズ初心者と謙遜される初めての方々も、どうぞ3月16日の土曜日に、大阪のJazz Club OverSeasで、楽しいひとときをお過ごしください!

 

第22回トミー・フラナガン追悼コンサート

出演:寺井尚之Trio The Mainstem  b.宮本在浩 ds.菅一平

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2013年3月16日(土)
7pm-/8:30pm-(入替なし)
前売りチケット3,150yen(税込、座席指定)
当日 3,675yen(税込、座席指定)

 

 前売りチケットはお早めに。ご予約、お問い合わせはJazz Club OverSeasまで。

対訳ノート(37) Violets for Your Furs

  イルミネーションが灯る師走の大阪です。皆さまいかがお過ごしですか? 今日は、OverSeasで聴いていただきたい12月の曲“コートにスミレを”の歌詞について書こうと思います。

<魔法のラブソング>

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  ”コートにスミレを”曲は、弾き語りの名手マット・デニス作曲、トム・アデール作詞、歌詞は極めてシンプルで“ぼく”から”きみ”に、歌手が女性なら“わたし”から”あなた”への独白形式。

  “雪のマンハッタン、”ぼく”は街頭の花屋でスミレを“きみ”に買ってあげた。”きみ”がスミレを毛皮に留めた途端、魔法が起きて、街は春になった。”要するに、たったこれだけの話。…でもその歌詞は、冒頭8小節目の”Remember? (覚えてる?)”の一語以外、全てが過去形。(”Remember? “は、Did you remember? なのかDo You…?なのか不明)英語の時制の意識は、日本語より随分はっきりしているので、これが歌詞のキーポイントになっている。

 その12月の魔法が起こった「過去」が具体的に去年なのか、それとも何年も前のことなのか? 二人はそれからどうなったのか?そのヒントは歌詞にはありません。だから、シナリオは歌い手次第なんです。

  クリスマス・ツリーが煌めき、子供たちがはしゃぐ暖かな家庭で夫が妻に語るマット・デニスの名唱にも、思い出の美しさが人生の哀切を照らし出すビリー・ホリディの圧倒的な表現の素材ともなるんです。世の中にラブ・ソングは星の数ほどあるけれど、「歌詞解釈」に、これほどの幅を持たせる歌も珍しい。そして暗い冬空が青空に一変するディズニー映画のような「魔法」のシーンも聴きどころであり、見せ所です。

<作詞家、放送作家 トム・アデール(1913-1988)>

TomAdair.jpg デニス―アデールのコンビが創作活動をしたのは、デニスが陸軍航空隊に出征するまでの僅か2年間、”Everything Happens to Me””Will You Still Be Mine?””The Night We Called It a Day”といったフランク・シナトラの名演目を沢山作りました。ほとんどが大ヒットとなり、多くはジャズ・スタンダードとして今も演奏されています。

  冬のNYの情景がロマンチックに描かれた歌、作詞のアデールはカンザス州の洋服屋の息子で西海岸LA育ち。電力会社で苦情処理係として8年間働きながら詩を書いていた。ハリウッドのクラブでアデールと出会ったデニスは、その才能に仰天し共作を開始、作品を見た歌手ジョー・スタッフォードがトミー・ドーシーに強く推薦して楽団の専属スタッフになりました。二人の作品は、そのタイトルからも判るように、ギラギラと濃くなくて、しみじみとした作風、ウィットが効いて洒落ている。日本の中村八大、英六輔のコンビを連想します。

 

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  デニス以外の作曲家との仕事で、最も有名なアデール作品は、トミー・フラナガンが『Moodsville 9』に収録している”In the Blue of the Evening”ですが、1944年以降は主にラジオやTVの連続ドラマの放送作家として大活躍、そして、’50年代からは、この曲で見せた「魔法」があまりに鮮やかだったせいなのか、本物のウォルト・ディズニー・プロダクションの一員となり、ディズニーランドをはじめ、様々なプロジェクトに関わっています。日本で公開されているアデール関連のディズニー作品は、’60年代にプロレス番組と交替で隔週放映されていた『ディズニーランド』や、アニメ作品『眠れる森の美女』、連続活劇『快傑ゾロ』など、世代によっては懐かしい名前のものがあるでしょ!
歌詞のバイブル本『Reading Lyrics』には、「ディズニーがアデールを得たことは、音楽界にとって大きな損失となった。」と結論付けています。
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       <ビリー・ホリディの毛皮に>

