Jazz Club OverSeas開店43周年を記念し、5/3-5/5にスペシャル・ライブを開催します。
5/3(火)Tribute to Hanna & Mraz 1st set 5pm-/ 2nd set 6:30pm- (入替なし)8pm閉店 サー・ローランド・ハナ(p)、ジョージ・ムラーツ(b)への初トリビュート・コンサート。寺井尚之は、このライブのために、サー・ローランド・ハナが遺したオリジナル・プレリュード集を長期間準備。新境地のプレイをお楽しみください。 Music Charge 2750
5/4(水)末宗俊郎(g)trio featuring 寺井尚之(p)、宮本在浩(b) 1st set 5pm-/ 2nd set 6pm-/ 3rd set 7pm- (入替なし)8pm閉店 ギタリスト、末宗俊郎が寺井+ザイコウのレギュラー・デュオをバックにブルージーなプレイを聴かせます。 Music Charge 2200
5/5(木)寺井尚之(p) trio Plays Standards featuring 宮本在浩(b)、岡部潤也(ds) 1st set 5pm-/ 2nd set 6pm-/ 3rd set 7pm- (入替なし)8pm閉店 連休にしか聴けない、寺井尚之トリオの鉄板スタンダード集。ピアノによる声帯模写もお楽しみに!
3月30日まで9pmまでの時短営業、4月1日より、通常の営業時間(Live 1st Set 7pm- /2nd Set 8pm-/ 3rd Set 9pm– 閉店10pm) に戻ります。3セットのライブをゆっくりとお楽しみください。
3/28 (月)寺井尚之ジャズピアノ教室 3/29 (火) 寺井尚之(p)+東ともみ(b)デュオ Music Charge1650 Live 1st Set 7pm- /2nd Set 8pm- 閉店9pm 3/30(水)寺井尚之(p)+石川翔太(b)デュオ Music Charge2200 Live 1st Set 7pm- /2nd Set 8pm- 閉店9pm 3/31(木)寺井尚之ジャズピアノ&理論教室 4/1 (金) 寺井尚之(p)+宮本在浩(b)デュオ Music Charge2200 4/2(土)中井幸一(tb)トリオ plays J. J. Johnson featuring 寺井尚之(p)、宮本在浩(b) Music Charge2200
2. Smooth As the Wind (Tadd Dameron) 〈スムーズ・アズ・ザ・ウィンド〉:タイトルが示すように、そよ風のように爽やかな名曲。 タッド・ダメロン(ピアニスト、作編曲家)の作品には、力強さと優美さを兼ね備えた「美バップ」の黄金比率があり、美しい花が次々と開花するようなハーモニーに目を見張る。 この曲は、麻薬刑務所服役中のダメロンがブルー・ミッチェル(tp)のアルバム「Smooth As the Wind」(左写真)の為に書き下ろしたもので、アルバムにはフラナガンも参加している。 一編の詩のような曲の展開、吹き去る風のように余韻を残すエンディングまで、完成された美しさは、トミー・フラナガンから受け継いだ。
3. Beyond the Blue Bird (Tommy Flanagan) 〈ビヨンド・ザ・ブルーバード〉:《ブルーバード》 は、デトロイトの黒人居住区にあった伝説のジャズ・クラブで、フラナガンの音楽的なふるさとと言える場所。現在はデトロイトの文化史跡として保存されている。 フラナガンは1953~54年の間、ここでサド・ジョーンズ(cor.tp)たちとハウスバンドを組み、毎夜白熱のライブを繰り広げた。客層はほぼ全員が自動車産業を支えた黒人労働者で、ジャズを愛し、若手ミュージシャンを応援した。 生前のフラナガンに《OverSeas》の雰囲気と似ていると言われたことが誇りだ。 親しみやすいメロディーながら転調が多い難曲であることと、”返し”と呼ばれる左手のカウンター・メロディーは、デトロイト・バップの特徴でもある。寺井は、は曲のリリース前に、フラナガンから譜面を授かり、演奏を許された。
