バド・パウエル至高の名曲 Un Poco Locoを演奏します!

 一週間が怒涛のように過ぎてしまいました。今年はなかなか始まらなかった蝉時雨も、高校野球開幕に合わせようと、今週は全開。おかげで早起きになり我が家もセミ・サマータイム。稽古魔、寺井尚之の練習時間は増える一方。
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 8月6日(土)のメインステム・トリオでは、バド・パウエルの大作、”Un Poco Loco”をお聴かせします!
AmazingBudPowell.jpg “Un Poco Loco” は、『Amazing Bud Powell Vol.1』で有名なバド・パウエルのオリジナル(’51)、ウン・ポコ・ロコというのはスペイン語で、「”A Little Crazy”ちょっとイカれてる」という意味。
 ご存知のように、天才バド・パウエルは20才のとき、師匠セロニアス・モンク(p)を守ろうと、警官に殴打され、脳にひどい損傷を受けました。病院では治療と称する電気ショックの実験台にされ、病状はさらに悪化、ひどい頭痛を和らげるためにアルコールや麻薬に浸り、僅か42才の壮絶な生涯を終えるまで、入退院を繰り返しました。タイトルはブラック・ユーモア?確かにクレイジーなくらい凄い曲、彼の人生のように激しい閃光を放っていますね!
bud_monk_paris.jpg 文芸評論家、ハロルド・ブルームは20世紀最高のアメリカン・アートと、ジャズ批評家は汎アフリカ音楽と呼ぶ。つまりビバップの斬新で複雑なテーマとハーモニー、アフロキューバンのリズム、ブルース・フィーリング、反復を繰り返す土着性のあるアドリブのコードパターンを備える包括的なブラック・ミュージックということなのかな?
 難しいことはさて置き、寺井尚之にとってこれは思い出の曲、なにしろ師匠トミー・フラナガンが初めてOverSeasでコンサートをしたとき、サウンドチェックで最初に”Un Poco Loco”ガツンとやられてブチかまされたのです。寺井のこだわりは、パウエルですら引っかかるサビ部分の左手の返し。がんじがらめの題材を頭と体で充分稽古して手中に収めれば、自由な音楽的地平が眼前に開けるんや!と寺井は言います。
 フラナガニアトリオ時代、アルバム『Fragrant Times』以来、長らく封印してきた大作、メインステムが演るとどんな味わいになるのでしょうか?土曜日の首尾は如何に?
 当日は他にバド・パウエルに因む曲としては“Bouncing With Bud”、Roostの『Bud Powell Trio』(バド・パウエルの芸術)で有名な“I Should Care”も予定しています。夏の花火のようなバド・パウエルの名曲をどうぞお楽しみに!ぜひお待ちしています。
8月6日(土) 寺井尚之(p)メインステム:宮本在浩(b)、菅一平(ds)
演奏7pm-/8pm-/9pm-
Live Charge 2,625yen

 お勧め料理はサーロインのパイ包み焼きを作ります!
CU!

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