第2学期
期間:1997年7月から11月 毎月1回 第2土曜PM6:30〜PM8:30
1997年1月から5回にわたって開催した「寺井尚之のジャズ講座」は、演奏しないジャズファンの皆さんに、ジャズの醍醐味、Over Seasがもっとも敬愛するトミー・フラナガンの聴きどころを説明したい、良い演奏も聴かせたいと、いつも時間オーバーしてしまう人気講座となりました。東京、名古屋、金沢など全国から大勢ご参加いただき、各方面から<ジャズミュージシャン自らジャズを解説する世界初の試み>と高い評価をいただく大盛会となりました。そして講座の終了が近づいた頃、受講者の皆さんから「もっと聞きたい」「ずっと続けてほしい」との声をいただき、このご要望にお応えする形で、同年の7月より「ジャズ講座第2学期」を開催することになりました。1学期に参加されなかった方も大歓迎し、十分面白く理解しやすい内容をめざしました。
第2学期のテーマは、「トミー・フラナガンに影響を与えたジャズの巨人たち」。寺井トリオの生演奏、秘蔵レコード、フラナガンからもらった貴重な楽譜などを使って、わかり易いジャズ理論、ミュージシャンだけが知る興味深いエピソードなど、より楽しく、ためになる講座となりました。1.セロニアス・モンク(ピアニスト、作曲家)
トミー・フラナガンが「セロニカ」(エンヤ)という名盤を捧げたモンク。ビバップの創始者として知られる一方、ユニークな音楽性とその奇行から鬼才と呼ばれるモンクだが、一体どこがユニークなのか?その音楽の本質とは?フラナガンはどう解釈し、演奏しているのか?モンク音楽の正体を寺井が検証しました。2.バド・パウエル(ピアニスト、作曲家)
セロニアス・モンクの高弟、バップ・ピアノの元祖、精神を病み、不遇の生涯を送った天才ピアニスト、パウエル。時空を切り裂くようなあのアドリブフレーズはどう弾いているのか?オリジナル曲の構成は?アメリカのジャズ批評家達から「高度なビバップの言語能力」を高く評価された寺井尚之が、その能力を駆使しながら音楽家の立場でパウエルとフラナガンを比較検討しました。3.デューク・エリントン&ビリー・ストレイホーン(ピアニスト、作曲家)
ジャズ史上最大の巨人、エリントン。その右腕として常に陰で曲を書き続けた謎多き人物、ストレイホーン。2人の巨人が遺した曲とは?フラナガンの解釈は?
寺井尚之がアメリカ音楽史上に輝くエリントン・ワールドの道案内役を務めました。4.ビリー・ホリデイ(ヴォーカル)
ジャズ史上最高の歌手として評価の高いレディ・デイ。しかしいつも「奇妙な果実」や“麻薬”“刑務所”といった暗い側面ばかりがクローズアップされる彼女。ではビリー・ホリデイの歌とは、ブルーで暗いだけだろうか?フラナガンが最も敬愛する歌手の本質を検討しました。5.サド・ジョーンズ(コルネット、フルート、作曲家)
優雅で気品あふれるジャズのスタイル、デトロイトバップの中心人物。フラナガンのデトロイトの先輩であり、フラナガンのレパートリーの中でも最も重きを置かれる作曲家サド・ジョーンズとは何者なのか。その作品群を克明に解説しました。
第1学期 第2学期 第3学期 第4学期 第5学期 第6学期 第7学期 第8学期 第9学期 第10学期 第11学期 第12学期 第13学期 特別学期 第14学期 第18学期 第19学期 第20学期 第21学期 第22学期 第23学期 第24学期 第25学期 第26学期 第27学期 第28学期 第29学期 第30学期 第31学期 第32学期 第33学期 第34学期 第35学期 第36学期 HOMEへ