日曜日に絶好調のトミー・フラナガン・トリオを観よう!

 大阪の街、今日は汗ばむ陽気です。皆様、いかがお過ごしですか?
 来る6/17(日) 正午より、「映像で辿るジャズの巨人達」開催!
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 絶好調のトミー・フラナガン・トリオ!本邦初公開の映像を鑑賞、解説いたします!
 時は1991年、トミー・フラナガンの心技体、絶好調!NYで最もお客の呼べるピアニストというだけでなく、“ダウンビート”“ジャズタイムズ”など、米国のジャズメディアの人気投票、批評家投票を総なめにしました。それは、生涯フリーランスで、レコード会社やエージェントと専属契約をしないアーティストとしては例外中の例外です。
 公演地はスイス、ベルン・ジャズフェスティバル、名コンビ、ジョージ・ムラーツ(b)、ドラムスはスイス在住、ヨーロッパでのレギュラー、アルヴィン・クイーンという最強の布陣です。
 映像を提供下さったのは「トミー・フラナガンの足跡を辿る」でおなじみのジャズ評論家、後藤誠先生、この上なく貴重な映像、ありがとうございました!そのうちのごく一部だけYoutubeにありました。
alvin_queen_01_milano2009.jpg アルヴィン・クイーン(ds)は、ここ2か月間「足跡」講座に登場中、やっと動画をお見せできて嬉しいですが、簡単に経歴を説明しておきます。Alvin Queenは1950年NYブロンクス生まれ。わずか11歳でプロデビューしました。裕福でなく習い事をする余裕はなかったのですが、ドラムの教師がアルヴィンの才能に惚れ込み、殆ど無償でドラムを教えたといいます。子供の時から街頭で靴磨きをして働いた苦労人。でも靴磨きのおかげで、セロニアス・モンクやアート・ブレイキーと知り合うことが出来て、色々助けてもらったそうです。
coltrane_birdland.jpg 13歳の時、エルヴィン・ジョーンズの招待でジョン・コルトレーンの黄金カルテットを聴き、大きな衝撃を受けます。コルトレーンの『Live at Birdland』にはアルヴィン少年の拍手が録音されているのだそうです。その容貌と才能から、彼とエルヴィンの血縁を囁く人も少なくありませんが、真相は判りません。とにかく彼のHPにはエルヴィンとのツーショットが掲げられていて、エルヴィン・ジョーンズが音楽的な父親であることには間違いありません。
 ’69年、19才の若さでホレス・シルヴァー(p)のレギュラー・ドラマ―になり、その後ジョージ・ベンソン(g)など一流グループで活躍します。でも’70年代はジャズにとって苦難の時代、生活のためにコマーシャルな仕事をしなければならない状況にストレスを感じ、’79年にスイスに移住し、Alvinのスペルを入れ替えたNilvaという自己レーベルを立ち上げて、ミュージシャンだけでなくプロデューサーとしても幅広く活躍。現在はNYとヨーロッパを行き来しながら活動中。
 私たちとアルヴィン・クイーンとの出会いは、ロニー・マシューズ(p)のアルバム、『So Sorry,Please 』(’85)がきっかけです。バド・パウエルの名曲をタイトル・チューンにしている秀作でした。LPジャケットにスイスの住所が書いてあったので、ファンレターを送ったら、達筆のメッセージを書き込んだ大きなポスターが返送されて来てびっくり! ポスターは現在もOverSeasに飾っています。大物の風格に溢れるアルヴィン・クイーンのプレイ、ぜひご期待ください。
 そして、お馴染み、ジョージ・ムラーツの端正な容姿と、それ以上にラインとパルスを併せ持つプレイに惚れ惚れしますよ!ところで、ムラーツアニキは、かねてから交際していたカミラさんと先週挙式したばかり。どこかでアニキに出会ったら、「おめでとう!」と言ってあげてくださいね。

<Tommy Flanagan Trio in Bern Switzweland, 1991>
プログラム

1. Mister P.C.
2. They Say It’s Spring
3. Our Delight
4. ‘Round Midnight
5. Interview
6. Epistrophy
7. Some Other Spring
8. Raincheck
9. Tin Tin Deo

「映像で辿るジャズの巨人達」日曜のお昼のひとときを、ぜひご一緒に!
6/17(日) 正午~ 受講料 ¥2,625

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