昨日のジャズ講座、お休みの中来てくださって、どうもありがとうございました!
この夜、一番印象に残ったのは、やはりレッド・ミッチェル(b)!寺井尚之の耳の中で今も響き続けるミッチェルのボトム・ラインの話でした。“Communication”で聴かせた、トミー・フラナガン、ジェリー・ダジオン(as)との絡み合い、せめぎ合いの波動、まるで、ライブ会場の”Fat Tuesday’s”にいるようにリアルに感じ取れて、楽しかった~。
レッド・ミッチェルは、通常のチューニングとは異なり、ヴァイオリンやチェロと同じの「五度チューニング」を使用しています。それが、どのような音楽的効果を生むのかを、The Mainstemのベーシスト、宮本在浩(b)さんが、ピアノの下にあるOverSeasの店置きベースの調弦を変えながら、ベースに触ったことのない私たちに判り易く解説してくれたので、この夜の講座が一層楽しくなりました。
現在のベースの基本になっている4度チューニングは、クラシックのオーケストラでは、他の弦楽器との不調和を生む悪しきものだというのが、レッド・ミッチェルの信念であるようです。
クラシックのオーケストラによっては、ブラームスのシンフォニーを演奏する際はベース・セクションの数人のチューニングを変更するようなことも一般的に行われているそうです。オケの人はまたいろいろ教えてください。
Red Mitchell (l927- 1992) ミッチェルの一番のアイドルはベーシストでなく、テナー・サックスのズート・シムズ、2番目は歌手サラ・ヴォーン。
2枚のライブ盤で、バップ・チューンからオリジナル曲、スタンダードまで、いろいろ楽しみましたが、私がなぜか印象に残ったのが”These Foolish Things(思い出の種)” 三人のプレイヤーの音楽の途は三者三様ですが、ビリー・ホリディという同じ観音様をお守りにしていることが、演奏ににじみ出ていた!私は江戸っ子でもなんでもないけど、「 鮨食いねぇ!!」って言いたくなるような、親近感を持てる演奏だった!
寺井尚之の解説は、熱く楽しく、ライブで掛声をかける私設応援団の人数を数え、何者なのか、人物鑑定までしてしまいました。やっぱり、大向こうの掛声は上手にしないといけませんね・・・
来月のジャズ講座にも、引き続きレッド・ミッチェルが登場。今度はトミー・フラナガンのトリオ作品、『Super Session』ですから、これは絶対に参加していただきたいと思います。
CU