12月のThe Mainstemはコートにスミレで!

 今年も残りわずかになりました。皆様いかがお過ごしですか?

 daveimages.jpegOverSeasには、東京のお客様に送っていただいたラ・フランスという洋ナシの香りが漂っていい気持ちです。

 ジャズ界ではデイブ・ブルーベックが91歳で亡くなり、日本ではたった57歳で中村勘三郎が逝ってしまいました。

benkei1_2.jpg 勘三郎は、かつて船弁慶を踊ったとき、そのラストに日野皓正のトランペットを使う演出で観客の度肝を抜いたこともありました。能を題材にしたちょっとホラーっぽいストーリーだから、ジャズのトランペットに合わせてなぎなたをクルクルまわしながら下がっていく「型破り」な演出が大評判!

 「型破り」というのは、日本の文化を象徴する言葉なのかもしれません。能狂言の稽古では、最低10年間はひたすら師匠を真似て覚えるだけといいます。完全に師匠の教えを身に着けた時点で、初めて「型を破る」ことが許される。自分のイマジネーションを生かすことが可能になるというのです。勘三郎の、モダンでありながら伝統の底力で、「日本人に生まれてよかった!」と私たちに希望を与えてくれる独特の芸風も、先人の遺産を深く広く理解しているからでしょう。

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  寺井尚之というジャズ・ピアニストも、『型」を学びぬいてきたからこそ、それを破って自分のスタイルを作ってきたのかなと、日々感じています。

 今週と来週の土曜日に(多分)聴ける「コートにスミレを」は寺井尚之の名演目のひとつです。マット・デニスやビリー・ホリディの名唱で知られ、色んな解釈の出来る歌。
 場所は12月のNY、真冬の情景が、街の花屋で恋人のコートにスミレを飾った瞬間に、春に一変するというファンタジックな曲。ピアノ・トリオで表現する情景の移り変わりは、まるで歌舞伎の廻り舞台!

 冒頭のヴァースから、歌詞に因んで、宝塚歌劇団でおなじみの「スミレの花咲く頃」で、茶目っ気たっぷりの粋な幕切れまで、ちょっとした短編映画のように、弾き付けられてしまいます。

 OverSeas冬の名演目、12月15日(土)と22日(土)の寺井尚之The Mainstemトリオ、忘年会の喧騒を避けて、ぜひごゆっくりお過ごしください!

CU

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