ジャズ講座やウォルター・ノリス(p)さんのことなど・・・

 暖冬予報はいずこ?昨日から大阪もとても寒いです。皆さま、いかがお過ごしですか?
<新年ジャズ講座>
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 OverSeasは新年ジャズ講座から大爆笑、それというのも、新年に寺井尚之のカギ型ブリッジ付きの差し歯が食事中にどこかに消えてしまい、ジョージ・ムラーツの仲良しドクター、梶山せんせいに相談したら、「えらいこっちゃ!腸に引っかかっとったら開腹手術やで!!」と言われ、スッタモンダの末、大きな病院を紹介してもらってレントゲンをかけたけれど見つからない・・・歯はいずこ??? 上方落語みたいなお話でお腹の皮がよじれました。ライブの寡黙な寺井尚之しかご存じない方にはアンビリーバブルかも・・・本題の解説は、音楽的でアカデミック、フラナガンをはじめとするジャズメン達のちょっとしたフレージングやバッキングで判る親密さなど、トミー・フラナガンの弟子にしか、ミュージシャンにしか判らない醍醐味をたっぷり味わうことができました。
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 今回登場したアルバム中、腕の良さがケタ違いだったのは、何と言ってもフランク・ウエスの『バトルロイヤル』!テナー、アルト、なんでもこなす巨匠フランク・ウエスがフルートに専念し、フラナガン、ジョージ・ムラーツ(b)、ベン・ライリー(ds)の最強リズム・セクションがバックアップして、純米大吟醸みたいに淡麗な演奏にうっとり!この作品は2月に後半が聴けるので、ぜひどうぞ!
 個人的に好きだったのは、フラナガンが「親友」と呼んでいたJ.R.モンテローズ(ts)とのデュオ・アルバム『・・・And a Little Pleasure』、モンテローズは決して大スターでも巨匠でもないけど、ハード・バッパーらしい潔さと、歌詞のある曲のセレクションや「歌詞解釈」が好き。独特の野太い音は、一度生で聴いてみたかった・・・今回の”Never Let Me Go”も哀愁が漂って泣けました。タイトル曲、『Pain and Suffering and a Little Pleasure(痛みと苦しみ、そしてささやかな喜び)』は、モンテローズの音楽観なのだろうか?あるいは彼の人生がそうだったのか?ビター・スイートなタイトルが、いかにもトミー・フラナガンの親友らしいです。今年の講座のラインナップは、久々にボーカルも登場するので、また対訳にいそしむことになりそうです。次回は2月13日で、”My Funny Valentine”も登場するようです!
<ウォルター・ノリスさんのこと>
 先週、ジョージ・ムラーツの新しいベースのことを書いたら、偶然にもムラーツの盟友ウォルター・ノリス先生から、「ジョージを新しいベースで聴いたよ!」とお知らせメールが到着!

 ノリスさんは、昨年11月に開催されたベルリン・ジャズフェスティバルのハンク・ジョーンズ3でジョージ・ムラーツのプレイを聴いて、新しいベースをムラーツが、完璧に使いこなしている様子にぶったまげたそうです。確かベルリンのそのコンサートがあのトラベル・ベースのデビューだったと思います。’70代から愛用していたイタリア製の名器に「カナリア」という愛称をつけたのもノリスさんですから、新しいベースにも、何か適当なニックネームを付けて欲しいな。
hank_mraz.jpg2009 11月ベルリン・ジャズフェスのハンク・ジョーンズ3
 因みにコンサート後、ジョージ・ムラーツとハンク・ジョーンズ(p)は、モダンアートと日本の調度品で飾られたノリス夫妻の瀟洒なアパートで再会を楽しんだそうです。
 昨年は、心臓発作に見舞われて演奏活動休止という大きな不幸に見舞われたノリスさんですが、主治医が驚くほど体調が回復しているそうで、とても嬉しいです!今年はベルリンでレコーディングの企画も持ち上がっているそうで、一日も早いカムバックを願うばかり!ノリちゃんがんばれ!
 と、今日はここまで書くまでにダイアナ・フラナガンから電話が4回もありました。今年は不惑の年にしたいけど、メールサーバーも復旧しないし、波乱の予感・・・
明日はThe Mainstem新春ライブで楽しく過ごしましょう。ご予約は電話あるいはメールならtamae.terai@gmail.comまでください。
 お薦め料理は、「かぼちゃとひき肉のグラタン」を作ろう。
 え?寺井尚之の失われた歯はどうなったって?まだ見つかってません・・・Pain and Suffering and a couple of Little Teeth…
CU

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