billie-holiday-6YT7_o_tn.jpg さて、ビリー・ホリディの名唱が収録されている『Lady in Satin』(’58)は、カーメン・マクレエが「LPがすり減るまで繰り返し聴くのでを、常に予備のレコードを2枚所蔵している」というほどの名盤ですが、”コートにスミレを”が生まれたきっかけも、実はビリー・ホリディ毛皮の姿だったんですって。雪の降る真冬のシカゴ、デニス&アデールが、土地の有名ジャズ・クラブ、”Mister Kelly’s”にビリー・ホリディを聴きに行ったんです。 アデールが自分の恋人のためにスミレの花束を持ってきていて、会場に入って来たホリデイは毛皮のコートを着ていた。そのとき1941年、レディ・デイ芳紀26才、この写真よりもずっと若くて毛皮がさぞ似合っていたのでしょう。
 「今夜は何を唄うんだろう?」あれこれおしゃべりしているうちに、アデールがふと思いついたのが『Violets for Your Furs』というタイトル、歌詞、メロディ、ハーモニーが、Kelly’sのテーブルクロスに殴り書きされて、あっという間に一丁あがり!フランク・シナトラがすぐにレコーディングしたのだそうです。

 歌詞対訳は、マット・デニスの歌うオリジナルなものを掲載しておきます。ビリー・ホリディの詳しい歌詞解釈は、寺井尚之ジャズピアノ教室の解説本をご参照ください。

Violets for Your Furs コートにスミレを>

 Lyrics by Tom Adair / Music by Matt Dennis 原詞はこちら

<ヴァース>

それは雪の舞い散る真冬のマンハッタン、
街路も凍てついていたっけ。
でも、いつか聞いたことのある、ちょっとした魔法で
一瞬のうちに天気が変わったんだ…

<コーラス>

 
君の毛皮に、スミレの花を買った。
そうすると、しばらく真冬が春になった、
覚えているかい?
君の毛皮に、スミレの花を買ってあげた。
すると12月がしばらく4月になった!

花束に吹き積もった雪は溶け、
夏の陽射しにきらめく花の露に見えた。

君の毛皮に、スミレの花を買った。
すると灰色の雪空が青くなった!
君はスミレを得意そうに毛皮に留めると、
道行く人も楽しそうだったね。

あのとき僕に微笑みかけた君はほんとに可愛いくて、
その時、思ったんだ。
僕達は完璧に恋に陥ちたんだなって。
君のコ-トにスミレを贈ったあの日に。 

 12月の名曲、<Violets for Your Furs>は、12月22日(土)、寺井尚之The Mainstemで!

ぜひ聴いてみてくださいね!

12月のThe Mainstemはコートにスミレで!

 今年も残りわずかになりました。皆様いかがお過ごしですか?

 daveimages.jpegOverSeasには、東京のお客様に送っていただいたラ・フランスという洋ナシの香りが漂っていい気持ちです。

 ジャズ界ではデイブ・ブルーベックが91歳で亡くなり、日本ではたった57歳で中村勘三郎が逝ってしまいました。

benkei1_2.jpg 勘三郎は、かつて船弁慶を踊ったとき、そのラストに日野皓正のトランペットを使う演出で観客の度肝を抜いたこともありました。能を題材にしたちょっとホラーっぽいストーリーだから、ジャズのトランペットに合わせてなぎなたをクルクルまわしながら下がっていく「型破り」な演出が大評判!

 「型破り」というのは、日本の文化を象徴する言葉なのかもしれません。能狂言の稽古では、最低10年間はひたすら師匠を真似て覚えるだけといいます。完全に師匠の教えを身に着けた時点で、初めて「型を破る」ことが許される。自分のイマジネーションを生かすことが可能になるというのです。勘三郎の、モダンでありながら伝統の底力で、「日本人に生まれてよかった!」と私たちに希望を与えてくれる独特の芸風も、先人の遺産を深く広く理解しているからでしょう。

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  寺井尚之というジャズ・ピアニストも、『型」を学びぬいてきたからこそ、それを破って自分のスタイルを作ってきたのかなと、日々感じています。

 今週と来週の土曜日に(多分)聴ける「コートにスミレを」は寺井尚之の名演目のひとつです。マット・デニスやビリー・ホリディの名唱で知られ、色んな解釈の出来る歌。
 場所は12月のNY、真冬の情景が、街の花屋で恋人のコートにスミレを飾った瞬間に、春に一変するというファンタジックな曲。ピアノ・トリオで表現する情景の移り変わりは、まるで歌舞伎の廻り舞台!

 冒頭のヴァースから、歌詞に因んで、宝塚歌劇団でおなじみの「スミレの花咲く頃」で、茶目っ気たっぷりの粋な幕切れまで、ちょっとした短編映画のように、弾き付けられてしまいます。

 OverSeas冬の名演目、12月15日(土)と22日(土)の寺井尚之The Mainstemトリオ、忘年会の喧騒を避けて、ぜひごゆっくりお過ごしください!