9. Tin Tin Deo (Chano Pozo, Gill Fuller, Dizzy Gillespie) 〈ティン・ティン・デオ〉:円熟期のフラナガンは、ビッグバンドの演目をコンパクトなピアノ・トリオ編成でダイナミックに演奏した。これは、ディジー・ガレスピー(写真:左)楽団のヒット曲で、キューバ人パーカッション奏者、チャノ・ポゾ(写真:右)の口ずさむメロディーがもとになっている。哀愁に満ちたキューバの黒人音楽と、ビバップの洗練されたイディオムが融合した作品。 ディジー・ガレスピー楽団がこの曲を初録音したのはデトロイト(’51)で、フラナガンの親友で、まだ学生だったケニー・バレル(g)が参加している。フラナガンにはその当時の特別な思い出があったのかもしれない。フラナガンの秀逸なアレンジは寺井尚之が今もしっかりと受け継いでいる。
1.That Tired Routine Called Love (Matt Dennis) ザット・タイヤード・ルーティーン・コールド・ラブ: 作曲者マット・デニスは〈エンジェル・アイズ〉を始め、フランク・シナトラのヒットソングを数多く作曲。洗練された作風に魅了され、多くのジャズメンが演奏している。 フラナガンはJ.J.ジョンソンの『First Place』(’57)で初録音し、約30年後、フラナガン自身の名盤『Jazz Poet』(’89)に収録。その後もライブで愛奏し、数年後には録音ヴァージョンを遥かに凌ぐアレンジに仕上がっていた、現在は寺井尚之がそれを引き継いでいる。 寺井はデビュー盤『Anatommy』(’93)に収録。
2. They Say It’s Spring (Bob Haymes) 〈ゼイ・セイ・イッツ・スプリング〉:フラナガンが”スプリング・ソングス”と呼び、春に愛奏した演目の一つ。 ’50年代中盤のヒット曲で、人気歌手ブロッサム・ディアリーのレパートリーだった。今なおカリスマ的な人気のあるディアリーは、J.J.ジョンソンのバンド仲間、ボビー・ジャスパー夫人であったことから、フラナガンはディアリーをよく聴きに行き、この曲を覚えた。’70年代にジョージ・ムラーツ(b)との名デュオ・アルバム『Ballads & Blues』に名演を遺した。
3. A Sleepin’ Bee(Harold Arlen) 〈スリーピン・ビー〉:これも、フラナガン流スプリング・ソング。A♭ペダルの軽快なヴァンプが春の浮き浮きした気分にぴったりだ。カリブの可愛い娼婦の恋と冒険を描いたブロードウェイ・ミュージカル「A House of Flowers」(トルーマン・カポーティ原作、ハロルド・アーレン音楽)で、主演女優ダイアン・キャロルが歌った。「蜂が手の中で眠ったら、あなたの恋は本物」というハイチの言い伝えを元にしたラブ・ソングだ。 生前のフラナガンは、すっきりと切り詰めた寺井尚之のアレンジを大いに褒めてくれたことがある。トリビュートではそのアレンジで演奏。
1. With Malice Towards None (Tom McIntosh) 〈ウィズ・マリス・トワーズ・ノン〉:トロンボーン奏者、トム・マッキントッシュ作曲。フラナガンはマッキントッシュの作品を「真のブラックミュージック」と呼び盛んに演奏したが、これは極めつけの名演目。「誰にも悪意を向けずに」という題名は、エイブラハム・リンカーンの名言で、メロディーは賛美歌が基になっている。 かつてマッキントッシュとフラナガンはアップタウンの近所同士で、この曲の創作過程には、フラナガンのアイデアを隅々に盛り込まれているとマッキントッシュは証言している。この作品は、’60年代にいくつかの録音があるが、フラナガンのスピリチュアルな演奏解釈は傑出しており、Jazz Club OverSeasでも一番人気のある曲。
2. Like Old Times (Thad Jones) 〈ライク・オールド・タイムズ〉:フラナガンがアンコールでよく演奏した曲。サド・ジョーンズ名義の『Motor City Scene』(’59)に収録されている。 師匠がご機嫌なときは、ポケットに忍ばせた小さなホイッスルを、ここぞのタイミングで、ピューッと吹いて会場を多いに湧かせた。 今夜は、寺井が隠し持つホイッスルを鳴らし大喝采。トミー・フラナガンが元気だった「昔のように」楽しい空気が満ち溢れた。