ジャズ講座「トミー・フラナガンの足跡を辿る」は8/8 土曜日!

bradley's.jpg  ’84年 Bradley’s, NYにて:左からJimmy Knepper(tb), 寺井尚之(p), Red Mitchell(b)
 皆さん、暑いけどお元気ですか?私もなんとか元気にやってますが、毎日アタフタ、火傷もして暑い日々。夏休みというものがあった過去を懐かしむばかり・・・エアコンもジャクジーも要らない!南の島で潮風に吹かれ、一日中寝転がって過ごしたい・・・
 でも明日の土曜日はジャズ講座、夏休みを満喫している皆さん、高校球児の応援に燃える皆さんも、明日はジャズに燃えよう!講座に集合しましょう!
 今回は、トミー・フラナガン、レッド・ミッチェル(b)、ジェリー・ダジオン(as)が組んだ“Communication (コミュニケーション)”という名前のトリオのライブ盤2枚(’79)を中心に、寺井尚之が深く楽しく解説していきます。
FAT-TUESDAYs_title.jpg  ライブ盤のロケーションはNYグリニッジ・ヴィレッジで盛業だったジャズクラブ、Fat Tuesdays、ここはかつて、エレキギターの無形文化財みないなレス・ポールが出演し、ジミー・ペイジなどロック・ギタリストも頻繁にセッションに参加していることでも有名でした。’80年代にはスタン・ゲッツの息子、スティーブ・ゲッツがブッキング・マネージャーになっています。
communication.jpg  Communicationのライブは’79年11月の第三週目13日(火)~17日(土)の一週間ギグでした。当時の”The New Yorker”のタウン情報のナイトライフ欄には、こんな紹介文が。
 Fat Tuesday’s : 190 3rd Ave. at 17th St. – 地下にあるジャズクラブ、寄木張りの床と鏡が組み込まれた滑らかな茶色の壁は、ここが以前ディスコだった名残だ。
 11/10(土)まではブラジルのパーカッショニスト、アイアート・カルテット・フィーチュアリング・ロン・カーター(b)。11/13(火)より、The Communication Jazz Bandが5日間出演。ジャズバンドと銘打っているが、実はレッド・ミッチェル(b)、トミー・フラナガン(p)そしてアルト奏者ジェリー・ダジオンのトリオ。5日間出演。開演は9:30pm、ディナーも可。

 そういえば、私も東京の六本木のディスコを改装したクラブで、レッド・ミッチェル+フレッド・ハーシュ(p)に松本英彦(ts)さんが飛び入りしたセッションを見たことがあります。レッド・ミッチェル(b)はどこで会っても、黒のハイネックシャツだった・・・彼のお部屋のクローゼットは同じ形のハイネック・シャツがずらりと並んでいるって、ジョージ・ムラーツ兄さんが言ってたけどほんとかしら?
knickerbocker_front.jpg 当時のトミー・フラナガンはレッド・ミッチェルと盛んに共演していて、10月の下旬から11月の第一週までは、”ファット・チューズデイズ”から徒歩10分ほどのUniversity Placeにあるピアノ・サロン、”ニッカボッカー・サルーン”にデュオで出演していました。ニッカボッカーはステーキがおいしいレストランとして現在も盛業中、でもライブは週末だけみたい。
red_mitchell_at_piano.JPG コーネル大中退、ジュリアード中退、しかしピアノもヴォーカルもたしなむ得体の知れない仙人、変則五度チューニングの巨匠レッド・ミッチェル(b)はたった一晩だけ、寺井尚之と一緒に演奏したことがあります。それが一番上の写真。場所は、同じグリニッジ・ヴィレッジの伝説のクラブ、Bradley’s。ふとした偶然が重なって、こんなハプニングになったのですが、そのおかげで、今でも寺井尚之の耳には、生のレッド・ミッチェルの温かく柔らかでいて核心を突くビートが響いている。
 アルト・サックスのジェリー・ダジオンは、叩き上げのバンド・マン、サド・メルOrch.の、最高の二塁手のような手堅いプレイが印象的でした。フラナガン、ミッチェル、ダジオン、3人のプロが繰り広げるトリオ、”Communication”のライブは、出たとこ勝負のカオス?それとも、リラックスしたライブ?それとも三人三様の役どころが生かされるプロ中のプロしか出来ぬギグだったのか?
 明日のジャズ講座で、寺井尚之により迫真の実況中継がお楽しみなれますよ。 乞うご期待!
 私は、夏バテでもおいしく召し上がれる生春巻を仕込んでお待ちしています。
CU

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