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第21回トミー・フラナガン・トリビュートCDできました・

 トリビュート・コンサートが終わったら、あっという間に真冬に!

 今回も、録音担当してくださった 生徒会あやめ会長のおかげで、首尾よくコンサートCD完成!

 

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<Disk 1>
1. Beats Up
(ビーツ・アップ) / Tommy Flanagan
2. Out of the Past  (アウト・オブ・ザ・パスト) /Benny Golson
3. Minor Mishap (マイナー・ミスハップ)/ Tommy Flanagan
4. Embraceable You (エンブレイサブル・ユー) /Ira & George Gershwin
Quasimodo (カジモド) /Ira & George Gershwin
5. Good Morning Heartache(グッドモーニング・ハートイエク) / Irene Higgibotham, Ervin Drake, Dan Fisher
6. Mean Streets (ミーン・ストリーツ 旧名ヴァーダンディ)/ Tommy Flanagan
7. Dalarna (ダラーナ) / Tommy Flanagan
8. Tin Tin Deo (ティン・ティン・デオ) /Chano Pozo, Gill Fuller, Dizzy Gillespie

<Disk 2>
1. When Lights Are Low
(灯りが暗くなったとき)/ Benny Carter
2. That Tired Routine Called Love (ザット・タイヤード・ルーティーン・コールド・ラヴ) /Matt Dennis
3. Beyond the Bluebird (ビヨンド・ザ・ブルーバード) / Tommy Flanagan
4. Rachel’s Rondo (レイチェルのロンド) / Tommy Flanagan
5. Smooth As the Wind (スムーズ・アズ・ザ・ウィンド) / Tadd Dameron
6. Eclypso (エクリプソ)/ Tommy Flanagan
7. That Old Devil Called Love (ザット・オールド・デヴィル・コールド・ラブ)/Allan Roberts, Doris Fisher
8. Our Delight (アワー・デライト)/ Tadd Dameron

<Disk 3>
Encore:
1.With Malice Towards None
(ウィズ・マリス・トワーズ・ノン) /Tom McIntosh

2. Ellingtonia デューク・エリントン・メドレー
Chelsea Bridge (チェルシーの橋) / Billy Strayhorn
Passion Flower (パッション・フラワー) / Billy Strayhorn
Black and Tan Fantasy(黒と茶の幻想) / Duke Ellington

 

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 コンサート全プログラム中、フラナガンのオリジナル曲は7曲。 オープニングの”Beats Up“は『OVERSEAS』に収録されているフラナガンのオリジナル、トリビュート・コンサート初登場!The Mainstemのレギュラー・トリオとしての充実ぶりが、最初の2小節バース・チェンジから窺えます。

 エラ・フィッツジェラルドの音楽監督から独立後、ピアノ・トリオを率いて活躍した全盛期のフラナガンのレパートリーは、Bebop黄金時代のビッグ・バンドのナンバーを、すっきりとピアノ・トリオ用にまとめ上げ、ビッグバンドよりダイナミックに演奏することで、世界中のバップ・ファンを興奮のるつぼに巻き込みました。Bebopの立役者、タッド・ダメロンの”Smooth As the Wind“や”Our Delight “、ディジー・ガレスピー楽団の”Tin Tin Deo“、サウンドのカラー・チェンジ、スピード感の変化が生み出すスリルは、高級スポーツカーかジェット・コースター!トミー・フラナガンが青年時代に味わったBebopの感動が、そのまま凝縮されたアレンジなのかもしれません。

 トミー・フラナガンが幼いころ、デトロイトのトップ・バンド、「マッキニーズ・コットン・ピッカーズ」で活躍したベニー・カーターの代表曲 ”When Lights Are Low “(灯りが暗くなったとき)は、フラナガンがYAMAHAの自動演奏ピアノのために遺したソロ・ピアノ・ヴァージョンのRiffが聴けます。詳しい曲説はHPをご覧ください。

 トリビュート・コンサートも21回目を数えますが、フラナガンの愛奏曲は、どれもこれも超難曲揃い、なかなか涼しい顔ではできない演目ばかり、フラナガンに「捧げる」という責任も大ですが、お客様のおかげで、だんだんとリラックスしていく様子もまた楽しい!録音されている拍手や掛け声は、私にとってビタミン剤より効きます!

本日ダイアナ未亡人に CDが出来上がったことを報告したら、とても喜んで、トリビュート・コンサートに来てくださった皆さんに、もう一度よろしくね!と何度も言っていました。

第21回トミー・フラナガン・トリビュート・コンサートCDは3枚組です。ご希望の方はOverSeasまでお問い合わせください。